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2023.2.25(土) 2日目 つづき
南湖公園近くから40分かけて歩き、新白河駅へ到着。気温は昼間なのに5度…
ここから新幹線で一気に帰京・・・と見せかけ、向かったのは在来線のホーム。東京までひたすら東北本線を乗り継ごうというわけです。
新白河駅は2面3線の構造なのですが、真ん中の線路はぷっつりと切られています。
東北本線は新白河を境に、運転系統が分断されています。北から南から列車がやってきて、この新白河で折り返します。もともとは新白河で運転系統が分断されていたわけではなく、福島方面からの列車が新白河を越えて黒磯まで南下していたのですが、後述する理由により新白河で分断されることとなったのです。
同じホームから別方向の列車が発車するようになっているため、誤乗防止のための案内が随所に設置されていました。
車止めを境に、北側には交流型車両のE721系、南側は交直流型車両のE531系が停車していました。E721系は郡山・福島方面~新白河を運行し、E531系は新白河~黒磯間で運行されています。
普段は常磐線を主戦場としているE531系が東北本線として走っているのは、なんか違和感がありますね(^^;;; でも、ここでE531系を走らせているのには、れっきとした理由があります。
東北本線 4134M 普通黒磯行き 新白河12:35→黒磯12:58
新白河を出ると、家が少なくなり、山のほうへと分け入ります。次の白坂が早くも福島県最後の駅となり、JR東日本大宮支社と仙台支社の境界を越えると、黒川橋梁を渡っていきます。ここで栃木県に突入、東北とはお別れです。那須連山を望みながら、列車は南へ進んでいきます。
那須町の中心地である黒田原駅周辺は開けており、乗客も少し乗ってきましたが、それ以外のエリアは県境付近の山地とあって沿線に民家が少なく、利用者は決して多くはありません。列車は5両編成でしたが、幸か不幸かずっと空席がある状態でした。青春18きっぷシーズンであれば、もっと利用者は多いと思われますが… この県境区間(新白河~黒磯)は、ここ数年で何度か減便されていますが、その理由の一端が少し見えた気がします。
列車は最後にデッドセクションを通過、交流区間から直流区間に代わり、黒磯に到着。かつては黒磯駅自体がデッドセクション(交流電化区間と直流電化区間の境界)でしたが、安全上の理由などからデッドセクションが黒磯駅から盛岡方向に少し行ったところに移設され、2018年1月に切り替えられました。
そのため、黒磯駅に701系やE721系といった、福島・仙台地区で使われている交流電化の車両が乗り入れられなくなったため、新白河で運行系統を分断し、デッドセクションを含む新白河~黒磯間は、交流・直流どちらも走れる"二刀流車両"のE531系が運用についているというわけです。
黒磯駅では乗り換え時間が20分ほどあるうえに、次の列車はまだ来ていないので、駅の外に出ることに。新幹線が上を通っています。
東北本線 660M 普通宇都宮行き 黒磯12:48→宝積寺13:28
続いて乗るのは宇都宮行きの普通列車。かつては朝夕を中心に、黒磯から東京方面への直通列車も設定されていましたが、2022年3月のダイヤ改正により、宇都宮~黒磯は系統分断され、同区間では新型車両E131系を使用したワンマン運転が実施されています。
黒磯を出たときは空席もあったものの、次の那須塩原でたくさん乗ってきて、立ち客も出てにぎわいます。次の西那須野も乗降どちらも多かったです。気づいたら眠りに落ちていて、起きたら蒲須坂に着く直前でした。
部活帰りの高校生も多く、車内は立ち客も多く賑わいます。利用は少なくないながら、列車は3両編成・・・せめて5両はほしいところです。(5両でも過剰と判断しての3両ワンマン化だということだとは思うのですが・・・)
このまま宇都宮まで乗れば、2分接続で東京経由の普通伊東行きに乗り継げるのですが、2つ手前の宝積寺で下車。駅周辺に民家はあるものの、商業施設や店はないように見えて、少し寂しい感じがします。
そして、私は後続の普通宇都宮行きに乗車。この列車は黒磯からではなく、烏山線からの直通列車です。
東北本線 334M 普通 宇都宮行き 宝積寺14:14→宇都宮14:26
烏山線では、現在蓄電池車が使用されています。この蓄電池車は、電化区間である東北本線の宇都宮~宝積寺間は架線から電気を受け取り、動力に変えたり充電を行い、非電化区間の烏山線内では、充電した電気を使って走行するというわけです。
この車両に乗りたかったがゆえに、わざわざ宝積寺で降りたというわけです。乗っている感じは完全に電車でしたね2両編成の車両は席が埋まるくらいの混雑ぶりでしたが、岡本駅で乗客を増やし、宇都宮到着。
ここから東京方面に進むには、また乗り換えになります。売店でお茶を購入してから、次の列車へ。既にこの列車を待っている人がけっこういますよ・・・
東北本線 4533Y 快速 逗子行き 宇都宮14:35→赤羽15:56
東北本線 1585E 普通 伊東行き 赤羽16:00→上野16:10
ということで、快速列車で一気に東京を目指します。最終的には逗子まで向かうという、なかなかのロングラン列車です。小山までは各駅に停車するも、駅間が長く線路も真っすぐなので、かなり飛ばしていました。
小山からはいよいよ快速運転開始。駅をすっ飛ばしながら快調に南下します。小山までは空席もありましたが、あれよあれよという間に立ち客が多く出るほど混雑してきました。
大宮で、前を走っていた普通伊東行きを追い抜きます。宇都宮を19分も早く発車していましたが、そのビハインドを快速列車は跳ね返してしまいました。やっぱり快速はいいですね
(しかし、横浜や戸塚に先着するのは、この追い抜かされた普通伊東行きだったりする…?!)
赤羽まで快速で通し、いったん出場してからスイカで入場しなおし、先ほど追い抜いた普通伊東行きで上野へ。今回の旅も終わりです。この日は3月号時刻表の発売日早速購入してから帰宅しました。
というわけで、全4回にわたる旅行記風の調査記録もこれで終わりです。今回は関東と東北の間を攻めた形となりましたが、鉄道にしろバスにしろ思った以上に利用者がおらず、今後が心配になりました。
また、東北本線については一定の利用者がいるものの、利用の度合いに応じて細分化が進み、ネットワークとしての強さがかつてと比べると少し弱まってしまった感があります。
少子化や人口減少もあり、減便や運転形態の再編はある程度は避けられないとは思いますが、利便性がどのように今後維持されていくのか、注目です。