今日、
福岡市営地下鉄七隈線の天神南~博多間が延伸開業しました。約9年間続いた工事が遂に完了し、
九州一の巨大ターミナル駅・博多駅への乗り入れが開始されました。これにより博多駅から、
大型商業施設・キャナルシティ博多(櫛田神社前駅下車)や、
福岡市動植物園(中央区。薬院大通駅下車)、
福岡大学(城南区。福大前駅下車)などへのアクセスが非常に便利になりました。
延伸開業初日の七隈線の様子を見るために、小倉から特急ソニックで博多まで移動しました。
博多駅の広い構内を歩き、博多口に出ると、地下鉄の入り口が目立ちます。本日から乗り入れを開始した
七隈線のマークが追加されています。ここから地下街を抜け、地下鉄のコンコースへ。
七隈線の乗り入れに際し、新しく拡張された地下駅には、広々とした空間がありました。そこには、
七隈線の車両(3000系)がデザインされた巨大ポスターが吊り下げられていました。
博多まで一本。博多から一本。
福岡県に住む人間にとって、これ以上ない大きなインパクトだと思います。
改札を通って、ホームに移動します。七隈線ホームは地下4階にあります。空港線が1・2番のりばを名乗っているため、
七隈線は3・4番のりばを名乗ります。
博多駅の駅名標。シンボルマークは空港線のものと同じ
「博多織」。
ホームドアには、開業記念の大きなステッカーが貼られています。
天神南方面から3000系電車が到着しました。折り返し、
橋本行き(西区)に変わります。余談ですが「橋本駅」は全国に4つありますね。福岡市西区(七隈線)、和歌山県橋本市(JR和歌山線、南海高野線)、京都府八幡市(京阪電車)、そして神奈川県相模原市緑区(JR横浜線・相模線、京王相模原線)。
新規開業区間で唯一の途中駅、櫛田神社前駅の駅名標です。ここは、キャナルシティ博多の最寄り駅であると同時に、
博多祇園山笠の舞台となる櫛田神社の最寄り駅でもあります。駅名標にあるシンボルマークは、
櫛田神社の銀杏の葉と、博多祇園山笠の舁縄を組み合わせたデザインです。
櫛田神社前駅の改札を出ると、博多祇園山笠のレリーフが描かれています。約800年続く伝統のお祭りを、感染症や権力によって潰されてたまるか。
かつての東側の終点・天神南駅に到着です。今日からは路線図も更新され、博多駅乗り入れに対応した案内となっていました。なお、昨日まで天神南駅は七隈線と空港線(天神駅)の公式乗換駅でしたが、今日からは乗換駅ではなくなりました。そのため、
改札外乗り換えの特例(お互いの駅を30分以内に移動すれば運賃が通しで計算された)が廃止されました。
おまけ。
櫛田神社前駅から川端商店街を北に向かって歩きました。開業記念のぜんざいが振る舞われたお店もありました。非常に活気があふれていました。「マスク着用が個人の判断」となったこともあり、福岡市内でもノーマスクで出歩く人たちが増えてきています。コロナ前の風景が取り戻されつつあります。
今年の九州の春は、非常に開放感にあふれています。
地下鉄七隈線の延伸工事は思いのほか困難を極めました。2016年11月には博多駅付近の工事において、道路が陥没してしまう事故もありました。あれは(当時東京にいた)私も映像で見てショックでした。様々な困難を乗り越えての開業となりました。
七隈線は最近、福岡空港国際線ターミナルへの延伸という新たな構想も浮上。実現すれば国内線ターミナルに向かう空港線と併せて、「空港へ直接アクセスする地下鉄」というセールスポイントがますます強固になります。
アジアのリーダー都市を目指す福岡市。どうせなら、東京を凌駕するほどの存在感になってほしいです。今後が楽しみです!