














神奈川県横浜市鶴見区、鶴見線安善駅から徒歩数分のところにある「安善湯」を訪ねました。
開店時刻直前まで静まりかえっており臨時休業が脳裏をよぎりましたが、15:30を待たずして10分くらい早めにオープン。
脱衣所の明かりがついた瞬間、思わずほっとしました。
番台の女将さんに、入浴料500円を支払います。
入浴前に、許可をいただき脱衣所や浴室を撮影させてもらいました。
謙遜しながら「どうぞどうぞ」と仰った、女将さんの快諾が印象的です。
このタイミングで熱心な銭湯ファンがあと2人いらっしゃり、15:30前にしてさながら撮影イベントのような様相でした(笑)
円形の浴室に円形の浴槽、そして湯気抜きの天井も円形。
他になかなか例を見ない独特の間取りに驚かされます。
壁には、早川利光さんに描かれたペンキ絵が2作品あります。
自身にとって初めて目にする早川絵師のペンキ絵です。
浴室正面には標題「山梨」と刻まれた富士山のペンキ絵…頂の印影の表現力が豊かで、思わず息を呑みます。
浴室右側には「近江」と刻まれた琵琶湖畔のペンキ絵…鮮やかな水色が目を惹きます。
撮影を手早く済ませて身支度をして、あらためて浴室へ向かいます。
きれいに並べられた永久腰掛けから腰掛けを一つ、そしてケロリンの洗面器を一つ手に取り、カランの前に腰を掛けます。
お湯は適温、たっぷり出ます。
シャワーは調子の悪いところがあると女将さんが嘆いていらっしゃいましたが、概ね良好に使える箇所が多いようです(残念ながら自分が使った場所のシャワーは不調気味でした)。
体を洗い終え、湯船に浸かります。
湯温は適温、ミントブルーのお湯に身を任せ、早川絵師の作品を眺めながらリラックスタイムを過ごしました(*´▽`*)
(この時点で男湯の利用者は自分を含めて4人ですが、持ち物や行動から察するに全員銭湯ファンのようでした)
京浜工業地帯のど真ん中に今も残るノスタルジックな銭湯…500円で暫しタイムスリップする感覚でした。
個人の調査でわかったことですが、「安善湯」は神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合サイトから削除されています。
今後の動向が気になります。
女将さんには玄関先まで見送っていただきました。
素敵なお風呂を有り難うございました。
※撮影には許可をいただいています。