今回は、キハ183系の後を受けたキハ283系初日の乗車記を簡単に紹介します。
前日は上下いずれともキハ183系定期ラストラン列車に乗車したかったため、不本意でありますが『白滝返し』という乗り方となりましたが、石北特急としてのキハ283系初列車『オホーツク2号』は網走→札幌の全区間通しで乗る事にしました。
それでは、3月18日の乗車記をどうぞ。

























キハ183系の定期運用終了から一夜明け、私はホテルの滞在をわずか6時間程でチェックアウトし、網走駅に向かいました。72Dオホーツク2号はキハ183系時代の5:56より1分繰り下げの5:57発車です。

オホーツク2号の車両は5:35頃(?)、1番線に入線。
縦長の3色LEDHMは流氷マークが見事に再現されています!青色LEDがないため違和感はあるものの、やはり観光地を結ぶ特急列車としてはこのHMが相応しい。また、先頭車両のかつて『FURICO283』ロゴがあった部分には特急オホーツク・大雪の沿線のマチに因んだラッピングが貼られました。この日の編成は下記の通り。
①(指)キハ283-14 ②(指)キハ282-8 ③(自)キハ283-15
1号車の右側面のラッピングは、網走市にちなみ能取岬と流氷が描かれています。


私が今回乗車するのは1号車指定席。車内は従来通りグレードアップ指定席仕様(今回の3号車自由席車も含む)で、おおぞら時代から特に手は加えられておりません。せめて、かつてのキハ183系サロベツ用のようにコンセント設備があれば…。

キハ283系の石北転用にあたって、キロ282形が廃車されてしまい独立した車掌室がない事から、後部運転台を車掌室として使う事となりました。

コチラは3号車自由席キハ283-15の左側面ラッピング。旭川市にちなみ、旭橋と石狩川が描かれています。

キハ283系化に伴い基本3両編成となったオホーツク/大雪ですが、かつてキハ183系(0番台)置き換え当初は9両編成だった時代を知る者にとっては一抹の寂しさを感じます。キハ80系時代は食堂車も連結されていた石北特急も、今やモノクラスでグリーン車すらないというのは、まさに路線の激しい凋落を象徴するかのようで…。ただ、札幌~網走の所要時間5時間超でグリーン車がないのは正直ツラい。せめて6~9人程度の小スペースでいいから改造して頂きたいです。長時間の旅をゆったり寛ぎたいというニーズを捨ててはいけないと思います。

キハ283系は最大11両という長編成で運転されていたといいますが(私が乗ったのは最大10両)、試運転列車さながらの3両という短編成は、スーパーおおぞら時代を知る者からすればこれまた寂しさは隠しきれません…。ただ、キハ261系とは異なり、1両単位(最短2連)で自在に編成が組めるというのはキハ283系のメリットでもあります。
先述の通り、私が乗車する1号車はキハ283-14。指定席は元々えきねっと予約でキープしていましたが、写真にもあるように指定券は「指ノミ券」。前回のブログで書き忘れていましたが、一連のキハ183系~283系乗り鉄は全てLOVEパス利用。キハ183系10日間連続乗り鉄のウチ、3月15日に乗る予定だった大雪1号が運休になってしまい、指定席1回分取り消された分浮いたため、えきねっと予約のオホーツク2号をネット上で取り消した上で振り替えたというワケです。キハ183系時代は1号車と3号車の指定席がそれぞれAとDで眺望が反転していましたが、キハ283系化によって指定席の位置が統一され、A席側は全て網走湖と大雪山系が見える側となっています。


北見駅発車後に撮影した出入口上のインフォメーションボード。石北特急転用にあたり、オホーツク/大雪の愛称名及び停車駅が表示されるようになりましたが、おおぞら時代で表示されていた列車位置表示(参考・2枚目写真)は省略されています。
進行方向が変わる遠軽駅からは1号車が最後尾に。
北見駅から全体的に混み始め、私の隣席も遠軽から相席となりました。この時点で指定席はほぼ満席(自由席も特に旭川からはかなりの混雑)。


上川駅を経て、次の安足間駅で運転停車して札幌からの下りオホーツク1号と交換するのはキハ183系時代と変わりません。

いきなり飛びますが、森林公園駅付近で見られた北海道百年記念塔もついに解体が始まり、塔の前には巨大なクレーンがそびえ立つのが見えます。この百年記念塔が見えると札幌に来たという事を実感したモノでしたが…長年見慣れたシンボルが消え去るのは、道民の一人として非常に寂しく思います。今の人は税金の使い道にシビアなので、解体ありきという論調が蔓延っているというのは嘆かわしいですが…。ただ、現知事鈴木くんも前知事のはるみBBAも鉄道路線網維持には消極的だし、無駄なモノはとにかく排除する。とにかく北海道をブッ壊す事しか考えてない。所詮北海道の事は何にもわかってないヨソ者ですから!!

ちょっと感情的になってしまいましたが、気を取り直して。
白石駅辺りを通過する頃、終着駅到着を告げる放送が流れました。車内放送は一応自動放送ですが、キロ282形に搭載されていた自動放送装置ではなく、車掌持参のタブレット端末を乗務員室の機器に接続して音源(※従来と同様、自動放送の担当は日本語が大橋敏夫アナ、英語はジーン・ウィルソン氏だが音源はタブレット端末用に録音されたモノで、大橋アナの声のトーンが低めに抑えられている。中国語放送はかなりスローな話し方、さらにJR北海道の特急列車では初となるハングル語放送も加わり、計4ヶ国語放送)を流しているようです(実際見たワケではないので詳細は不明)。ただ、音量調節はタブレット端末側から行う必要があるため、乗務する車掌もまだ取扱いに慣れていない面も見受けられました。

























オホーツク2号降車後一旦帰宅した私ですが、夕方になり再び札幌駅に出向き、今度は73Dオホーツク3号のキハ283系初便に乗ってみる事にしました。このオホーツク3号は特に自由席の利用率が多く、編成両数削減でどれだけ混雑するか実態を把握してみたかったのです。わざわざ混む時に乗るな!とお叱りを受けそうですが…🙇♂️
札幌駅の発車時刻は従来通り17:30で、私が3号車自由席乗車口(※本来3号車は2箇所出入口があるが、乗車口札は後位1箇所のみの設置。指定席乗車口から自由席に乗る不届き者対策と思われる?)に並んだ時点ではまだ6~7人程度の先客が並ぶだけでしたが、17:15頃になると急に増え始め、計20人以上はいたかと。入線時刻はだいたい17:19位。

今回初見のキハ283系「網走」の行先表示。車両は朝乗ってきたオホーツク2号と同一編成で、3号車自由席キハ283-15に乗車します。ちなみにこの車両、2022年3月11日のキハ283系特急おおぞらラストランの6号車自由席としても使われていました。

ダイヤ改正初日という事もあり、先頭車付近では撮影者が取り巻いていました。


自由席3号車の車内。キハ283-15はグレードアップ指定席仕様なので、他車と内装は変わりません。撮影時点ではまだ席に余裕がありましたが、発車時刻近くなると全て埋まり、デッキには立客が溢れるという混雑振り。

17:30、最果て網走へ向けてオホーツク3号は出発。

道央の多客区間である札幌~旭川ですが、岩見沢、美唄、砂川、滝川、深川の各駅で少しずつ乗客は降りていき、残った3号車の客も旭川でドッと降りると一転ガラガラの車内に…。
結局、3号車は私も含めて10人足らずまでに減りました。

この日は流石に泊まりで出掛けるワケにはいかなかったので、19:48着の上川駅で下車。折返し、20:35発の74Dオホーツク4号で札幌へ戻ります。3号車から降りる客は私の他にも数人おり、結局残った乗客は2~3人という少なさ…。やはり3両編成の減車は妥当だったのか!?

上川駅で小休止後、オホーツク4号(自由席)に乗車。

今回のオホーツク4号の編成は①(指)キハ283-21 ②(指)キハ282-4 ③(自)キハ283-18。
2号車はキハ283系おおぞらラストランの時に私が乗車した車両。今回乗車した3号車は自由席仕様ですが、従来の丹頂柄モケットではなく789系1000番台と同じシート。どうやら、785系か789系HL-1005(踏切事故による廃車)からの発生品シートを転用したかと思われます。皮肉にも、自由席のみ内装のリフレッシュが行われたという事でしょうか。

以上、ダイヤ改正初日の特急オホーツク乗車記でした。尚、小径車輪でデッキのステップを無くしたキハ283系置き換えにあたり、乗降口の段差解消のため石北本線各停車駅のホーム嵩上げ工事が行われました(既に完了している北見、網走を除く)。この工事だけでもかなりの費用が掛かっているため、JR北海道の本気度を感じさせましたが、できれば指定席のさらなるグレードアップ、グリーン席の復活といった車両側のアップデートも乗る側の立場として望みたい処です。