JR東海キハ85系(普通車) | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

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JR東海非電化路線のスプリンターがキハ85系です。大出力エンジンを搭載した足周りで、投入線区で線路設備をほとんど弄ることなく所要時間を数十分も短縮した伝説を残しています。恐るべし。

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JR東海の中で初めて列車名に「ワイドビュー」を冠した系列で、非貫通型車両の前面窓の大きさはダテではありません。

 

1日に1往復のみ、大阪駅にまで足を伸ばしてきますね。大阪発の25号については、岐阜駅で奇妙な入れ替えをしながら5号と併結して高山を目指すこととなります。

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こちらは貫通型の車両です。

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中間に入ることも想定しながら流線型としているため、アダプタが非常に大きくなっています。

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トレインマークをアップで。トレインマークを有している特急型車両も、全国的に少なくなってきましたね。後継のHC85系の導入が続いており、この系列も数を減らしています。

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中には増解結の絡みで先頭車同士を繋げまくったこんな編成も組まれます。一両単位でコロコロ廻すことが出来る気動車ならではの光景で、国鉄時代の形態を今に伝えています。ちなみに、運用される列車は「ひだ」と「南紀」で、導入時期によって車内がちょちょいと異なります。

 

「ひだ」に関しては1日3往復、富山駅にまで乗り入れます。列車番号違いでそれぞれ同じ別会社(←日本語が迷子になっている)に乗り入れるのも非常に珍しいですね。JR東海エリアの狭さと、JR西日本エリアの意外な広さを思い知りました。さて、今回は普通車をご紹介。

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それでは参りましょうか、まずはデッキから、ドアです。シンプルなデザインは何とも東海イズムです。

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足元にはマットが敷かれています。入り口にステップが残っているのは時代の壁でしょうか。

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くずもの入れです。表示はかなり小さくまとめられています。

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トイレです。こちらも時代を反映してか中は和式、結局引退までそのまま来ちゃいましたね。

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多目的室です。やはり普段は施錠されていますので、使用の際は車掌さんに鍵を開けてもらうことになります。

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男性小用トイレです。開き戸タイプで、高山本線の高速Y字ポイント通過時など、バランスを崩さないように注意が必要です。

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洗面台です。やはりJR東海の在来線特急列車でデザインが揃えられています。右側には冬季に温度調節が出来るようにツマミがあります。

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こちら別バージョンです。照明の形状が異なっています。

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バリアフリー対応トイレです。かなりの幅を取って設置されていますね。ここは洋式なので、どうしてもという方はこちらでどうぞ。


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向かいの洗面台です。カーテンで仕切れるようになっています。

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そして別バージョンです。こちらも照明が異なっています。

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くずもの入れです。微妙にカーブしているのがミソです。

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かなりコンパクトに収まっている自動販売機です。車内販売も無くなったので、この設備はいざという時にありがたいですね。

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こちら別バージョン。設置場所も異なっています。

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携帯電話の通話スペースです。かつては公衆電話が設置されていましたが、現在では撤去されています。在来線特急車両では恒例の状態ですね。


仕切り扉をデッキ側から。窓は上下で分割されてますね。

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バリアフリー対応車両の仕切り扉です。こちらは下部が通気孔となっています。

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車内です。座席が大きく分けて3種類が存在します。まずは「ひだ」として導入された車両その1、赤系のモケットになっています。

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そして「ひだ」用車両その2、こちらは青系のモケットになっています。

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そしてこちらが「南紀」用に導入された車両。カラーコードは限りなく東海道新幹線に近くモノトーンになっています。一応この様にお伝えはしますが、やはり1両単位で自在に廻すことが出来る気動車、今や運用がごちゃ混ぜとなっています。

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デッキ仕切りです。仕切り扉上にはLED表示機が設置されています。形状や配置が300系新幹線と同様になっていますね。

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バリアフリー対応車両の仕切り扉です。幅が広くなっています。

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最前面、こちらは貫通型車両のものです。ワイドビューを詠うだけあり開けています。

 

そうそう、最近ではJR東海のフリーWi-Fiも整備されましたね。列車の置き換え計画とは関係なしに、インバウンド需要は待ってくれませんからねぇ・・。それにしても、整備の理由が訪日外国人というのも何だかなぁと思わなくはありません。JR東海の重過ぎる腰を蹴り上げた外国人、恐るべし・・。


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天井です。照明は大きめのカバーがかかったもの、シンプルにそれだけでスッキリしています。

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窓です。2席に1枚の割り当て、日除けは横引き式のカーテンです。柱の上には帽子掛けが備えられています。

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座席です。まずは「ひだ」用に導入された車両から行きましょうか。全席セミハイデッキ仕様となっており、ワイドビューと合わせて少し高い視点からの展望を確保しています。やはり時代ですね。

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赤系の座席です。バックシェル付きの回転式リクライニングシートとなっています。付帯設備はシートバックテーブルとバーレストで、体勢を変えたいときにバーレストはありがたいです。


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続いて青系の座席です。

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座り心地は柔らかいもので、詰め物もしっかり入っている印象。「ひだ」や「南紀」は比較的長時間の乗車となりますが、その乗車時間にも難なく対応してくれるもので、かなり上出来な逸品と言えます。

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そして「南紀」として導入された車両です。

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グレートーンなモケットはやはり300系新幹線を思わせるものがありますね。この辺りから、在来線車両も新幹線に合わせるようなスタイルになったのでしょうね。

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足元のフットレストです。ラチェット構造と呼ばれるストッパー機能付きとなっていますが、東海のウィークポイントである普通車のややお手抜きメンテのせいか、固定されずに跳ね上がってしまう座席も散見されます。

 

導入時期が異なると板面が異なっております。そうそう、座席部分の床面にはなんとカーペットも敷かれています。これまたバブリーな…。「騒音を考慮すると本来通路部分に敷くべきではなかろうか」という突っ込みはヤメといた方がいいんでしょうね(^^;;

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「南紀」用車両ではボックス配置での使用を考慮し、柱にかかる部分にはミニテーブルが設置されています。この辺りは311系辺りでも見られる、JR東海が見せるちょっとした気配りだったりしてお気に入りです。そのテーブルも、カーテンが被らないように形状が工夫されています。

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デッキ仕切り際の座席ではテーブルが折り畳み式となっています。そうです、固定式のテーブルなんて狭いわ使ってない時は出入りの邪魔だわでメリットなんて無いんです。

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一部車両には荷物置き場が設置されています。しかし、わざわざ仕切り窓とした理由とは?

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車椅子対応の1人掛けです。後年の改造により設置されたもので、2列分をブッ潰してスペースを作っています。

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全展開の図。さすがに2列分を潰してるだけありゆとりはあるのですが、それぞれの付帯設備への距離も中々離れています。使いづらいですねぇ…。

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一般座席との間には衝立が設置されています。「車椅子優先」とは書いていますが、基本的にこの車両は指定席として運用されます。一応、とあるタイミングで発券ブロックが解除されるようですが…。