番外 かつて大分~延岡間を運行していた特急バスでした、大分バス・宮崎交通運行、「わかあゆ号」紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 現在、大分から延岡・宮崎方面への交通機関と言いますと、代表的なものとしまして、画像の787系電車で運行されておりますJR特急にちりん(画像は787系電車)系統が運行されておりまして、様々な方々が利用されております。
 
 この特急「にちりん」系統(「にちりん」・「にちりんシーガイア」)では、大分~延岡間に関しましては途中の停車駅は鶴崎・大在(一部列車のみ)・幸崎(一部列車のみ)・臼杵・津久見・佐伯各駅のみでありまして、途中の駅は通過と言う形となっております。したがって、途中9駅もあります佐伯~延岡間に関しましては全ての駅が通過扱い(運転停車は除きます)となっております。
 
 現在、この「にちりん」系統に関しましては、下り9本・上り8本で運行されております。しかも、全列車が787系電車での運行でありまして、画像1のように6両編成あれば画像2のように4両編成まで運行されておりまして、他系列の運行は行っていないのが現状でもあります。
 
 
 一方、令和3年3月末までは高速路線バスも存在しておりまして、愛称は「パシフィックライナー」と言う名称でありました。このうち、大分~延岡インター間に関しましては、途中停車地は大分〈トキハ前〉・要町・米良バイパス入口・パークプレイス大分(一部のみ)・延岡インターとなっておりました。
 
 (大分バス、42170・三菱BKG-MS96JP)~現在は「白一色」化
 
 (宮崎交通、宮崎200か・460、日野2TG-RU1ASDA)
 
 しかし、その「パシフィックライナー」は、かねてからの利用者減、そして「新型コロナウイルス」が追い打ちをかけまして、令和2年9月からの運休の末で廃止へと言う結果に至っております。この運行期間はわずか6年、しかも運休や休廃止が目立つ東九州自動車道路線で廃止と言う残念な結末へと至ってしまっております。
 

 さて、現在は大分方面から延岡・宮崎方面へバスで行く事ができなくなりました現在でありますが、かつては国道10号線・国道326号線などを経由する路線としましてわかあゆ号と呼ばれます特急バスがかつては存在しておりました。今回はその「わかあゆ号」に関しまして、皆様にご紹介してまいります。
 

 この「わかあゆ号」とは、かつて運行されておりました別府・大分~延岡・宮崎間の路線を復活させる形で大分バス・宮崎交通が平成11年から4往復で運行されておりましたが、元々からの利用者低迷によりまして平成16年に大分バスが撤退しまして宮崎交通の2往復に、そして平成18年には平日の運行を休止しまして土日祝日のみの運行で継続しておりましたが、結局平成22年に廃止されております。
 
 
 また、「わかあゆ号」の運行区間は、先述のように国道10号線・国道326号線などを通る特急バスとして運行されておりまして、JR特急「にちりん」が先述のように臼杵・津久見・佐伯を経由する形であるのに対しまして、「わかあゆ号」は戸次(大分市)・犬飼久原(豊後大野市)・三重監督署前(豊後大野市)・つじの坂(ととろ入口、佐伯市)・道の駅うめりあ(佐伯市)・北川町(延岡市)などに停車しておりまして、大分市内以外では区間乗り降りが可能でありました(( )の地名は現在の市名を表しております)。
 
 (大分側始発地、金池ターミナル)
 
 (犬飼久原バス停)
 
 (延岡側始発地、延岡駅前バスセンター)~平成30年撮影、現在この建物はありません
 

 「わかあゆ号」の使用車両は、大分バスの場合は画像の貸切・路線兼用車両(12641・日野U-RU2FRAB)が使用されておりまして、実際に後部トイレが存在しておりました。尚、撤退後は画像にもあります大分市内を運行しておりました高速バスや、熊本線「やまびこ号」の予備車両としても使用されておりましたが、その後廃車されております。

 
 
 一方、宮崎交通の場合は、かつては日野ブルーリボングランデッカーがこの路線で使用されておりましたが、その後は以下画像の三菱エアロバス(宮崎22か・628、P-MS725S)と言った車が使用されておりました。
 
 (リア画像しかない事をご了承ください)
 

 けれども、存在しておりました「わかあゆ号」も、先述のように当初からの利用者低迷に伴いまして、結局は平成22年に廃止されております。私自身も、この路線の存在は存じてはいた訳ではありましたが、実際の「わかあゆ号」としての姿を収める事ができなかった事は正直悔やむ所ではありました。
 

 今回は大分~延岡間を下道経由で存在しておりました「わかあゆ号」に関しましてご紹介しておりましたが、その後の補完路線の「パシフィックライナー」と言い、この路線と言い、姿を消してしまっている事はバスを利用される方にとりましては残念ではなかったかと思っております。確かに「わかあゆ号」に関しましては下道と言う事で所要時間がかかっていた事や、JRの方が勝っていた事を思いますと廃止は仕方がなかったかなと思う所ではなかったでしょうか。現在は大分~延岡・宮崎方面をバスで行く事ができなくなりましたが、「パシフィックライナー」とともに、この存在を存じていただければとも思います。