NO.2838 14個もの区分番台が生まれています、JR九州813系電車、区分番台別ラインナップ | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 JR九州の北部九州地区の主力車両として運行されております813系電車は、南福岡車両区・直方車両センターに所属しながら運行されておりまして、現在は246両を配置してもいまして、この両数からも主力車両としての位置付けである事が伺えるのではないかと思います。

 

 この813系電車は、平成6年に画像1のRM001編成が導入されて以降、平成21年までの15年間導入されておりまして、この間に9個の区分番台の車両が誕生しておりまして、スタイルも初期の車両とは異なった姿も見られております。

 

 また、衝突事故などもありまして3編成が廃車となっております。後述のようにその代替車両も導入されておりましたが、そう言った車両の導入があったからこそ9個の区分番台の車両が誕生するに至っていたのではないかとも思います。

 

 そして、現在は批判を受けておりましたドア際の座席撤去車も現れておりまして、そう言った対応で5個の新たな区分番台が生まれまして計14個もの区分番台が生まれましたし、現在51編成がその対象車となっております。これは乗車定員を増やす事で混雑を緩和するための措置ではありましたが、長い距離を通勤通学される方々にとりましては座る事ができないなどの批判も見られておりまして、正直いいような印象ではない方も多く見られる結果へと至っております。

 

 

 現在の813系電車の運行区間であります。主に鹿児島線を中心に運行されておりますが、直方車両センター所属車では「福北ゆたか線」を、南福岡車両区のワンマン対応車では日豊線の宇佐駅以南の大分地区まで乗り入れてもいまして、車両によりましては広範囲の運用が見られている所もあります。

 

 鹿児島線 門司港~小倉~博多~鳥栖~久留米~大牟田~荒尾

 日豊線  小倉~行橋~中津~柳ヶ浦~宇佐~中山香~別府~大分~津久見~佐伯

 長崎線  鳥栖~佐賀~江北

 「福北ゆたか線」 博多~篠栗~桂川~新飯塚~直方~折尾~黒崎

 

 尚、現在長崎線は定期では江北駅まで乗り入れておりますが、画像の「有田陶器市号」のような臨時列車では江北駅以西になります佐世保線早岐駅まで乗り入れてもいまして、その時ならではな姿も見られております。

 

 また、編成の最高両数はJR九州の定期列車最高両数でもあります9両編成でありまして、画像のように長い姿も見る事ができております。それだけ多くの方々が利用している証ともいえましょうか。

 

 

 さて、ここまで現在の813系電車の運用に関しまして簡単にご紹介しましたが、今回は先述のように導入時9個の区分番台に加えまして、さらに5個で計14個の区分番台が登場しておりました。今回はその14個に及びます813系電車の区分番台に関しまして、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 まずは0番台・400番台からご紹介してまいります。この0番台は、平成6年に9編成が南福岡電車区(当時)に新製導入されておりまして、当初はクモハ813形+クハ813形の2両固定編成で運行されておりました。

 

 【いずれも中間車は400番台(サハ813形400番台)が入っています】

 (RM002編成)~先頭

 

 (RM003編成)

 

 (RM006編成)

 

 当初の運用は、小倉方面~鳥栖、鳥栖駅で分割・併結して~大牟田方面・肥前山口(現・江北)間の併結運用で運行されておりましたが、平成8年に715系電車の置き換えで後述の100番台とともに長崎線長崎駅・佐世保線佐世保駅まで運用を拡大しておりました(~長崎地区は平成21年3月改正まで、佐世保地区は平成30年3月改正まで)

 

 平成15年に、中間車であります400番台が新製導入されまして、他の番台とともに3両編成として運行されておりますが、既に窓枠の部分がない後述の200番台が導入されていた事もありまして、400番台もラインが入らない形となっておりますので、編成自体がに形が異なる部分も見られております。

 

 (RM002編成)~中間はサハ813-402

 

 

 次は、100番台であります。100番台は715系電車・415系電車・423系電車の置き換えなどで平成7年に新製導入しておりまして、当初は3両編成13本・2両編成6本が新製導入されておりまして鹿児島線・日豊線・長崎線(肥前山口駅以南)・佐世保線に導入されておりました。

 

 長崎線・佐世保線導入は、翌平成8年より置き換えが始まる事になります、583系電車改造の715系電車の置き換えのためでありまして、それによりまして運行区間が長崎駅・佐世保駅まで拡大されておりました。

 

 0・100番台の車内です。本来でしたら他の番台でも共通する部分でもありますが、後述のように改造された車両も見られているのが現状でもありますので、このような姿が見られるのも南福岡所属車ではこの0・100番台しか見る事ができない車内となっております。

 

 尚、0番台のRM8編成・100番台のRM101編成は平成14年に発生しました鹿児島線の衝突事故で廃車となっておりまして、RM8編成は3両化にできずに廃車となっておりますし、RM101編成も7年で廃車となるに至っております。

 

 

 また、100番台のうち2両編成で導入されました6本に関しましては、平成13年に「福北ゆたか線」転用のために直方車両センターに転属しております。また模様も赤からシルバーに姿を変えておりまして、鹿児島線・日豊線・長崎線向けの赤と「福北ゆたか線」とを差別化している事がお分かりいただけます。

 

 (RG014編成)

 

 (RG018編成)

 

 また、この「福北ゆたか線」転用に際しまして、中間車のサハ813形500番台が新製導入されております。この差は813形500番台は画像のようにロングシートとなっているのが特徴でありまして、現時点で813系電車の中では唯一のオールロングシートの番台となっております。また、窓枠も他の100番台がラインが入っているのに対しまして、こちらも400番台と同様ラインが入っていない事がお分かりいただけます。

 

 (サハ813-505)

 

 (500番台車内)~画像のようにロングシートです

 

 

 平成9年から10年にかけましては、200番台が新製導入されておりまして、これによりましてさらに古参の415系電車・423系電車の置き換えに貢献する事になります。この導入両数も、36編成108両に及びまして、導入番台の中では最も多い両数となっております。

 

 (RM204編成)

 

 (RM206編成)

 

 そんな導入両数が多い200番台からは、これまでも述べておりますように窓枠が0・100番台で見られておりましたドア際のラインがなくなっておりまして、スッキリとした姿となっております。上の画像からもわかりますように、フロントの見た目は変わりませんが、側面は変わっておりますので、マイナーチェンジが行われている事も伺えるのではないかとも思います。

 

 尚、このうちRM231編成がこれまでも述べております平成14年の鹿児島線で発生しました衝突事故で廃車となっております。

 

 また、現在大所帯でありました200番台は1編成を除きまして改造されたため他の番台へ改番されております。その1編成が直方車両センターに平成13年に転属しておりましたRG(←RM)228編成でありまして、車内装備も0・100番台のような装備となっておりまして、中間車もロングシートではないサハ813-228でもありまして、100・500番台とともに「福北ゆたか線」で運行されております。

 

 

 平成15年には、ご紹介しております鹿児島線の衝突事故により廃車となりました0・100・200番台の代替用として300番台が導入されております。この300番台は代替用という事からわずか3編成しか導入されておりませんが、シートが赤地から茶地に変わりましたり、ドア際のつり革がサークル状になっているなど変化が見られております。尚、RM303編成に関しましては後述のように新たな番台を付番したため、現在は以下画像の2編成のみとなっております。

 

 (RM301編成)

 

 (RM302編成)

 

 (車内)

 

 

 平成17年には、1000番台が3編成導入されておりまして、ついに1000番の大台まで来ております。この1000番台は、車内装備に関しましては先述の300番台に類似しておりますが、後に日豊線の小倉~中津間ワンマン対応のためにワンマン改造しておりますし、VVVFインバータの機能がこれまでの1C1M構成のVVVF制御から、IGBT素子のVVVF制御に改められておりまして、同じ813系電車でもインバータの機能が異なる車が現われております。

 

 (RG1002編成)

 

 (RG1003編成)

 

 これらのうち、上の画像にありますように平成27年の改正で南福岡車両区に所属しておりました1000番台のうちのR(M→G)1002・1003の各編成が直方車両センターに転属しまして、「福北ゆたか線」で運行されておりますし、RM1001編成も新たな番台に変更されております。

 

 また、既に導入されておりました817系電車に準じたつくりでもありますので、ワンハンドル式マスコンやシングルアームパンタグラフも装備されておりますし、車内も違ったつくりであるのも特徴であります。やはり、この編成はスタイルはこれまでの編成とは変わらない訳ではありますが、細かな違いがこの1000番台の特徴でもあります。

 

 (シングルアームパンタグラフ)~南福岡所属時代

 

 

 平成19年・21年には、輸送力増強・平成21年からの小倉~中津間ワンマン化・415系電車の置き換えのため1100番台が導入されております。この1100番台は813系電車の中では最も異なるスタイルであるのが特徴でありまして、これまで装備されておりませんでしたLED行先となっておりまして、そのサイズも大型サイズとなっている事から前面が上に突き出た形となっておりますし、側面も路線バスで見られるようなサイズの側面行先が装備されております。

 

 (RM1103編成)

 

 (RM1115編成)

 

 尚、これらは全て後述の番台に改められておりますので、残念ながら番台消滅に至っておりまして、813系電車では唯一の廃区分番台となっております。したがって、画像でしか1100番台の姿は見られなくなっております。

 

 

 ここまでは、新製導入によります番台でありますが、ここからご紹介しますのが改造によります番台であります。まずは200番台に+2000を付け加えました2200番台であります。

 

 (RM2202(←RM202)編成)

 

 (RM2214(←RM214)編成)

 

 (RM2217(←RM217)編成)

 

 (RM2219(←RM219)編成)

 

 (RM2224(←RM224)編成)

 

 (RM2236(←RM236)編成)

 

 この2200番台は、ドア際の座席撤去車でありまして、令和3年から見られておりますが、25編成75両が改造されております。先述のように、乗車定員を増やす事で混雑を緩和するための措置として座席撤去車が生まれるに至っておりますが、やはり長い距離を通勤通学される方々にとりましては座る事ができなかった場合には正直大変かなと思う所でしょうか。

 

 (クモハ813-2219(←クモハ813-219))

 

 

 こちらは、1000番台から同じく+2000を付番しております3000番台であります。3000番台は、先述のように1000番台自体が3編成しか導入されておりませんでしたが、1002・1003編成が直方車両センターに所属している事から、現在令和4年に改造されましたRM3001編成しかおらず、唯一の編成として至っておりまして、3000番台化に伴いまして座席撤去・車外カメラ取付が行われております。

 

 

 次は、1100番台から+2000が付番されました3100番台であります。この3100番台はいずれも元1100番台であった車でしたが、全車座席撤去・車外カメラ取付が行われておりますし、1100番台時からワンマン対応でもあった事から、日豊線の大分地区での運用にもつくようにもなっておりまして、これまでの415系電車の運用を置き換えられるにも至っております。

 

 (RM3101(←RM1101)編成)

 

 (RM3110(←RM1110)編成)

 

 (RM3112(←RM1112)編成)

 

 (RM3116(←RM1116)編成)

 

 (クハ812-3113(←クハ812-1113))

 

 

 画像は、3400番台であります。3400番台は200番台から座席撤去・ワンマン改造・車外カメラ取付が行われておりまして、+3200が付番しておりまして9編成が改造されておりますが、運行区間も鹿児島線内から大分地区でも運行されておりまして、画像のように運行されている姿が見られている事がわかるのではないでしょうか。

 

 (RM3408(←RM208)編成)

 

 (RM3420(←RM220)編成)

 

 (クハ813-3408(←クハ813-208))

 

 

 そして、3500番台であります。3500番台は300番台から座席撤去・ワンマン改造・車外カメラ取付が行われておりまして、+3200が付番しております。残念ながら、3500番台時の画像を収めておりませんので、改造されましたRM303編成の画像をご紹介しますが、300番台自体が3編成しかなく、改造もこの1編成しかないため、まさに少数派であると言ってもいいでしょうか。

 

 

 画像は、3000・3100・3500各番台の車内です(画像は3100番台)。画像のようにドア際の座席が撤去されている事がわかりますが、ドア際席撤去で計20席も減っている訳ですので、やはり座席定員が減ると言うのは長く乗る場合には正直大変かなと思う所でもありましょうか。

 

 また、車外カメラの画像です。ワンマン対応となっている事からカメラが設けられておりますが、やはり監視のためを思えばわかりやすいのではないでしょうか。

 

 

 そして、行先の対照表です。この行先はワンマン対応車向けの行先でありまして、実際に大分地区の行先が見られるのがわかります。尚、昨年9月改正で肥前山口駅から改称されました「江北」の行先は17番に設けられておりまして、実際に「東郷」から変更されております。

 

 

 今回は、14個も区分番台がも存在しておりましたJR九州の813系電車のラインナップをご紹介しましたが、813系電車もそれだけ番台が存在していた訳ですし、製造から10年以上になる事からもわかりますように、長らく様々な目的で製造されていた事がわかるのではないでしょうか。それにしても、正直座席撤去車は乗車定員を増やす意味は分かりますが、座席を撤去する事で批判を得てしまった事は残念ではないでしょうか。本当に、813系電車自体も246両も所有している事で、調べますと少数派・多数派と奥が深い事がわかりますが、これからも各地区で活躍する事を願いたい所ではあります。