小笠山麓に開業した中東遠医療センター。
実はこの場所は中東遠地区の公共交通機関の要となっています。
静鉄ジャストライン(掛川大東浜岡線)
中東遠地方の路線バスの柱である掛川大東浜岡線。かつては毛細血管のように掛川・菊川・小笠・大東・浜岡地区を走って居ましたが大坂線や内田小笠線、丹野線などの支線は統廃合されて掛川大東浜岡線となっています。
なお、この路線は浜岡営業所から出発、掛川駅前から更に中東遠医療センターまで直通します。なお、浜岡営業所6:40、大東支所7:01、掛川駅前7:41、中東遠医療センター7:54着の便のみ仁藤町・連雀経由となります。
掛川駅前から中東遠医療センターまでの所要時間は12分、運賃は210円です。
こちらは浜岡営業所行きの時刻表。平日の10時〜18時まで毎時一本出発します。土日祝日は運休(掛川駅前発)となります。
こちらは掛川市が大須賀地区とを結ぶ広域自主運行バスの乗り場(パスポール)。
かつては掛川中横須賀線として静鉄浜岡営業所管内で運行されていましたが2016年3月に廃止されてから掛川市が運行しています。
OKバス(大須賀と掛川を結ぶの意)と称され、掛川市大須賀支所前・横須賀高校入口・とうもんの里前から乗降出来ます。
ジーネット7877
浜松230あ7877
日野KR290J1(2013年)
2022年12月5日
運行開始に伴い新車の日野レインボーⅡが導入され大須賀地区に因んだ派手なラッピングバスで、予備車として自家用仕様の日野リエッセが活躍していました。リエッセは老朽化に伴い引退し代わりに中古日野レインボーⅡを導入しました。車体には“茶と暮らし、生きていく"と掛川らしいキャッチフレーズが書かれた穏やかな風景を織り込んだラッピングバスとなっています。あまりに景色に馴染んでしまい、ある意味で“迷彩色"になってしまうかもしれませんね。
かつては駅前を中心に街が発展、自然に街へ人が集まるようになりました。しかし商業施設の分散化や拠点病院の整備により公共交通機関の役割は万人に向けたものから、交通弱者に配慮した柔軟な輸送戦略の策定にシフトしていく必要があると思います。現在の民営方式に依る公共交通機関の展開では利益を産み出さなくてはバスの無い市町村が出来てしまいます。そのため袋井市・掛川市に於ける中東遠医療センターをバスターミナルとした公共交通機関の事業展開はもっと注目されて良いと思います。
掛川市で路線バスを展開する掛川バスサービスも各地区からの路線バスのうち1本を中東遠医療センターまで延長して利便性を図っています。これにより掛川市民の利用しやすいバスであるだけでなく3社による弊害(競争)ではなく協調により、大井川鉄道や静岡鉄道のバス事業撤退によりネガティブだった1980年代の掛川市域のバス事業は一転、現在でも幅広く支持されているのです。
秋葉バスサービス
袋井駅中東遠医療センター線時刻表
2022年11月15日
浜岡と大須賀地区を結ぶバス停と並んで袋井を結ぶ秋葉バスサービスのパスポールがあります。
当然ながら1990年代までは田舎のバスでも東京都内のバスでも2ステップバスが当たり前でした。"意識高い系のバス会社“である都営バスなど大都市公営バス会社や長野オリンピック開催に伴い長野県中北部のバス会社や山梨交通では1990年代末からリフト付バスが開発されてその後スロープ付(手動設置式)バスが定着して行きました。
病院で2ステップバスを見ることも稀になりました。
そして二段上昇式の窓も久々です。豪快に風が入り気持ちいいですが、後ろにもお客さんが居ると開けるのも少し躊躇してしまいます😥。
16:30発の便の利用者は自分ひとり。良くも悪くも気兼ねなく窓を開けて乗車します。まだコロナ戦時下末期のこの頃は上段窓を少し開けてあります。
前から陽射しが差し込みます。バスは愛野駅南口へ。
愛野駅南口には三菱エアロスターMと富士重工7E車体架装の日野KC-HT2Mが。これは静岡理工科大学のスクールバス。ともにもと遠州鉄道。近年、私立高校や大学では各校でスクールバスを用意していますが、地方のバス会社では利用者減少の一因となっています。静岡市清水区では静鉄バスから東海大翔洋高校スクールバスへの移動が顕著でかつてドル箱路線だった三保山の手線は大きな影響が出ています。そのため病院を核とする路線バス再構築がひとつの鍵だとやまやは思います。