海芝浦駅【神奈川県】(鶴見線海芝浦支線。2020年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
神奈川県横浜市鶴見区南東部の京浜工業地帯に位置する鶴見線海芝浦支線の終着駅で、駅が東芝エネルギーシステムズの私有地になっているため、関係者以外は駅の外に出られない、
海芝浦駅 (うみしばうらえき。Umi-Shibaura Station) です。
 
2020年訪問時は上屋の取替工事中でした。
尚、海芝浦駅では一部撮影禁止措置が取られているため、駅外の写真が少なく、一部修正をかけています。ご了承下さい。
 
 
駅名  
海芝浦駅 (JI 52)  
 
所在地  
神奈川県横浜市鶴見区 
 
乗車可能路線  
JR東日本:鶴見線 (海芝浦支線)     
 
隣の駅  
浅野方……新芝浦駅   
 
訪問・撮影時  
2002年8月、2009年11月、2020年11月  
 
 

海芝浦駅は地平駅で、JRの駅舎はありません。
代わりに東芝の工場の通用門があり、これが事実上の駅舎として機能しています。
門内には交通系ICカード『Suica』などに対応の自動改札機がありますが、幅広通路は有人通路のみになっています。
この改札の東芝側に自動券売機が、ホーム側にきっぷ回収箱がありますが、一般客は自動券売機を利用できません。乗り越しやIC残額不足になった場合、通用門にいるのはJRの駅員ではなく東芝の守衛なので、乗車駅証明書を受取の上で乗車列車の車掌に申し出て下さい。
 
写真は2002年、許可を得て撮影。当時は撮影を許して貰えましたが、駅の全体像を写してしまいました…。門を正面から撮るべきでした…。
 
駅自体が東芝の私有地ですが、通用門の先(写真手前側)は東芝の関係者しか立入できないエリアです。一帯が東芝エネルギーシステムズ京浜事業所の工場です。
ちなみに、海芝浦駅の通用門は従業員など関係者専用の通用門なので、東芝エネルギーシステムズ京浜事業所に用がある方は新芝浦駅前の正門から入らなければなりません。
 
 

終端部より西方向を望む。後方にホームがあり、右側に東芝の通用門があります。
すぐ後方と左手には一般客用の簡易Suica改札機があります。改札内にICチャージ機や自動精算機はありませんので、前述の通り、乗り越しやIC残額不足になった場合、東芝の守衛ではなく乗車駅証明書を受取の上で乗車列車の車掌に申し出て下さい。
 
 

上写真の地点から階段を下りて右側には東芝の通用門があります。一般客は通れません。
門の前には飲料自動販売機がありますが、そちらは利用できます。
また、階段を下りて正面には東芝が一般客のために1997年に設置した海芝公園の出入口があります。
 
 

こちらは海芝公園です。西方向を望む。後方に出入口とホームがあります。
専用線(引込線)の廃線跡を転用したと思われ、細長い形状の公園になっています。左手が海(京浜運河)、右手が東芝エネルギーシステムズ京浜事業所の工場です。
通路の両側は植樹されていて、所々にベンチが設置されています。
この公園は2006年に拡張整備されています。
 
 

海芝公園からは、京浜運河をはじめ、さらに海側に位置する埋立地に立地する工場群や、その埋立地間を通る首都高速湾岸線(B)の鶴見つばさ橋を眺められます。
開放されているのは9時から20時30分までなので、ここでは日の出を眺めることができません(ホームでも眺められます)。
また、夜景も綺麗と思われます。
ただし、景色に見とれてしまうがゆえ、帰りの列車に乗り遅れないように注意が必要です。昼間は乗り遅れてしまうと次の列車の発車は1時間20分後になってしまいます。
 
 

東芝側より南方向を望む。後方に東芝の通用門があります。右手が海芝公園、左手がホームです。
一般客用の改札設備は簡易Suica改札機と乗車駅証明書発行機のみで、自動券売機や自動精算機、ICカードチャージ機はありません。
きっぷをお持ちでない場合は乗車駅証明書を発行してから車掌に提示し、精算手続きをして下さい。IC残額不足の場合も同様の手続きが必要です(現金精算になります)。
ちなみに写真の場所には出場用改札機しかありません。改札機の上にはAEDがあります。
入場用改札機は左側、階段を上がった先にあります。
 
 

前の写真とほぼ同一地点にて東方向を望む。
左手に東芝の通用門が、後方に海芝公園があります。右手には前述の出場用簡易改札機と乗車駅証明書発行機があります。
正面がホーム方向ですが、段差が存在します。最近になって車止めを後退させた上で、跡地にスロープを整備しました。この結果、海芝浦駅はバリアフリー化されました。
写真奥、階段およびスロープを登った先にも入場用と出場用の簡易Suica改札機があります。その先には線路とホームがあります。
 
 

こちらが階段およびスロープを登った先にある入場用と出場用の簡易Suica改札機です。東方向を望む。手前が入場用、奥が出場用です。
改札機の先には車止めとホームがあります。
ちなみに、海芝浦駅にはトイレがありませんので、事前に済ませておいて下さい。電車内にもトイレがありません。
そして、海芝浦駅構内に売店・コンビニは一切ありません。ホームや海芝公園で長時間滞在される場合は、必ず事前に食料や飲料をお買い求め下さい(構内に飲料自動販売機はありますが、売切の場合があります)。
 
 

駅名標です。2020年撮影。
訪問時は上屋などが工事中だったので、仮設でした。非電照式です。
JR東日本の標準デザインで、矢印の中央には鶴見線(支線を含む)のラインカラーである黄色が表示されています。
駅ナンバリングも併記されています (JI 52)。支線なのでインフレナンバーになっています。
尚、海芝浦駅は特定都区市内制度における横浜市内駅であるため、右側に「浜」マークがあります。
 
 

 

 

海芝浦駅は単式ホーム1面1線の地平構造で、東北東~南南西方向にホームが延びています。
番線番号は設定されていません。当ホームに到着した車両がそのまま上り浅野方面・鶴見方面へ折り返していきます。
ホーム有効長は3両分で、若干の過走余裕距離が取られています。バリアフリー化以前は車止めがもう少し後方にあったため、有効長はギリギリ20m車4両分あったと思われます。
ホームドアはありません。ホーム幅は狭く、平日朝の通勤時間帯は多くの下車客(東芝エネルギーシステムズの従業員)が殺到してホームが満杯になるのでしょうね。
上屋は2009年の時点で終端方にしかなく、終端方の車両の最前部(最後部)扉部分だけが上屋にかかっている状態でした。後方の簡易改札機や東芝の門方面は屋根が設置済みです。2020年時点は工事中だったので、今は上屋が延伸されたのか、それとも廃止されたのか、はたまた現状の長さが維持されているのか、気になります…。
ホーム上にはベンチなどの付帯設備は一切設置されていません。ベンチは海芝公園内に、飲料自販機は東芝の門の前に、それぞれ設置されています。
また、ホームの浅野方(奥)は京浜運河に面しているため、眺めが良好です。
写真は3枚とも浅野方・鶴見方を望む。
 
 

こちらは2009年撮影。浅野方・鶴見方を望む。
当時は古い上屋が使用されていましたが、先頭車両の一部にしか掛かっていませんでした。
 
 

こちらは終端方を望む。
ホームの浅野方(手前側)は高い壁がないため、開放感があります。
左側は京浜運河ですが、簡素な柵しかありませんので、うっかり海に落下しないように細心の注意が必要です。
尚、海芝浦駅をはじめ鶴見線の鶴見駅を除く各駅には発車メロディが導入されていません。
 
 

ホームからも海芝公園と同様に京浜運河、埋立地の工場群、首都高速湾岸線の鶴見つばさ橋を眺められます。
晴れた日の朝の撮影だったので、逆光でした…。
こちらは初電の到着時刻(平日・6:32、土休日・6:41)から終電の発車時刻(平日・22:20、土休日・21:00)までホームに滞在できますので、晴れていれば冬季は日の出を眺めることが可能で、ホームから初日の出も拝めます。尚、初電の当駅着が遅いため、春~夏~秋は海芝浦駅から日の出が眺められません。
 
 

こちらは2009年撮影。
曇っていたのでハッキリと眺められました。
 
 

浅野方・鶴見方を望む。
左側は東芝エネルギーシステムズ京浜事業所の敷地です(線路も敷地内です)。右側は京浜運河です。
海芝浦支線は浅野~新芝浦が複線、新芝浦~海芝浦が単線です。
この先、すぐに左へカーブして京浜運河沿いを離れますが、カーブを終えて進路を北北西に変えると、今度は内陸方向への運河が右手に寄り添います。その後も右手に運河と運河越しの埋立地に立地する工場を、左手に東芝エネルギーシステムズ京浜事業所を見ながらしばらく走ると、新芝浦駅へと至ります。
 
 

 

 

いずれも終端方を望む。
上屋が工事中だったので、開放感がありましたw
バリアフリー化によるスロープ設置のため、車止めが手前側に後退しています。
以前は東芝の門の手前に車止めがありました。昔は海芝方面の方まで専用線が延びていたと思われます。
車止めの先には簡易Suica改札機があり、その先で右へ曲がるとスロープが、正面には階段があり、いずれも下って右へ進むと東芝エネルギーシステムズの通用門があり、正面へ進むと海芝公園です。
 
 
あとがき  
私が海芝浦駅で下車(乗車)したのは2002年、2009年、2020年の計3度です。2002年は海芝浦支線の乗りつぶしのため、2009年は海芝浦支線の車窓風景撮影のため、そして2020年は東京都の全駅を訪問する目的の一環とは別に、都内に近い駅なので下車(乗車)しました。1面1線の駅で、一般客は駅を出られません。JRとしては無人駅ですが、駅出入口は東芝の門になっていて、ここに東芝関係者用の改札口が設けられています。一般客はホーム終端部と海芝公園の間にある簡易Suica改札機を利用する形になります。一般客は終端部の先にある海芝公園を利用できます。
 
新宿駅からですと湘南新宿ラインで横浜駅まで行き、京浜東北線北行に乗り換えて鶴見駅で下車。あるいは山手線内回りで品川駅まで行き、京浜東北線南行に乗り換えて鶴見駅で下車です。鶴見駅では鶴見線の海芝浦行きに乗り換えて終点下車です。尚、海芝浦駅にはチャージ機がないため、事前にICカードの残高をご確認下さい。また、鶴見線は平日昼間と土休日の列車本数が非常に少ないので事前に時刻を確認しておいて下さい。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り新横浜駅へ。横浜線上り電車(快速もOK)で東神奈川駅まで行き、さらに京浜東北線北行に乗り換えて鶴見駅で下車します。以降は上記のルートで到達できます。横浜市内行きのきっぷで海芝浦駅まで乗車できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅に売店・コンビニはありません。駅外には出られません。駅構内に飲料自動販売機があるのみです。長時間滞在される場合は必ず事前に用意して下さい。
 
大阪からの到達難易度もそう高くありません。鶴見線を乗り鉄の際は、海芝浦駅での滞在時間に駅をじっくり観察してみて下さい!  
 
(参考:JR東日本のHP、Google地図、Wikipedia)