JR東日本 いなほ E653系1000番台に乗りました。 | 仙台はやての乗り鉄旅行ブログ

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  E653系1000番台とは

E653系は常磐線特急で運用されていた485系置き換え用に登場した特急型電車です。

交直流電車であることはもちろん、50/60Hz対応でもあることから日本全国の電化区間を走ることができる性能を有しています。

 

1997年10月から2013年3月まで常磐線特急『フレッシュひたち』として活躍後、2013年9月からは羽越線特急『いなほ』へと転用され、E653系1000番台となっています。

 

E653系は基本7両編成と付属4両編成の2種類が存在しますが、いなほ用1000番台は7両編成の方が改造されています。

 

主な改造内容は耐寒・耐雪構造の強化ですが、グリーン車が新設されているのが大きな特徴です。

 

運転区間は新潟~秋田、秋田まで直通する列車よりも酒田発着の列車が多く設定されています。

 

 

  外観

485系の後継車両ということもあって、ボンネット構造の非貫通高運転台を採用しています。
ライトの形状もなんだか485系のものを横置きにしたような感じです。

 

1000番台はカラーリングが4種類存在し、最もポピュラーなのは夕日と稲穂をイメージしたオレンジ色(一部ではフルーツ牛乳とも呼ばれました)で当初は全車がこの色でした。

 

 

 

E751系はこのE653系をベースとして耐寒耐雪性能を高め、交流専用として製造した車両なのですが、カラーリングが変更になったせいか兄弟車と分かりやすくなりました。

 

2017年、2種類のカラーリングが追加されます。

 

海の色を表現した『瑠璃色』です。

青い…。

 

そして、羽越線沿線に自生するハマナスをイメージした『ハマナス色』です

夜の新潟駅に撮影しにいったのですが、昼間は瑠璃色以上のインパクトだと思います。

とにかく、ド派手で凄く目立ちます。

 

加えて、クリーム色と茶色の国鉄色に変更されている車両もあるのですが、新潟ではなく、元々所属していた勝田へ波動用車両として転属しているので今回見ることは出来ませんでした。

 

フレッシュひたち時代から含めると相当のカラーバリエーションになっている車両です。

 

  普通車

座席は2+2配置、シートピッチは910mmとなっています。

ひたち時代から変わったのはモケットの色とチケットホルダーが追加されたくらいです。

国鉄時代の特急と同じ910mm配置なのですが、新幹線E7系やE6系の後に乗るとなるとだいぶ狭いので新潟から秋田まで4時間弱乗るのは圧迫感があって、結構しんどかったです。

またコンセントも無いので注意ですが、いかんせん古い車両なので、求めすぎてもいけないので我慢です。

 

ドアのデザインはガラス張りでかっこいいのと合わせて、視覚的に閉塞感が出ないようになっています。

 

  グリーン車

座席は1+2配置、シートピッチは1,820mmとなっています。

数字上はとても広いように見えますが、パーテーションがあるので普通車よりもちょっと広いかなって感覚です。

 

普通車は足元が空いているので足が伸ばせますが、こちらは伸ばせないので逆に狭く感じるかもしれません。

パーテーションの下に穴が空いてて欲しかったです。

 

コンセントが1個付いてますが、2人掛けにも1つです。

 

テーブルは肘掛け内蔵式で二面に展開できます。

 

背もたれがすごく高いので体が仰け反るようになるかなって思ったのですが、そのあたりは普通で、沈み込む機能は無いです。

 

各方面で絶賛されているグリーン車のようなんですが、どうなんでしょう?

当時廃車が進んでいたE4系からの廃車発生品を使うとかそっちの方が満足度は高かったんじゃないのかなと思います。

2+2にしなかったのは評価できますが、新規設計の座席の割にはなんか物足りないというか粗いというか…座席のデザインがツギハギでハリボテのような色々くっつけたように見えます。

 

JR東日本の特急リニューアルってE257系や253系を見るに完成度低いので、それに比べれば、グリーン車はそれでも頑張っていると思うので、もっと良いサービスが生まれることを期待しています。

 

ミニラウンジが設置されているのは何気に長時間乗車にはちょっとした休憩スペースになるので良いです。

 

  景色

車内はそんなもんですが景色は良いです。

 

日本海の荒波や笹川流れは海が近いので迫力があります。

 

また米どころ新潟や山形を走る列車なので田園風景が広がるのも良いです。

 

おすすめは海側のA席です。

午前中は日が当たらないですし、夕方には日本海に沈む夕陽を見ることができます。

指定もA席から埋まっていくのでご予約はお早めに。

 

 

  交直流切替

 

珍しく動画を撮ってみました。

間島~村上間には交流と直流が切り替わるデッドセクションが存在します。

E653系は最新形式とは異なり、一時的に車内灯が消灯し、自動ドアが使用できなくなります。

なお、スピーカーは使用可能なため、消灯状態で車内放送はそのまま流れ続けます。

 

 

  最後に…

車内の設備ではないのですが、今回乗った車両は水の配管が壊れて、トイレが普通には流せない状態でした。

ペットボトルの水を便器に入れて流していましたが、元々寒冷地を走る車両でも無いので設計の甘さもあるでしょうし、老朽化も進んでいるのかなと思います。

太平洋側に万が一があれば、代替ルートとして機能する重要路線でもあるのでもう少し力を入れてもらっても良いのでは無いでしょうか…。