7年3か月ぶりに全線運転再開で肥後大津乗り入れへ! 南阿蘇鉄道ダイヤ改正(2023年7月15日)

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7年3か月ぶりに全線運転再開へ! 南阿蘇鉄道ダイヤ改正(2023年7月15日)

南阿蘇鉄道は2023年5月19日、プレスリリースにて7月15日にダイヤ改正を行うと公表した( 7月15日ダイヤ改正(全線運転再開)について )。今回はこれについて見ていく。

2023年3月ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 7年3か月ぶりに全線運転再開へ!

今回の2023年7月15日南阿蘇鉄道ダイヤ改正では、全線で運転を再開するのに合わせダイヤ改正を行う。

2016年4月14日より全線不通となっていたが、2016年7月31日に中松~高森間の7.2kmのみ復旧し陸の孤島路線となっていた。今回のダイヤ改正で立野~中松間の10.5kmが復旧し約7年3か月ぶりに全線で運転を再開することとなった。

これに合わせ南阿蘇鉄道では新型車両MT-4000形気動車を2両投入する。

今回のダイヤ改正で全線で運転するのは、普通列車は毎日運転が11往復と木金土休日運転が1往復、トロッコゆうすげ号が1日2往復となっている。

2022年時点の中松~高森間部分運転時点ではトロッコゆうすげ号または普通列車が日によって計4往復運転していることを考えると、大幅な増発となっている。

ただ2016年の全線運転時はトロッコゆうすげ号は1日2往復のまま変わらないものの、普通列車は毎日運転が12往復、平日運転が1往復と2023年時点より1往復多かった。立野で連絡するJR九州豊肥本線普通列車はは2016年には15往復あったところ2023年時点では13往復に減便していることから、多少の減便は致し方なかろう。

なお全線所要時間は28分と変わっていないことから、復旧に伴う線路等級および最高速度引き下げは行わなかったようだ。




2. 豊肥本線肥後大津まで乗り入れ開始へ!

今回の2023年7月15日南阿蘇鉄道ダイヤ改正では、南阿蘇鉄道の気動車がJR九州豊肥本線に直通し、肥後大津まで乗り入れる。

乗り入れるのは全日運転の普通列車11往復中午前中の2往復となっている。

肥後大津は熊本のベッドタウン的なところで、豊肥本線も熊本~肥後大津間は電化している。逆を言えば肥後大津から西は非電化のため、多くの普通列車で肥後大津での乗り換えが必要となる。

南阿蘇鉄道は不通前は全便立野での折り返しでJR九州豊肥本線への直通は行っていなかったが、今回の復旧に合わせて設定することとなった。




もっとも2016年3月26日JR九州ダイヤ改正時点では熊本から南阿蘇鉄道と乗り換えられる立野までの直通普通列車は1日9往復あったが、2023年3月18日JR九州ダイヤ改正時点では熊本13時47分発普通宮地行きと豊後竹田20時59分発普通熊本行きの1往復しかなくなっている。このため2016年時点では立野で乗り換えれば熊本と南阿蘇鉄道を行き来できたところ、2023年時点では熊本から南阿蘇鉄道に乗るには肥後大津と立野の2回乗り換えが必要となってしまう。

そこで南阿蘇鉄道の列車が肥後大津に乗り入れることにより肥後大津で1回だけ乗り換えるだけで熊本まで普通列車だけで行けるようになる。

このほか肥後大津から熊本空港に鉄道新線を建設する構想もある。もし開業すれば熊本空港から南阿蘇鉄道まで肥後大津1回乗り換えで行けるようになることから、空港アクセスも向上しそうだ。

ただ今回の南阿蘇鉄道の肥後大津乗り入れは朝の2往復に限られる。つまり観光向けというより熊本市方面への通学利用の利便を図るためといった方がいいのかもしれない。

これによりJR九州豊肥本線では肥後大津~立野間で普通列車が13往復から15往復に増発し、2016年水準に戻ることとなった。


4. 結び

今回の2023年7月15日南阿蘇鉄道ダイヤ改正では、全線での運転再開に合わせダイヤ改正を行うこととなったほか、JR九州豊肥本線肥後大津まで乗り入れることとなった。

今後南阿蘇鉄道でどのようなダイヤ改正を実施していくのか、見守ってゆきたい。

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