秋田内陸縦貫鉄道ごっつお玉手箱列車」の乗車記をお伝えしています。
前編からの続きです。
 

続いての「ごちそう」は?

続いての「ごちそう」は、羽後長戸呂(うごながとろ)駅の「昭子さんの混ぜご飯」と、次の松葉(まつば)駅の「勝子さんのおかず」です。
 
こんな感じでお見送りしてくれるのがいいですね👋
 
 
出発するとすぐに配膳してくれます😆
 
なるべく新鮮なうちにということもあるのですが、もともと8ボックスしかなく、本日は12名しか乗車していませんので、細かいところまでサービスも行き届いています。
 
 
蓋をあけると、栗ご飯と6種類のおかずが🙌
 
左上から「ほうれん草のシラス和え」「胡麻豆腐」「ごぼうのたらの子煮」、左下から「油揚げの袋煮」「いちじくの甘露煮」「ひろっこの酢味噌和え」です。
 
 
ひろっことは聞き慣れませんが、酢味噌あえで食べる秋田の伝統野菜。
地元では春の訪れを告げる食べ物とのことで、初めて食しましたが、食べやすくお酒との相性もバッチリです😋
 

富士美さんの甘いもの

料理も一段落すると、展望車両ということで後方展望も楽しめます。
 
 
上桧木内(かみひのきない)では、列車の行き違いがありました。
 
 
駅近くの広場では、毎年2月10日に「紙風船上げ」行われるとのこと。
これは無病息災や五穀豊穣を願って、真冬の夜空に灯火をつけた巨大な紙風船を上げる年中行事ということで、幻想的な光景が目に浮かびます。
 
ここで最後のごちそう「富士美さんの甘いもの」が積み込まれます!
 
 
「甘いもの」とは、おやきと桜のゼリーでした。
もちろん「お茶っこ」はお替り自由です。
 
 
富士美さん、ありがとうございます!
 
列車は、秋田県内最長の十二段トンネル(5,697m)を抜け、阿仁(あに)マタギ駅という珍しい名前の駅に停車。
 
マタギとは、この地方の伝統的な狩猟者のこと。
 
 
また、駅から送迎車で3分のところには「秘境の宿 打当(うっとう)温泉 マタギの湯」があり、鹿肉や熊鍋などのジビエ料理どぶろくなどを楽しむことができます🐻
 
 
「ごちそう」は「甘いもの」でおしまいです。
 
 

「おかしない」って?

ここで、笑内(おかしない)という珍しい名前の駅に停車します。

「おかしない」って関西弁なのか、「お菓子無い」のか、駅名の由来をいろいろと想像してしまいます。

正解はアイヌ語で川下に小屋のある川という意味の「オ・カシ・ナイ」なんだそう。

 
 
笑内駅を出ると、列車は一番の絶景ポイント「大又川橋梁」を徐行して渡ります。
眼下には阿仁川渓谷が広がり、特に車窓左側がおすすめです📷️
 
 
ここまで来ると、終点の阿仁合(あにあい)はもうすぐ。
 

阿仁合駅

名残惜しくも「ごっつお玉手箱列車」は阿仁合駅に到着。
ここは秋田内陸縦貫鉄道の本社や車両基地がある大きな駅です。
 
 
路線自体は、奥羽本線との接続駅である鷹巣(たかのす)まで続いていますが、次の列車まで2時間以上あります。
 
 
2018年にリニューアルされた駅舎内は、明るくてきれいな雰囲気✨
レストランや売店も併設され、秋田内陸縦貫鉄道のグッズも多数売られています。
笑内駅をモチーフにした「笑内チーズ饅頭」もありますね😄
 
 
また、青いシールが付いた対象商品を1,000円以上購入すると、秋田内陸線のオリジナルボックスをサービスしてくれるので、ついつい買ってしまいます🎁
 
駅舎を出てすぐ右手にある、内陸線資料館も要チェックですよ。
 
 
ごっつお玉手箱列車」は、途中駅でお母さん方が作ってくれたごちそうを積み込みながら提供してくれる、言うならば「農家のレストラン列車」です。
 
さらに、料理を提供するお母さん方を裏方ではなく主役にして、方言交じりの案内とともに楽しめる、とても温かみがある観光列車でした。
 
アイデア次第で、他の観光列車も走らせられそうですね。
手始めに、マタギと一緒にジビエ料理を楽しむ「マタギ列車」とかいかがですかね。
 
運行日:農閑期の週末の特定日
運行区間:角館11:50→13:14阿仁合(定期列車併結)
料金:8,000円(お料理、当日限り有効の1日乗車券付)
 

↓マタギを感じてジビエに舌鼓をうつ秘湯宿です。