2017年3月にデビューしたJR貨物の小型入換用ディーゼル機関車DB500形。現在までに計4両が製造されています。JR貨物下関駅(山口県下関市)に常駐する1号機は今年1月に全般検査を終え、門司機関区所属機の一員として「門」の区名札を誇らしげに活躍を続けています。

 

 

JR貨物下関駅で入換に活躍するDB500-1。A-Aの2軸構造でL字型の車体は、前方から見るとディーゼル機関車らしい形をしています

 

 

 

DB500形は規模の小さい貨物駅向けの入換機として、これまでのDE10形を置き換える形で登場しました。全長7.65メートル、定格出力250PS(50番台は285PS)と極めて小型のため見た目はただの機械に見えますが、これでもれっきとした鉄道車両です。

 

 

小さな働き者は横から見ると一層キュートに見えます

 

 

 

小規模でも入換信号機があり本線横断を伴うような場所では、機械扱いの貨車移動機ではなく保安装備などを持つ鉄道車両を用いるため、DB500形はそうした用途で開発されました。長く下関貨物の1号機のみの存在でしたが、2021年に増備型の50番台が3両登場し、こちらは西大分駅や延岡駅(宮崎県)で働いています。

 

 

DB500-1の車体には、EF81形やED76形といった電気機関車でおなじみの「門」の区名札が挿されています。門司区の機関車としての証しです

 

 

 

DB500-1による入換はJR下関駅の南、山陽本線を挟んだ下関総合車両所運用検修センターの向かい側で行われます。小さな機関車がコンテナ貨車などをせっせと移動させる姿は、DD51形などの本線用とは違った魅力があります。

 

 

 

 

組み終わった編成を据え付けるDB500-1。定位置まで運んだあとは単機でササッと戻っていきます

 

 

 

重厚な国鉄形が好きな方にはDB500形の「軽さ」は正直物足りないと思われますが、視点を変えて見ればなんといってもコンパクトで楽しい存在です。まだまだ新鋭機ですが、レアなかわいいディーゼル機としてもっと親しまれる存在になってほしいところです。

 

 

 

JR貨物下関駅がこのまま存続し、いつしかDB500-1が「下関のヌシ」と呼ばれる日が来ることを願っています

 

 

 

 

※2023年5月に開かれたJR貨物フェスティバルin下関では、DB500-1による貨物入換実演が行われました。以下の記事で紹介しています

 

 

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