町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

廃車が進行する横浜市営地下鉄3000A形

2023年03月21日 | 横浜市営地下鉄

1972年の伊勢佐木長者町〜上大岡間の開通以来、段階的に路線の延伸して来た横浜市営地下鉄ですが、1985314日の第3期区間上永谷〜舞岡・横浜〜新横浜間開通を控え冷房搭載・電機子チョッパ制御の2000形を登場させ2形式による体制の運用になりました。更に8年後の1993318日の3号線新横浜〜あざみ野間延伸に伴う運用数増加で前年の199276日より市営地下鉄では初となるVVVFインバーター制御車3000形が登場、1995年までの約3年に渡り増備が続けられ6両編成8本が製造されました。2007年からはホームドア新設に伴うワンマン運転対応化が進められ同時に形式を3000A形と呼称するように改められています。

ステンレス車体にFRP成形品の正面を組み合わせ、丸みのある先頭形状になった3000A形。写真は量産編成に当たる29編成で、一番最初に製造された24編成は先行試作車的な要素を持ち運転席の圧力計・電力計がデジタルメーターになっていましたが、量産型の25編成〜31編成からアナログ指針式に変更される相違点がありました。

初登場から24年余り経過した2017年には大規模な車体修繕と機器更新が計画され、入場中の予備車確保の為に3000V形も1編成が製造されましたが、劣化箇所の修繕に予測を超えた費用が計上される事になってしまい、新形式の4000形で置き換えられる事になり、20221020日より25編成を最初に廃車が開始されています。

車内設備は白を主体に明るいオレンジ系の座席を配置し、車椅子スペースと向かい合う乗務員室後部のみ4人掛けボックスシートとしています。ドア幅は先の2形式が1.3メートル幅だったのに対し1.5メートルに拡大したワイドドアになり、これは1999年以降に増備される3000N形以降にも引き継がれました。関東地方の車両としては珍しく車内照明にカバーが設置されていたり四隅のRが小さく面積の広いドア窓など、全体的に関西私鉄を思わせる造りが特徴的です。

車内案内表示器はLEDと点灯式の路線図を組み合わせたタイプで、ワンマン運転改造後は神奈川新聞のニュース配信を表示しており通常の次駅表示とニュース表示の千鳥配置になっていたことがありました。2020年に配信は終了し、現在は全ドアの表示器が旅客向け案内を表示しています。今後は取り外した車両部品の販売も決定し、運用本数自体もダイヤ改正で削減されているので全廃も近いと思われますが、まだ経年が浅い印象なので残念ですね。

 

 

 


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