国旗を掲げて装飾が施されているEF62と183系「とき」。

国旗を掲げているということは、お召し列車を牽引するのでしょうけど、調べてみたらおそらく昭和53年10月13日に運転された時だと思われます。長野県で開催された国体(やまびこ国体)に臨席するということで、往路は高崎線、信越本線経由で長野入りしましたが、高崎までをEF58 61が、高崎から長野はEF62 11が牽引しました。

長野を通るということは、碓氷峠を越えるということになりますが、意外なことに後にも先にも新1号御料車によるお召し列車が碓氷峠を越えたのはこれ1回だけだそうです。碓氷峠の補機はEF63 13と11がその任に就いていますが、奇しくもEF62もEF63も11号機が担当したことになります。

帰路は中央本線経由でEF64 58が牽引しました。

 

ところでこの画像、何処で撮影したものなんでしょう?

当初、「信越本線のどっか」って予想したんですが、さすがにそこに「とき」はいません。また、新潟県内とも考えましたが(新潟方面に向かうお召し列車と考えた)、直江津周辺を除いて新潟県内にEF62がいるかな? と思いました。

そういう意味で一番妥当なのは高崎駅なんですけど、高崎駅ってこんなんだっけ? まぁ、新幹線が開業する前だから、こんな感じだったのかもしれません。「とき」が露払い列車なのでしょうか? 画像をよく見ると、警備も物々しい。

 

EF62 11はいわゆる59.2改正における下関転配組には属さず、最後まで信越本線一筋でした。

 

 

【画像提供】

タ様

【参考文献・引用】

鉄道ファンNo.370、428 (いずれも交友社 刊)

長野国体お召し列車を扱った各サイト