番外 現在は全廃となっています、JR九州バス元広福ライナー西工92MCCーI架装日産DスペースA | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 JR九州バスが運行します、福岡~広島線「広福ライナー」の専用車と言いますと、現在は三菱エアロエースに統一されておりまして、実際に運行されている姿を見る事ができるようになっております。

 

 この導入に関しましては、今回ご紹介します車の置き換えのために導入されておりまして、その結果、画像1にもありますように令和2年導入車両にはMS06形式のエアロエース(644-17558・2TG-MS06GP)が導入されておりますし、画像2のようにQRG-規制車のエアロエース(644-15553・QRG-MS96VP)も存在しておりまして、統一されている事が伺わせております。

 

 これら車は、格安で利用できます「広福ライナー」という事もありまして、座席は4列シート車となっておりますし、後方にトイレ・パウダールームが設置されております(但し、一部パウダールームが設置されていない車もあります)。

 

 (644-17558車内)

 

 また、各座席にはコンセント、もしくはUSBポート、そしてWi-Fi(Kyusyu Bus Free Wi-Fi)が設けられておりまして、所要時間が4時間を超える路線でありますので、こういった装備は正直ありがたい所ではあります。尚、九州内路線でもその姿は見られておりまして、福岡~宮崎線「フェニックス号」・新八代~宮崎線「B&Sみやざき」でも同様の装備をした車が見られてもいます。

 

 (USBポート)

 

 (パウダールーム付きトイレ)

 

 尚、「広福ライナー」の夜行便は現在は「広島ドリーム博多号」として運行されておりますし、使用車両も元夜行用で独立3列シートの三菱エアロクィーンが使用されておりまして(JR九州バス便)、昼行・夜行と差別化が図られております。

 

 

 そんな「広福ライナー」用三菱エアロエースの前に導入されておりましたのが、以下画像にあります平成13年式の西日本車体(西工)92MCC-I架装車(「ネオロイヤル」)でありまして、その後フロントが02MCマスクに変更された車でありまして、日産ディーゼルスペースアロー(いずれも形式KL-RA552RBN)でもあります3台が「広福ライナー」専用車として運行されておりました。

 

 これら車も、「広福ライナー」撤退後は、これからご紹介しますように、1台を除きまして貸切に転用されておりまして、活躍する姿が見られておりました。しかし、その後これら車は全廃となっております。今回はそれら3台をこれまでも収めておりましたので皆様にご紹介してまいります。

 


 まずは、3台の「広福ライナー」時代の画像です。実際にこれら3台私自身もに乗車しておりましたが、後方にトイレがあるのみのシンプルな形となっておりました。やはり、この路線自体格安で利用する事ができる訳でもありますので、そう思いますとシンプルな装備も仕方なかった所ではあります。

 

 (648-1951(8151))

 

 (648-1952(8152))

 

 (648-1953(8153))

 


 ここからはこれら3台の「広福ライナー」撤退後の姿をご紹介してまいります。まずは648-1951(8151)でありますが、この車はその後宮崎支店に転属しておりまして、現在は廃止されております宮崎~延岡線「ひむか」の専用車として活躍を行っておりました。

 

 (平成28年撮影)

 

 行先表示は、「広福ライナー」時代からの行先表示器を残しておりましたし、側面表示器も「ひむか」転用に伴いまして追加されておりまして、まだまだ稼働する事を伺わせておりまして、表示器があるだけでわかりやすい所ではありました。

 

 (以降画像は平成30年撮影)

 

 (側面、「ひむか」と表示)


 この時は、延岡駅前バスセンター(当時)から数名の乗車があっておりました。それからも各地のバス停を停車しまして、宮崎駅・宮交シティ・宮崎空港へと足を運ぶ事になりますが、それでも稼働する姿が見られてもいました。

 

 

 しかし、上の画像の撮影年の平成30年10月に「ひむか」の減便に伴いまして、JR九州バスが運行から撤退する事になりました(その後廃止)。それに伴いましてこの車も廃車となっておりまして、元専用車両3台の中では最初に廃車と言う事にもなりました。

 

 

 一方、それ以外の他2台は、いずれも貸切に転用されておりました。この貸切転用に伴いまして、前面・リアにありました行先表示器はいずれも撤去されておりまして、後述の姿を除けば貸切であったと言う面影はまったく見られなくなっておりました。

 

 (648-1952(8152))

 

 (648-1953(8153))~光の影響で見にくい事はご了承ください

 

 

 648-1953のフロント部分です。光の影響で見にくい事はご容赦いただきたいと思いますが、かつてこの部分にはLEDの行先表示器が設けられていた訳でありましたが、画像のようにRED LINERの行灯が設けられておりました。この部分だけ見ますと、02MCC-I架装の貸切車と言う印象がより出ていてようにも思います。

 

 

 そして、かつてトイレがあった部分であります。貸切転用に伴いまして、トイレが撤去されておりましたが、トイレがあった部分には座席が設けられておりましたが、そのトイレがあった証としまして、5番窓部分に棒の姿が見られていますが、それがトイレがあった証として残されておりました。

 

 

 これら車は、撮影を行いました令和2年撮影時にはいずれも博多支店に所属しておりました。しかし、これら2台はその後いずれも鹿児島支店に転属しておりまして、鹿児島支店所属の貸切車、あるいは定期観光バスの車両として使用されておりましたが、このうち648-1952(8152)が先に廃車となっておりまして、648-1953(8153)もその後廃車となっておりまして、結果かつての「広福ライナー」専用車も全廃となっております。

 


 今回は、JR九州バスの「広福ライナー」として使用されていた西工92MCC-I架装車3台に関しましてご紹介しましたが、これら3台に関しましてはフロントを92MCマスクから02MCマスクに改造と言う経歴からも、より貴重さが伺える所ではあった事には間違いなかったのではないでしょうか。それでも、他路線・貸切に転用されていた経歴もあっていただけに、それだけ使い道もあった事が伺わせてはいましたが、それからのそれぞれの末路はまさに宿命かと思わせるような形でもあったのではないでしょうか。とにかく現在は全廃となりましたが、かつてそうした車が存在していた事を存じていただければと思います。