今回の【駅】コーナーは、
奈良県北中部、宗教都市として知られる天理市の中心市街地に位置する近鉄天理線の終着駅で、天理教関連の臨時列車「天理臨」が運転されることから構内が広く、また駅直上には高架のJR線・天理駅が直交している、
天理駅 (てんりえき。Tenri Station) です。
JR線の天理駅の記事につきましては以前簡易版にてUPいたしました。
尚、写真は2009年撮影で、古いです。現在は駅名標などが変化しています。ご了承下さい。
駅名
天理駅 (H 35)
所在地
奈良県天理市
乗車可能路線
近畿日本鉄道:天理線
隣の駅
平端方……前栽駅
乗換可能駅
JR西日本:桜井線【愛称:万葉まほろば線】……天理駅まで徒歩4分
訪問・撮影時
2009年1月
駅形態……………地平駅(駅舎上空をJR線の高架が横切っています)。
駅舎………………高架下駅舎。
出入口……………東側のみ。西側からはJR駅高架下の自由通路または近鉄駅北側のガードを通って東へ回る必要あり。
バリアフリー……出入口に段差なし。点字ブロック設置。
駅前広場…………東側のみ(JR駅と共用。ロータリー有、バスターミナル、タクシー乗り場併設)。
北側に近鉄駅の出入口が(上写真)、南側にJR駅の東口が(下写真左)、並んで配置されています。
上写真は西を、下写真は南西を望む。
駅前です。東を望む。
東側に市街地が広がっていて、アーケード商店街もあります。
約1km東に天理教の教会本部があり、その南側に天理大学や天理高等学校などがあります。
天理市役所は約1.1km南東にあります。
一方、駅西側は住宅街になっています。
そして、駅周辺の市街地には天理教の信者詰所(集合住宅のような建物)が多数見られます。信者の宿泊施設との事です。
分かりづらいですが、改札口です。北西を望む。高架下すぐの場所にあります。
こちらは改札内から見た改札口です。東を望む。
駅員配置………あり(有人駅。インターホンの有無は不明)。
自動改札機……あり(当時は6通路。現在は不明)。
ICカード………利用可能(『PiTaPa』エリア内。交通系ICカード全国相互利用サービスの各種カードもOK)。
幅広通路………あり(窓口に面した右端の通路)。
有人通路………あり(右端の自動改札通路と兼用。点字ブロック有り、車いす通行可)。
出札窓口………あり(当時は自動券売機の南側にあり。現在は不明)。
自動券売機……あり(改札外南側。ICチャージ可)。
自動精算機……あり(写真右。ICチャージ可)。
トイレ…………改札内(多機能トイレあり)。
売店……………なし。
コンビニ………あり(現在は改札外の左前方に「ファミリーマート」あり)。
自動改札機の左側には改札ラッチがあり、臨時用または団体用で使用されるものと思われます。
改札を入場するとすぐにホームに到達します。段差はなく、バリアフリーに対応しています。
左手には団体用臨時改札口があります。
こちらは団体用臨時改札口です。改札内より北を望む。
右後方に通常の改札口が、左側にホームがあります。左前方にはトイレと多機能トイレがあります。
普段はシャッターで閉鎖されています。自動化されていません。
右側には臨時と思われる精算窓口があります。
3番線降車ホームに設置されている吊下式駅名標です。非電照式です。
2009年撮影なので、旧デザインです。
現在は駅ナンバリング併記の新デザインに変更されているはずです。
ちなみに天理駅の駅番号は「H 35」です。
また、写真奥には田井庄池公園があり、右側には公園内で静態保存されている蒸気機関車(SL)・D51 691の前頭部が写っています。
駅構造……地平駅(東西方向)。
配線………頭端式ホーム4面3線(櫛形構造。各線路とも両側にホームあり)。
推測ですが、右(北)から1番線乗車ホーム、1番線(線路)、1番線降車ホーム・2番線降車ホーム、2番線(線路)、2番線乗車ホーム・3番線乗車ホーム、3番線(線路)、3番線降車ホームの順です。普段は2番線と3番線のみを使用しますが、臨時列車が1番線を使用することがあります。
ホーム有効長……6両分(推測)。
ホームドア………なし(2009年時点)。
ホーム幅…………中央の2面は広いですが、両端の各1面は手前の終端方こそ標準の広さであるものの、先端の平端方は狭いです。
上屋(屋根)………終端方の約4両分。手前の終端方はJR線の天理駅高架構造物に覆われています。
ホーム上設備……ベンチ(各乗車ホームのみ)、飲料自動販売機(2・3番線乗車ホームのみ)。
後方の終端部に改札口があり、終端部右側にトイレ・多機能トイレと団体用臨時改札口があります。
上写真は2番線乗車ホームより、下写真は3番線降車ホームより、いずれも平端方を望む。
こちらは南端の3番線降車ホームより終端方を望む。
手前の平端方は雨ざらしです。6両編成は後方2両が上屋に収まらないので、雨天時は前4両にご乗車になって下さい。
3番線降車ホームより平端方を望む。
右側の1番線からは右へ引上線(4両対応?)が1線分岐しています。また、天理線は意外にも(?)全線複線です。
この先、市街地を離れて住宅地の中を西へ走ります。やがて畑が見られるようになると右へカーブしながら走り、進路を西北西寄りに変えると超難読駅名である前栽駅(せんざいえき)へと至ります。
いずれも3番線降車ホームより終端方を望む。
各番線とも車止めがあり、その先で各ホームが繋がっています。さらに先には改札口があります。
左手にはトイレ・多機能トイレと団体用臨時改札口があります。
尚、天理線は天理教信者の旅客輸送を目的として敷設された路線であるため、これ以上の延伸構想(名阪国道と同様の三重県伊賀方面など)は存在しなかったと思われます。
あとがき
私が近鉄の天理駅で下車(乗車)したのは2001年、2009年の計2度です。2001年は近鉄天理線を乗りつぶした際、そして2009年は近鉄天理線の車窓風景撮影の際、いずれも終着駅ゆえ必然的に改札の外に出ました。地平部にある頭端式ホームの駅で、直上にはJR線が横切っています。私の訪問時は乗降客が少なかったため、駅構内がとても広く見えました。近鉄駅の南隣にJR駅の出入口があります。駅前は市街地で、アーケード商店街も見られました。
東京からですと東海道新幹線で京都駅下車、近鉄京都線の京奈特急or京橿特急or京伊特急に乗車して大和西大寺駅下車、そして橿原線の急行以下に乗り換えて平端駅まで行き、さらに天理線電車に乗り継いで終点下車です。京都駅から平端駅までは急行・橿原神宮前行きに乗車してもOKです(天理行きの場合は乗換なしで到達可能)。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪難波駅、鶴橋駅などから近鉄奈良線の特急・快速急行・急行で大和西大寺駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
(飛行機の利用は考慮していません)
食料・飲料について、近鉄駅とJR駅にそれぞれコンビニがあります。一方、駅周辺に飲食店は一定数あるものの、気軽に入れるチェーン店は「ゴーゴーカレー(約400m東)」「大阪王将(約450m東)」くらいでしょうか。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
東京からの到達難易度もさほど高くありません。近鉄天理線を乗り鉄の際は、すぐに引き返したり乗り換えたりせずに、ぜひ一度は天理駅も観察してみて下さい!
(参考:近畿日本鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)