今日の午前6時30分ごろ、JR東海道本線の国府津発高崎行き普通電車が、貨物線に誤って進入してしまいました。この影響で東海道本線は20~30分ほど運転を見合わせ、朝の通勤ラッシュに影響が出ました。

 東海道本線は複線の路線なのですが、小田原~東戸塚付近では貨物線が並行して通っています。本来であればそのまま東海道本線を進むところを、大船駅付近で誤って並行している貨物線に入ってしまったというわけです。

 誤って進入してしまい停止したものの、引き返すわけにもいかず、結局はそのまま貨物線を走行することとなったようです。

 この貨物線は、基本的に貨物列車しか走らず、旅客列車は一部の特急「湘南」と上りのサンライズ出雲・瀬戸など少数です。そのため、貨物線側には茅ヶ崎駅・藤沢駅にしかホームが設けられておらず、大船駅や戸塚駅は通過するしかありません。

 さらにこの貨物線は、東戸塚のあたりで東海道本線や横須賀線と別れ、羽沢横浜国大駅付近を通過して鶴見のあたりで再び東海道本線、そして横須賀線と並走しつつ、横須賀線の武蔵小杉駅へ至っています。

 てなわけで、いったん貨物線に入ってしまった以上、横須賀線の武蔵小杉駅までホームのある駅がないため、やむなく武蔵小杉駅までノンストップで走り続け、武蔵小杉駅で臨時停車させて横浜や川崎へ向かう乗客を救済したというわけです。横浜駅や川崎駅を通過したという表現は厳密には誤りで、実際は横浜駅や川崎駅を経由しない、全く別の線路を走っていたのです。

 

 今朝の東海道線は、「大船駅で信号確認のため」運転見合わせというアナウンスが流れていました。しばらくすると、東海道本線の普通列車が、普段は走行しないはずの東海道貨物線を走っていくのを偶然目撃しました。当初私は、「大船駅で信号確認のために運転見合わせをしているから、後続列車の遅延を拡大させないように、一部の列車を東海道貨物線に逃がしたのだろう」と考えていましたが、事の真相を後ほど知って驚きました。

 いずれにせよ、誤進入は大事故につながりかねない事案なので、今回の一件の詳細な検証が行われることを望みます。