ED78 は奥羽本線、仙山線で活躍したD級ですがF級機関車並みの車体長の交流電機機関車です。
板谷峠の交流電化開業時(1968年/昭和43年)に登場したので、もう55年も前ですか。
EF71は奥羽本線専用として板谷峠の福島~山形間で活躍しましたが、ED78は奥羽本線の仙台~山形間に加え、仙山線での旅客・貨物列車で活躍しました。
EF71に比べて小回りが利き仙山線にも入線できたことが山形新幹線開通後も仙山線で生き残ることができた理由でした。
最近まで姿を見ることができたような気がしますが、最後に廃車になったのが2000年ですから、もう23年も前のことです。
モデルはマイクロエース(品番:9202)
発売当時は唯一のED78完成モデルで、是非とも欲しかった一両で発売と同時に購入したのを覚えています。
当時の価格で4,300円(消費税など無かった時代)です。
実はこの車両、購入して数回走らせたら動かなくなってしまって現在は静態保存状態です。
当時のマイクロエースの動力機構の信頼性って・・・・
修理を依頼すればよかったのですが、もたもたしている間にマイクロエース自体が鉄道模型を辞めてしまい(その後復活して現在に至る)修理することも出来ず、市場からもマイクロエース製品が消えてしまいました。
後にED78などの一部の製品は新生マイクロエースの製品としてほぼ当時の仕様のままで復活するのですが。
KATOのED78が登場するまでは、貴重なED78完成モデルとして重宝された?はずです。出来はともかくとして。
側面からのプロポーションは悪くはなく、ED78の特徴を良く捉えている感じがします。
ただし、前面の窓ガラスが奥まっているのと、側面の窓カラスはなく、屋根上の高圧線はヘロヘロで、パンタグラフは触るだけで壊れるような脆弱なものが付いていたぐらいです。
あとは、カプラーが台車マウントで、台車と一緒にカプラーが首を振る構造上、前面の開口部が大きくスカートの形状をなしていないのが特徴でした。
足回りで言えば、車体から台車が離れすぎていて腰高感があったのが残念ポイントです。
但し、中間台車周りの床下機器の造形には素晴らしいものがあったと思います。
動力のダイキャストは車内一般に入っていて運転室の再現などはありません。
当時のモデルとしてはヘッドライト点灯が標準装備となったところです。
中間台車(TR103B)付近です。配管類もよく作り込まれています。
ナンバープレートは製品添付の「ED78 6」、メーカーズプレートはジオマトリックスのインレタ「日立」です。
ナンバーは「ED78 6」「ED78 9」の2種類が付属していました。(既に残りは紛失)
動力台車はDT129で模型では前後で同じものが付いています。
実車では前後で違う台車(DT129MとDT129N)ですがそこまでは当時のモデルでは再現は無理でしょうね。
車輪が目立つ台車なので車輪を交換できればもうちょっと見栄えがするかも。
パンタグラフは非常に部品が外れやすく取り扱いづらいので、TOMIXのPS101に取り換えました。
幸いにもパンタ台座寸法がTOMIXのPS101にピッタリだったので助かりました。
高圧線は銀河モデルの碍子に真鍮線で造りなおし(ここまでやったのに未着色ですが(笑))、列車無線アンテナをはTOMIXのを載せています。
屋根を線路方向にスライドしたらネジがあり、それで車体と動力部のダイキャストを固定しています。
パンタグラフと高圧線を取り換えただけでも随分見栄えがアップしています。
ちなみに同社のEF71に搭載のパンタグラフと高圧線です。
ちゃんと上がらないパンタ。触っただけで壊れるほど脆弱です。
高圧線はプラ一体成型のものが載っていますがこちらも・・・
区名札差しの位置が下過ぎるのはED78もEF71も同じですね。
床下です。前後の台車はカプラー部分を切り落として、KATOのED75のスカートを接着してボディーマウント化しています。(どうせ走らないので強度は関係ないので適当です)カプラーはKATOナックルカプラーを付けています。
動力台車は昔のKATOの機構を真似て作られているようですが、モーターがダメダメでは走りようがありません(笑)
前面はスカートを代えてちょっとは良くなったかなって感じです。
折角なので解放テコ(銀河モデル)も付けてみましたが、テールライトと手すりも手を入れれば良かったかなと思います。
なにせ暇な時にちょくちょく手を入れたぐらいなもので。
同じマイクロエースのEF71のオリジナルの姿です。
スカートの開口部が広く取られています。
当然こういう形状ですのでスノープロウもありません。
上のED78と比べてどうですかね・・・・
折角なので、EF71とED78を両方マイクロエースで比べてみますと。
ED78は17.9m、EF71は18.5mなので60cmほどEF71のほうが長いのですが、動力機構の流用上、同じ車体長になっています。
ED78は側面6つ窓で中央部の間隔が広くなっていて直流電機のような配置になっていますが、EF71は7つ窓が等間隔に並んでいます。
EF71はED76の500番台と同じ窓配置ですね。
今やKATOのED78にEF71が発売されていますので板谷峠の再現はKATO製品で可能です。(品切れでなければ)
TOMIXはEF71も改良を重ね最新版を2020年にリリースしていますが、こちらはED78も発売してくれるといいのですが今のところその予定は無いようですね。次回KATOの再生産が有れば購入しようと思います。
ということで肩身の狭くなったマイクロエースの板谷峠シリーズでした。
重連で仙山線の貨物列車を牽いてきたED78 8です。
この頃は山形にED78がゴロゴロいました。
と言うのも奥羽本線の貨物列車運用が無くなり、旅客列車はほぼEF71で賄っていたのでED78は仙山線の貨物列車だけとなっていたからですね。
国鉄時代の仙山線では客車列車の牽引もありました。
仙山線の山寺駅にて昭和56年。細かすぎて分かりませんね( ´∀` )
最後までご覧いただきありがとうございました。