用事をなんとか午前中に片付けてやって来たのはしなの鉄道北しなの線古間駅。
長野県北部、新潟県妙高市と接する上水内郡信濃町(かみみのちぐんしなのまち)にある駅です。
駅舎は小さな待合室だけのコンクリート造りのものに建て替えられてしまって、古い駅舎が残る両隣の黒姫駅や牟礼駅に比べるとつまらないのは否めませんが、駅周辺から眺める風景はむしろ一番好きな駅といってもいいほどです。
駅舎がある駅前側から歩いて長野方の踏切を渡って反対側へ回り込むと、黒姫山(2,053m•信濃富士と称される)が左側に、妙高山(2,454m•越後富士と称される)が県境を挟んで並んでいる姿を眺めることができます。
あたりを覆っていた深雪が消えて黒姫山と妙高山が残雪を輝かせる春から田圃に水が引き入れられる初夏の今頃までが一番美しい季節だと言えるでしょうか•••。
反対側•••駅の北東には城山という小さな山があります。画像左側の山が城山ですが、これでも標高は770mあります。東京の高尾山よりは180mほど高く、御岳山や陣場山にほ及ばないものの、それなりの標高を誇る山•••なのですが、周囲には2,000m級の山々がひしめいていて、妙高•黒姫•飯縄•戸隠•斑尾といった北信五岳に囲まれているのではちょっとした丘くらいにしか見えないのは不憫です。駅から眺めると存在感はあるのですが•••。
だから私は個人的にこの山を「古間富士」と呼んでいます。
田園地帯にポツンと聳える存在は東海道新幹線の車窓や名神高速道路から見える滋賀県の三上山(標高432m)が思い出されますが、500mに満たない三上山に「近江富士」という称号が付けられているのだから城山にだって称号を付けたって構わないだろうという個人的な判断•••。
ただ、他人と話すときにはうっかり「古間富士」などと口にのぼせないように気をつけなくてはなりません。きっと
(はあ•••?)
という顔をされるに違いないからです。
田圃にはまだ水が張られていないところもあったので、ちょっと早かったかなという感じです。
古間富士の方には水が入っていましたが、前日の雨のせいか泥水といった色になってしまっていました。
EN BEKERY 39
かつて長野電鉄バス•タクシーの営業所だった建物を改装したパン屋さんです。たしか大阪だか関西の方の出身の女性が信濃町の風土を気に入ってここにお店を構えたようなことをブログか何かで読んだような記憶があります。
おやつ代わりに買ったのですが、女性のお店だとついつい買い過ぎてしまうのが難点です。だいたい甘いものをこんなに食べ切れるか心配です。
右上から時計回りにシナモンロール•レモンバタークリーム•ラムレーズン•ゆずハチミツレモン中央がりんごパイ。一度に食べきれないので翌日にかけて数回に分けて食べました。
実は午後は初夏の風景を絡めた写真を撮りたくて徘徊して回るつもりだったので妙高市と上越市の境にある食堂「ニューミサ」でも行けばよかったのですが、毎回のように行っているからたまにはパンでも買おうと思ってこちらへ回ってみたのでした。