値上げ辛いよ〜どこまでも。 鉄道・交通の話題 | よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

よしひろ よしちゃん 鉄道写真館

よしひろよしちゃんをご利用いただきありがとうございます。不定期で私が撮影した写真を投稿します。

ヨシ!いろんなとこ!旅しよう!

よしひろよしちゃんです。

新型コロナウイルスが治まりつつあると思ったら最近は値上げラッシュで、これまた大変な世の中になりました。

今回は鉄道など交通に関する値上げラッシュについて見ていきます。

①乗車券運賃の値上げ
2023年のダイヤ改正時や年度初に運賃改訂が行われた路線(鉄道会社)が多数ありました。

新型コロナの影響で収入が低下したことや鉄道バリアフリー料金制度の導入が大きな理由です。

鉄道バリアフリー料金制度は、駅などのバリアフリー化(ホームドアやエレベーターなどの設置)を進めるため、費用を運賃に上乗せして鉄道の利用者に一部負担してもらう国の制度で鉄道会社から見れば収入でにいため、実際には値上げではなく一部募金を行うような制度なので、ここでは値上げとして取り上げず募金と表現します。

2023年4月1日にJR西日本の大阪電車特定区間などの一部で値上げと鉄道バリアフリー料金制度が導入され運賃改訂が行われました。

例えば…

★大阪→茨木の2023年3月30日の乗車券

2023年3月まで大阪駅〜茨木駅間は大阪電車特定区間内なので220円でした。

同区間は値上げ対象に入らず鉄道バリアフリー料金制度のみ導入になりました。

鉄道バリアフリー料金制度は1枚の乗車券に10円の募金扱いとなります。

つまりこれまでに何度かご紹介した分割乗車券を鉄道バリアフリー料金制度の対象区間で分けて購入すると分離ごとに1枚10円募金となるため、これまで分けると同料金または格安料金だった区間が変更になってますから注意が必要です。



★大阪→茨木の2023年4月1日の乗車券
鉄道バリアフリー料金制度が導入され以前より10円料金が上がっています。


★茨木→大阪の2023年4月1日の乗車券
上記と同じ日ですが料金は以前の220円となっています。

何故なのか?
左下を見ていただくと2023年3月31日の表記があります。

切符は購入した日で計算されるため以前の運賃計算となっているのです。

よく値上げ前の前日(数日前)に定期券を購入する客で窓口や券売機に行列ができることがあります。

定期券は事前購入もできることになっていますが、乗車券は基本的に乗車当日に購入することになっています。

ですが特急券との同時購入(1ヶ月前以降)や最近はインターネット予約で乗車券の事前購入(1ヶ月前以降)が可能です。

つまり運賃改訂から1ヶ月先までは乗車券を事前購入することで少し節約できることになるんですよね〜

なお運賃改訂前に購入した乗車券は改訂後に乗車変更(乗変)しても改訂前の運賃が適応されます。

★茨木→大阪の2023年4月28日の乗車券
運賃改訂後の乗車券で購入日も改訂後ですが右上を見ると(原)0331と記載があります。

これは原券の乗車券は2023年3月31日に購入したことを意味しています。

JR西日本のインターネット予約e5489で3月31日に購入し4月13日に乗変をして4月26日に指定席券売機で発券しています。

なおe5489で乗車券を購入すると発券前から基本的に乗変が無制限となっています。


★ 大阪→茨木の2023年5月27日の乗車券
右上の乗変マークが小さくなり乗変前の購入日が表記されています。

大阪電車特定区間で改訂が行われた4月1日から1ヶ月以上を過ぎていますが、こちらは5月20日にJR四国管内で運賃改訂があったためです。


★大阪→茨木 普通乗車券
通常は乗変前の購入日は切符に表記されません。

運賃改訂は数年に一度の頻度であるので、この表記を手にしたい方はチャレンジされてはいかがでしょうか?

前回は消費増税でした。


②料金券運賃の値上げ
実際には値上げと言うより制度変更になっているんですが、料金が上がっているため事実上の値上げです。

路線によりますが自由席の廃止や特定特急券の廃止などが相次いでいます。


★大阪⇄京都 B特急券いろいろ
左上がごく普通の特急券:1190円

特急券と自由席特急券の差額は通常期で500円程度の差額で繁忙期は値上がり閑散期は値下がります。

右上が自由席特急:660円

自由席の方が安いので節約するために自由席を利用する方も多いと思いますが最近、自由席を廃止する特急列車が増える傾向にあります。

鉄道創業期には現在のように座席を確保するコンピュータ(マルス)は開発されていないため窓口では係員が指定席計画と呼ばれる台帳がある本部に電話をして席を確認し手書き販売されていて、ものすごく時間がかかり大行列になったことから救済措置として自由席が設けられました。

自由席は指定席のように座席確保のため手間が掛からず長年安く販売されてきましたが、数年が経ちマルス端末が開発され指定席発行が簡単になったことで、今は逆転現象が起きています。

指定席は販売数に限りがあり車掌が持つ端末でどの席に客が座っていることが、わかることから基本的に現在は検札(車内改札)が省略されています。

しかし自由席客は料金券(特急券)を所持しているか端末でわからないため、車掌が検札する必要があり手間が掛かることから、近年は指定席より自由席の方が会社側からすると厄介となっているそう。

右下がeきっぷ特急券:660円

そのため会員限定で指定席を利用しても自由席と同額の企画券が販売されるほか

左下がチケットレス特急券:450円

早得やチケットレスなどでは指定席を利用しているのに自由席料金より安く販売されていることも最近は増えています。

ここからが本題です。
上記写真ではB特急券と表記があります。

B特急とは通常の特急(A特急)より割安な料金が適応される特急列車のことです。

実はこのJR西日本のB特急料金、①でご紹介した大阪電車特定区間の運賃改訂と同じタイミングの2023年4月に廃止され全てJR西日本のA特急料金に統一されたのです。


★大阪→京都 B特急料金券


★大阪→京都 A特急料金券
A.Bとの差額は100円〜500円だそうです。

事実上の値上りですが以前にもご紹介しました。

インターネット予約の割安料金の拡充で会員登録することで以前よりも安く利用できることもあります!

つまり鉄道会社としては運賃収入を得たいのもあると思いますが、窓口業務を削減また紙の発行費用を減らすためインターネット予約及びチケットレスの利用客を増やしたいのでしょう。

コロナは治まりつつありますが、以前にも触れました。


関西でも着席ニーズが上がっていることから割安にすることにより利用者アップにも繋がるでしょう。

コロナが治まり日常が戻りつつありますがテレワークが進んだ会社が増えたほか少子高齢化を考えると利用者は以前よりも戻ることは少し考えにくいので、特急利用などを促進しサービス向上で鉄道収入を増やしたいという狙いもあるのではと思います。

A.B特急料金のほかに競合するものがある路線で多く導入されているのが特定特急料金です。

★特定特急券
以前にご紹介した新幹線でも1駅乗車などでは特定制度がありました。


四国では高速バスが、九州では新幹線と競合するなどの理由から特定制度が導入されていました。

しかし先程少し触れました。JR四国の運賃改訂で特定特急券制度は廃止され通常のA特急料金となりました。

四国の普通列車はとても遅いので高校生の通学でも利用者が多い珍しい光景が見れました。この制度廃止で痛手の方はたくさんいらっしゃるでしょう。

このほか新幹線と在来線特急の乗継割引対象区間も大幅に減らされ事実上の値上げとなっているんです。

ここまで運賃改訂や制度変更などで主に値上げの話でした。

インターネット会員登録することで割安の切符が買えたりポイントが貯まるなど以前より利便性が向上したことも多くあるのですが、窓口・回数券廃止や列車本数の減便などコロナが落ち着きつつありますが、多く行われているのが現状です。

続いて関西の話題になりますが鉄道以外の交通を見ていきます。

③京都市バスのサービス悪化



★京都市バス
京都市はよくニュースでも取り上げられています。財政難であること。

京都特有の事実があるんですが、かなりコスト削減が行われ市バスもかなりサービスが悪化しています。



★地下鉄:バス 乗継割引券
京都市営地下鉄と京都市バスを乗り継ぐと安くなる乗継割引が長らく設定されていましたが2023年3月末で廃止されICカードポイントサービスに移行しましたが以前ほど割引率がよくないのです。


★京都市バス1日乗車券
2023年9月末で販売終了し翌年3月に廃止される予定です。

市バスが1日乗り放題で人気の企画券でした。


★地下鉄・バス1日乗車券
地下鉄とバスがセットの1日券は販売継続となります。

本来こういった割引の切符と言うのは利用者促進のために販売されるものですが、ニュースでもよく取り上げられます。

いつも地下鉄とバスはパンク状態の乗車率ですよね。

外国人観光客も戻ってきた京都。

このような企画券を販売しなくても利用する人は多いでしょうし。財政難もあって販売するメリットがないのだと思いますが、こうなると地元の方が気の毒ですよね〜

最後にタクシーを見ていきます。

④55割の廃止

●55割とは
大阪でよく見られる遠距離割引制度で5000円超で5割引というお得な制度でした。










★55割の提灯を上げたタクシー
これは2000年初期の規制緩和時代に登場した制度で、当時のビジネスホテルが5000円程度だったことから終電を逃した客に利用を促進するため。また大阪では値切りをタクシーにする人が多く運転手の負担になることからあらかじめ運賃を値下げしたという話もあります。

しかしコロナ禍で利用者が減少したことや燃料費の高騰そして何よりも半額なんかされたら収入減るやん!ということだそう。

確かに他県でまるまる入る運賃が大阪などでは半分だと経営的に苦しいですよね〜

いろいろな理由から大阪のほとんどのタクシー会社で今夏(2023年5月末頃)に廃止が決まっています。

私はタクシーを利用することが年に一回もないのですが利用する方からすれば、えらい話ですよね〜

どのようなことが考えられるのでしょう?

・飲食店の収入悪化
(タクシーを利用せず終電を気にして早く帰宅する)

・ビジネスホテルの収入増
(タクシーを利用せず泊まる)

・一部会社で継続する55割タクシーを探す
(55割適応外のタクシーを避ける)

・今までと同じく終電を逃しタクシーで帰宅する
(割高になる。多くの会社では1万円以上で1割引に。)

鉄道・バス・タクシーもちろんマイカーもどれを考えても、大変な世の中になりました。

この2023年。交通史を大きくかえる年になりそうです。

ご覧いただきありがとうございました。
いいね・フォロー・コメント
お待ちしております!