前回に引き続きまして、キハ183系ラストラン運転の記事を紹介します。

今回は4月1日・2日両日で札幌~稚内を1往復した『キハ183系サロベツ』です。2017年の宗谷本線特急系統再編後も、キハ261系基本番台の車両不足のためノースレインボー編成の他に一般のキハ183系も宗谷と共に代走で投入される事がありましたが、いよいよ同系最後の宗谷本線入線がこのラストラン運転となりました…。

新鮮味のない記事ではありますが、最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

えーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーん

 

 

キハ183系サロベツは9:07に札幌駅9番線から発車。

今回も発車標にサロベツのHMをあしらったLEDアートをお目に掛かる事ができました!なかなか忠実な再現性ですねウインク

 

 

 

一連のラストラン運転の乗車口案内札は全て『臨時特急』

前週の『北斗』『ニセコ号』は5両編成でしたが、『サロベツ』『オホーツク』に関しては特別に指定席の追加販売が行われ、サロベツは『増21号車』を1両増結の6両編成で運転される事となりました。 

 

 

 

8:47、苗穂運転所から復刻塗装車のキハ183-8565を先頭に入線してきました。前週に乗車したニセコ号と向きは同一で、その時の編成に1両を加えた6両編成です。

 

 

 

『キハ183系サロベツ』の編成表は下記の通り。

札幌←①キハ183-8565 ②(G)キロ182-504 増㉑キハ182-508 ③キハ182-7554 ④キハ182-7561 ⑤キハ183-1555→稚内(※全車指定席。①②号車は復刻塗装

今回私が席を確保したのは③号車。

 

 

 

札幌駅で発車を待つキハ183系サロベツ号。HMは前後ともしっかりとイラストマークのサロベツを掲げていましたが、側面方向幕は『特急 稚内』になっていました。

この復刻塗装車が宗谷本線に入線するのは初めてではなく、キハ183-8565が代走で入線した実績がありました。

 

 

 

②号車はキハ183系の特に白眉ともいえるハイデッカーグリーン車。何度も言うようですが、席が取れた人が羨ましいですね…ニヤリ(取れたのはほとんどが道外からなんだろうなえー

 

 

 

追加発売(勿論瞬殺で売り切れ!)となった増㉑号車は原形エンジンの車両(キハ182-508)で、むしろコチラのほうに乗りたかった…のはいうまでもありません。

 

 

 

他のイベント列車の例に漏れず、先頭車周りは撮影者が取り巻いて車両の顔を撮るのもひと苦労…。

 

 

 

私が今回確保した指定券。一応10時打ちで確保したのですが、発行所が音威子府駅で3月27日の日付になっているかの説明は省かせて頂きます。

ちなみにこの日も含めて、一連のラストラン運転は旭川在住のらんちゃん女史と同行ニコニコ

席は別々に確保していましたが、下りサロベツに関しては同じ号車。

 

 

 

9:07に札幌駅を発車後、長年キハ183系のお守をしてきた苗穂運転所のスタッフが横断幕を掲げて、乗客に手を振ってくださいました。粋な計らい、ありがとうございます!

 

 

 

列車はかつての特急ホワイトアローを彷彿とさせる札幌~旭川ノンストップ走行ですが、先行列車との絡みもあって所要時間は約2時間弱と急行列車並みの速度での走行でした。

旭川駅7番線には10:45に到着。ここで19分停車するため、絶好の撮影タイムとなります。

 

 

 

LED発車標の愛称名表示はなく『臨時特急』でしたが、その下にはこのようなメッセージが。

「キハ183系サロベツ」へのご乗車ありがとうございます。1986年のデビュー以来、道内各地で活躍してきた183系で日本最北のまち稚内を目指します。183系はラストランとなりますが、思い出を辿りに宗谷本線にまたお越しくださいますことをお待ちしております。

 

 

 

6番線に停車中の2020Mカムイ20号との並び。

 

 

 

カムイ20号発車後、ようやく撮れた編成写真。

撮り終えたらサッサと車内へ戻ろう💦

 

 

 

旭川駅を発車後、車内では乗車証明書が配布されました。

定期列車ではあり得なかった、復刻新特急色にサロベツのHMをあしらったデザイン。

 

 

 

宗谷本線としては最後のキハ183系という事もあって、沿線各所ではあちこちで撮り鉄が繰り出していましたが、ここ塩狩峠も例に漏れず。

 

 

 

2つ目の停車駅(乗降扱いとしては最後の途中駅)・名寄に到着。

尚、宗谷本線内では他に永山、和寒、美深、音威子府、雄信内、南稚内の各駅にも停車しますが、いずれも信号待ちや列車交換による運転停車で客扱いは行いません。

 

 

 

やっぱりキハ183系の6両編成は壮観ですね!

 

 

 

改札口は出入り自由となっており、発車標にはご覧の通りLEDアートが!

1枚目写真の5つの車両の顔のうち、いちばん右のモチーフは何だろう!?運転台取付改造車のキハ182-100かな?

 

 

 

名寄を出て、やがて天塩川沿いの区間を走行するのですが、ご覧の通り天気はどんよりとした曇り空…。融雪期のため増水しており水も濁っています。

今回もやっぱりというか、宗谷本線の臨時・イベント列車走行時に天気が崩れるというジンクスは避けられませんでした…ショボーン

 

 

 

そして天塩川に代わって車窓の友となるハズだった利尻山も、残念ながら全く姿を現さず…えーん抜海~南稚内の日本海には礼文島が微かに見えるだけ…(2枚目写真)。

 

 

 

ここ抜海の丘付近の道道106号線では、撮り鉄らのクルマが多く路駐。

丘の上からカメラや三脚を構えていた者もそれなりにいたけれど、寒くて天気悪いのにご苦労さん…ニヤリ

 

 

 

電子閉塞区間最後の南稚内駅で運転停車の後、15:26、ついに日本最北端の駅・終着稚内駅に到着!

 

 

 

ホームでは駅長と駅員が横断幕を持って乗客をお出迎えしてくださいました。

 

 

 

車両は15:40に回送のため、車庫のある南稚内駅まで引き上げていきました。

日本最北の踏切周辺にも数多くの撮り鉄が!

 

 

 

駅舎内には特設の記念入場券販売コーナーが設けられており、せっかくなのでこの日の日付の『いまこそ輝け!北のキハ183系記念入場券(メモリアルVer.)』を1枚だけ購入。もう1枚は同行者のらんちゃん女史の分です。

 

 

 

4月に入っても、春はまだ遠い宗谷路…。気温は3℃ちょっとで風速も5mあったため、体感的には冬の寒さそのものでしたガーン

 

 

 

私は翌日の上り列車にも乗車するため、駅近くのサフィールホテル稚内にチェックイン。ちなみに同行のらんちゃん女史は市内某所に宿を確保。

 

 

 

えープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえープンプンえー

 

 

そして翌4月2日。相変わらず空はどんよりとした曇り空。

2枚目の写真は、稚内駅に8:08に到着する下り一番列車の4321D。

 

 

 

私は9時頃に稚内駅に向かいましたが、気温は前日夕方よりも低い1.7℃!めっちゃ寒いわ!!

 

 

 

私が駅に着いた頃はまだ入線前でしたが、既に改札は開始済み。

液晶ディスプレイの発車標は『臨時特急』で愛称名表示はありませんでした。

 

 

 

改札口には、この日この1本だけに特製された『本日の車両編成』絵表示が!「キハ183系サロベツ号」の文字部分には新特急色のスラント先頭車とキハ183-100の双方が描かれており、まさに芸が細かい!作成した駅員さんの鉄道愛を感じます。

 

 

 

『キハ183系サロベツ』は9:15に入線。

やっぱりというべきか、この日も多くの撮り鉄らが線路沿いでカメラを構えておりました。

 

 

 

前日に引き続き、駅長と駅員による横断幕掲出が!その下にはキハ400系急行列車時代に使われていたと思われる愛称サボも。

 

 

 

稚内駅はホームが6両分の長さしかないため、まともに先頭車の顔が撮れるのは5号車のみ。付近にはカメラを構えた乗客らが取り巻いており、撮影するのも一苦労でした…。勿論お約束の『日本最北端の駅』看板を絡めたショットも撮れず。

 

 

 

実は私、ラストラン運転では上りサロベツ「だけ」、今まで宗谷特急の代走でも乗った事のなかったハイデッカーグリーン車の指定券をゲットしたので、優雅な気分で稚内からのラストランを味わおうと楽しみにしておりました(同行のらんちゃん女史は5号車に乗車)。

(写真の席は当該座席とは異なります※名寄まで空席

 

 

 

しかし、いざ乗ってみるとグリーン券を持っていないにも関わらず客室に出入りする鉄ヲタが頻繁に見受けられ、その度にデッキ仕切りの自動ドアの開閉を繰り返し、さらには通路を走り回るガキどもも…。せっかくのグリーン車なのに落ち着いて過ごす事もできず興ざめでした。

本来、グリーン車はグリーン券を持たない乗客が客室に立ち入ってはいけないルール。乗務員室に用があったり、トイレ故障といった緊急事態、ドアカットで自車から降りられないなど、やむを得ない理由で通り抜けなければならないのであれば仕方ありませんが、今回私が乗車した上りサロベツ号に関していえば(他のラストラン列車に関しては知りませんが)、マニアや鉄ヲタが頻繁にグリーン車車内に出入りするという行為はあまりにも常軌を逸しておりましたムキー

 

「せっかくのラストランだ!何でもアリなんだから目くじら立てるなヨ。」そういう意見もあるかと思いますが、まずグリーン車はグリーン券所持の乗客のための設備という常識を彼等は知らないのでしょうか?首都圏の近郊型電車のグリーン車も、通路やデッキに立つだけでも本来ならば料金を徴収されます。JR北海道の特急列車でも、「グリーン車は特別車両です。グリーン券をお持ちでない方の立ち入りはご遠慮ください…」と車内放送でアナウンスする車掌もいらっしゃいますが、今回のサロベツ号を含むキハ183系ラストラン列車に関してはそのような事は一切ありませんでした。いくらイベント列車とはいえ、せっかく高い料金を払ってグリーン車に乗っているのだからその乗客に対する配慮が必要だったと思います。また、グリーン車ではありませんが、同行のらんちゃん女史が乗っていた5号車ではアルコール類の空き缶を並べ、独り言をブツブツと騒ぎ立てるアル中親父が近くの席にいたとの事で、とても迷惑だったそうです(呑み鉄がダメだとは言わないが、迷惑の掛からない範囲でやって頂きたいプンプン)。このように、キハ183系サロベツ号で起きた残念な事実をここで伝えさせて頂くと共に、もし思い当たる人物が拙ブログをお読みでしたら(多分いないと思うけど)是非とも猛省して頂きたいです。

 

 

 

やはりこの日も利尻山は見えず…ムキーせっかく車窓を楽しみにしていたのにガッカリした人も少なくなかったでしょう…。

2枚目写真の道道106号線にはパトカーの姿が見られますが、あまりの路駐の多さでトラブルになったのか警備のためなのか不明…。ただ、乗り鉄のみならず撮り鉄(ドライバー)のマナーも常軌を逸しており、いわゆる「追っかけ」のために一般道を猛スピードで突っ走るクルマを沿道で何台も見てきました。いろいろな場所で183を撮りたいという気持ちはわからなくもないけれど、全く無関係の一般人にまで危険な目に遭わせて迷惑を掛ける行為も絶対にやめて頂きたいです。

 

 

 

いきなり飛んで、今度は天塩川(問平陸橋付近)。

この辺りまで南下すると晴れ間が見えてきました。

 

 

 

最初の停車駅・名寄駅には12:41到着。約14分停車します。

尚、上り列車も名寄と旭川の両駅のみ途中駅での客扱いを行い、他の南稚内、幌延、天塩中川、音威子府、美深、剣淵、蘭留、永山にも停車しますが、いずれも列車交換や信号待ちによる運転停車です。

 

 

 

名寄駅発車後、今度は上り列車用の乗車証明書が配布。

 

 

 

キハ183系としては最後の塩狩峠越え…。

キハ261系のトラブルで車両不足になった場合、代走はどの車両でするつもりなんだろう?

 

 

 

キハ183系による宗谷本線の旅もいよいよ終わり…(涙)

運転停車の永山駅では、駅長と駅員がホワイトボードで歓迎のメッセージを掲出!

ちなみに描いた駅員は以前は深川駅のホワイトボード職人を担当しており、異動後は他の人に引き継がれたそうです。まさに鉄道愛!このような社員さんが長くJR北海道で働いてくれる事を切に願う次第です。

 

 

 

次の停車駅である旭川駅は、わずか2分の停車時間しかないためおとなしく車内に籠る事に…。

 

 

 

またまた飛びますが、終着間際の苗穂運転所付近では、前日に続いて社員らによる横断幕掲出とお手振りが…。

 

 

 

15:58、終着・札幌駅に到着!

 

 

 

車両は16:14にねぐらである苗穂運転所に回送されていきました。

 

 

 

以上、キハ183系サロベツ乗車のブログでしたが、やはりグリーン車を頻繁に通り抜ける鉄ヲタどもには辟易、また撮り鉄も追っかけグルマで危険運転を繰り返している輩も度々見受けられ、せっかくのラストラン運転に水を注すような行為にはガッカリせずにはいられませんでした。ガッカリといえば、翌週の『キハ183系オホーツク』でも同様の事が起こっており、せっかくのラストラン運転にも関わらず後味の悪い結末となってしまったのは誠に遺憾であります。その正真正銘ラストランとなってしまったキハ183系オホーツク号の乗車記につきましては次回以降に紹介致します。