5月19日を以て、JR北海道の室蘭本線をメインに活躍してきた客車改造気動車(PDC)・キハ143形が営業運転を終了、28年の歴史に幕を下ろしました。

そもそも、キハ143形を含む一連のキハ141系PDCは721系電車の増備に伴う客車列車の電車化によって余剰となった50系51形客車の有効活用を目的として1990年に登場、急行型気動車キハ56系が主に使用されていた札沼線(学園都市線)の輸送改善に大きく貢献、キハ40系気動車と共に2012年の同線電化まで活躍。以後はキハ143形のみワンマン化改造の上で室蘭本線系統に転用、711系電車を置き換える事となりました。

そのキハ143形も客車として製造されて以来40年以上経過し老朽化、5月20日のダイヤ改正で2両編成のアルミニウム合金製ワンマン電車737系に置き換えられる事となり、ついに引退を迎える事となったのです。

尚、キハ141系は4両がJR東日本に譲渡され、釜石線の『SL銀河』の動力付客車として転用されましたがコチラも老朽化のため引退が決まっており、私も一度乗りに行こうと思っていたのですが結局ソレは叶わないまま終わってしまいそうです…。

 

 

 

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私は5月19日、ついに室蘭本線系統からも引退してしまうキハ143形のラストランに乗るため東室蘭へ向かう事にしました。何せ我が学園都市線で散々お世話になった車両だけに、最後こそ乗っておきたいと思い急遽決めたのです。恥ずかしながら、ダイヤ改正日は1週間後の5月27日と勘違いしていました…(汗)。

16:03発の1008Mすずらん8号は残念ながら785系ではなく789系1000番台(HL-1007編成)による運転。

 

 

 

札幌駅を発車、苗穂運転所には翌日の撮影会に備えてキハ183系とノースレインボーエクスプレス編成がスタンバイ。

この撮影会、おカネならいくらでも出すと言っていたマニアがいましたが、乗り鉄の私にしてみればどうしても理解できないんですよね…(乗るためにかなり散財してる立場なので)。

 

 

 

新札幌付近では解体中の北海道百年記念塔が…(涙)。

既に半分以下の高さにまで壊されてしまいました。車窓を彩るモノがまた一つ消えてゆく…。

 

 

 

さて今回私が使用した切符は『乗車券往復割引きっぷ』の札幌~室蘭と、併用の『すずらんオプション特急券』。往路のみ特急利用で、復路は東室蘭発のキハ143系普通列車で札幌に戻ります(コレがメイン!)。

 

 

 

17:36、東室蘭駅2番線に到着。

列車は普通列車として室蘭駅まで向かいますが、私の乗車はここまで。

 

 

 

お隣の留置線には、翌日から営業運転を開始する737系電車(C-5、C-2の2編成)がその出番を待っていました。

フロントマスクはいささか地味に感じますが、せっかくの電化設備を活かすべく新型電車を投入したJR北海道には大いに拍手を送りたいと思います。ただ、オールロングシートなのはちょっと残念…。車番の表記は「なぜか」国鉄書体を踏襲していますが、薄いピンク色の車体に白文字表記だと見づらいのが難点。

 

 

 

改札口を抜けます。

LED発車標には、翌日のダイヤ改正(「ダイヤ変更」)を告知する表示がスクロール。

 

 

 

キハ143系のラストラン列車となるのが20:22発の札幌行2819D。乗車まで2時間半以上あるため一旦東室蘭駅を後にします。

 

 

 

室蘭といえば、ご当地グルメ『室蘭やきとり』。

その盟主ともいえる『やきとり一平中島本店』へ徒歩(駅から約15分程度)で向かいます。

 

 

 

柔らかジューシーな室蘭やきとり(豚精肉)に舌鼓を打ち、この日の夕食としました。

 

 

 

駅に戻ってもまだ時間が余っており、待合室で時間をつぶします。

19:40発苫小牧行447Dはキハ143形(104+154)による運用。勿論コチラには乗りませんが、撮影のためひと足早くホームに降りる事にしました。

 

 

 

私は札幌行2819Dの席を確保すべく、発着線の3番線ホームに赴いて並ぶ事に。この時点で既に同業者が何人か並んでおりました。

ホーム側のLED発車標にもダイヤ改正告知のスクロール表示が。構内放送でも女性駅員の声による告知の録音放送がしきりに流れていました。

 

 

 

発車する447Dを3番線ホーム側からお見送りしました…。

 

 

 

19:53着の448Dはキハ143形による運用。この列車が折返し、札幌行の2819Dとなります。

 

 

 

しかし…到着しても折返し準備のためすぐには乗車できず。構内放送では、20:17分までドアは開かないとの事…。発車わずか5分前まで待たせるんかい!

 

 

 

告知通り20:17にやっとドアが開き乗車開始。席を確保後、急いで撮影に。

今回の編成はキハ143-101+151(→東室蘭)のトップナンバーユニットですが、車体はご覧の通りボロボロ…(涙)。110㎞/h走行のため側窓に貼られたポリカ板は黄ばみと擦り傷がひどく、まともに車窓風景を楽しむ事はできません。そのため、一部マニアは外側の窓を全開にした上でクリアな視界の二重窓の内窓を閉じて車窓を楽しんでいましたが、どうせ夜だし私はそのような事はしませんでした。

 

 

 

東室蘭駅発車前の液晶ディスプレイ式運賃表。室蘭~苫小牧のワンマン区間全駅が掲載されています。

やはりラストラン列車だけあって、乗客の大多数は鉄道ファン…。発車後特に車内の撮影はしていませんので悪しからず。

 

 

 

ワンマン区間最後の苫小牧駅に到着。ここから先は車掌が乗務するため運賃表の電源は落とされます。そういえばワンマンの車内放送はこのキハ143形独特の音声合成式の案内で、如何にも機械が発したような声が特徴でした。

 

 

 

苫小牧駅では乗務員交替などのため約10分停車。ここから一般客や同業者らが多数乗り込み、私が座っていた2人掛けBOX席もついに相席となりました。

幕が「ワンマン」から「普通」に変わっているのに注目。

 

 

 

苫小牧駅から先は車掌が乗務するのですが、車内放送の音声が聞き取りにくかったのは残念。

列車密度の多い千歳線内のうち、南千歳、サッポロビール庭園、北広島の各駅では先行列車(快速エアポートや特急列車、貨物列車)追い抜きのためいずれも数分停車。そういえば、石勝線直通を除く千歳線内の気動車普通列車としては朝の上り2724Dとこの2819Dが最後となり、翌5月20日からは全ての普通列車が電車化されています。

(写真は北広島駅停車中)

 

 

深夜も深夜。23:12、終着・札幌駅2番線に到着。

キハ143形の定期運用がこれにて終了…。到着前の車内放送では特にキハ143のラストランという文言は一言もなく、至ってフツーの案内放送のみでした。

 

 

 

私は3番線ホーム側に廻って、ラストランを無事に終えたキハ143形を撮影。

 

 

 

流石にキハ183系のラストラン程ではありませんが、ホーム上には撮影の鉄道ファンらの姿がズラリ…。

 

 

 

23:20頃、キハ143は苗穂運転所に向かって回送されていきました。

2枚目写真のバックショットは明らかに失敗作ですが、撮り鉄としてのプライドのない私なので敢えて掲載…。

 

 

 

というワケで、5月19日のキハ143形定期運用最後の列車の乗車記を簡単に紹介させて頂きました。同車として定期運用は終了しましたが、今後の処遇についてはJR北海道からの公式発表として「別の活用用途を検討している」との事。ただ、車体もかなりボロボロだけに、果たしてどうなる事やら?もしかすると『ノロッコ号』の後継として大改造…という事もなくはないのですが(※あくまでも私の勝手な想像です)。

最後になりますが、キハ143形の学園都市線で活躍していた頃の写真(いずれも2012年6月撮影)を何点か紹介します。

まず1枚目は今回ラストランを務めた101+151ユニットとキハ40系、計6連による上り普通列車(篠路~拓北)。撮影時点は本来中間に組んでいたキサハ143形が抜かれた後で、既にワンマン化改造が終了しており、側面には方向幕が再設置されていました。

 

 

 

お次はトップ画像で紹介した103(キサハ143含む3連ユニット)。コチラはまだワンマン化改造される前で、側面方向幕がありません(1枚目はあいの里教育大~あいの里公園、2枚目はあいの里公園~石狩太美)。

 

 

 

5月19日の東室蘭→苫小牧の447Dに充当された104+154ユニットの学園都市線での活躍当時(1枚目はあいの里教育大~あいの里公園、2枚目は篠路~拓北)。

 

 

 

最後に紹介するのが、双方ともトイレ付車ユニットだった157+156。上記の104+154ユニットと同様、既にワンマン化改造済の姿。

 

 

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。