広電で古い電車として有名なのは、1945年8月6日の出来事を今に伝える被爆電車こと650形や、大正時代の広電の車両を復元した大正型電車こと100形、はるばるドイツ・ハノーバーからやって来たハノーバー電車こと200形、その辺りが有名かと思われます。しかし、それ以上に古い電車が広電には存在します。しかも、ある「特定の期間」は、昼間もバシバシ走らされるという… それは…

570形、582号です!

元は神戸市電だったこの電車、なんと「1924年製造」、つまり大正13年だそうです!

しかし、ふと疑問に思うことがあります。どう見ても大正製の車体には見えませんよね。650形や750形、1900形などの他の古い単車よりはだいぶ古く見えますが。

実は、この電車、1960年(昭和30年)に車体更新が行われているんですね。車体の骨格とか一部機器はそのままな所もあるようなのでその割には古く見えますけどね。ちなみにまだ神戸時代です。

そして1971年、神戸市電廃止とともに広電へやって来ました。ちなみに、その後、1両はサンフランシスコへ寄贈されています。

そして、この電車、車体長が長いんですね。その為、ラッシュ時には役に立ちそうです。

 

しかし、仕事はラッシュ時では終わりません。先ほど、''ある「特定の期間」は、昼間もバシバシ走らされる''と述べましたが、一体…?

まずはこの写真をご覧ください。

これでお分かりいただけると思います。そう、選挙の宣伝の花電車と化して、昼間もバシバシ走らされるのです。選挙期間中は、乗れるチャンスが増えますね。乗りたい…

 

というか、いつのまにかシングルアームパンタグラフ化されたんですよね、582号。一番上の写真は昨年8月撮影なんですが、その時はまだZパンタです。確か今年の2月に更新されたはず。

 

あと2年で100歳を迎える582号。時代に沿って姿を変えつつ、今も元気に走っています。是非このまま元気に100歳を迎えてほしいものです。