寝台特急「北斗星」の深き沼 その19 | 夜汽車の汽笛への憧情

寝台特急「北斗星」の深き沼 その19

毎度ご覧いただきありがとうございます。

大変御無沙汰しております。

 

 

このところネタ切れ気味なのに加えいまいち投稿意欲が湧かず、すっかり間が開いてしまいました。今後も投稿間隔はかなり疎らになるかと思いますが、思い出した頃にみていただければ幸いですw

 

さて、久々にこのタイトルでの投稿です。

先日Tomixから久々に「北斗星」セットの発売予告が出てきたということで、それにちなんで随想を書いてみます。

 

 

 

今年10月に発売予定となったのは「JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様)」の基本セット&増結セット。3往復〜2往復時代にかけてJR北海道所属の客車で組成された、オール個室化した編成のセットということになっています。

 

1998〜2008年の約10年間にかけて運転されたこの編成は、定期列車でありながらも全車個室ということで、輸送力を維持しつつもハイグレードな内容ということで、人気のある編成でもありました。

なお、Tomixはこれまで何度かJR北海道の「北斗星」セットを出してきていますが、今回の編成はド定番のものということで、まだ「北斗星」を持っていない人にはお勧めしたい内容になっています。

 

大きな特徴として、

  • オハネフ25のJR北海道所属車の外付け縦雨樋を再現。
  • オロネ25 500(ツインDX )・オロハネ25 550・スハネ25 500は2000年頃に施工された、トイレ窓閉塞および点検蓋・手すり変更後の姿を再現。
  • スシ24 500はレジカウンター付近にある大型ベンチレータが残存したものをモデル化(503番)

とあります。おそらくこれらが新規金型ということになるのでしょうね。

 

自分的に注目したいのはやはり、オハネフ25のリニューアルでしょうか。

 

 

JR北海道車のオハネフ25は、縦雨樋を凍結対策の観点から外付けに改造しているのが特徴となっていたのですが、これまでのTomix製品は残念ながら省かれていたのです。もっとも、縦雨樋化改造されたのは2000年前後のことであり、それ以前ということであればエラーではありません。前回発売した品番98676・98677の「北斗星1・2号」セットに入っていたオハネフも縦雨樋表現はありませんが、セット自体が1991年頃をプロトタイプとしているため、逆にこちらのほうが忠実だったわけですね。(上の写真は98676のものです。)しかしながら、やはり縦雨樋の付いた姿のオハネフ25が欲しかった人は多かったと思われ、「ようやくか」といったところでしょうか。

ちなみに、KATOの「北斗星DX編成セット」に含まれているオハネフ25(JR北海道)にはちゃんと縦雨樋が表現されています。このあたりはさすがKATOですねw(ただしなぜかHゴムは黒になっている)

なお、実車は通路に簡易仕切りの付いたBコンパートメントになっていますが、残念ながらこちらについては表現省略とのこと。加工派の人には良い加工題材になるのではないでしょうかw

ちなみに・・・

 

 
 

旧製品ですが、自分はこんな感じでBコンパートメントを表現してみましたw

 

オロネ25 500(ツインDX )のトイレ窓閉塞についても気になっているユーザーは結構多かったようです。自分も正直「やっとか」という感じです。

オロハネ25 550・スハネ25 500については既に旧製品

でトイレ窓は塞がっている姿が再現されていますが、点検蓋のユニット化&小型化についてはされていませんでした。気にならない人は多かったかもしれませんが、コアな人は「やってくれた!」と思う方もいるかもしれませんね。自分もその一人ですw

 

オロネ25については、どうも製品説明をみていると100番台改造の501番とのこと。過去の投稿した内容と重複しますが、JR北海道のツインDX車(オロネ25 500)は501〜503番の3両で、うち2両(502・503)が0番台から改造された大窓車だったのですが、今回はJR東所属車と同じ100番台改造の小窓車になります。あるいみJR北海道らしくないツインDXですねw

写真はJR東日本のオロネ25 500ですが、これのトイレ窓なしバージョンと思っていただければ解りやすいと思います。

それでも、トイレ窓閉塞を施工したのはJR北海道車だけなので、逆に1両1形態のレア車になったとも言えます。そう考えると所有意欲が湧いてきませんか?ww

 ちなみに、旧製品の品番92786に含まれているのがこのタイプでしたが、JR東日本仕様と部品を共通化するためか、トイレ窓はついていて点検蓋も大きなタイプ。Hゴムは何故か黑でした。

 

オロハネ25 550はロイヤル・ソロとロイヤル・デュエットの2両がセットに入っています。(JR北海道車はロイヤル・ソロとロイヤル・デュエット続番なんですよねぇ・・・)

このうち、ロイヤル・ソロの方は旧製品(品番92786で)既にトイレ窓閉塞・点検蓋小型化された姿が再現されているのですが、かなり沼な感じの手摺を適正化するのでしょうか?

いずれにしろ、この2両が新規金型となることで、どの車両をモデル化してくるか興味が深いところです。

まず、ロイヤル・デュエットは551〜554が存在していますが、「帯の細い車両を再現」とあるので、いわゆる「アルコン帯」の車両になると思われます。

となると、該当は553・554になるのですが、品番98676発売の際に記載された「ロイヤルの窓の大きい車両を再現」の表記がないことから、おそらく553がモデル化されると思います。旧製品(品番92786+92806)にも553が入っているので、それのリニューアルということになるでしょうか。

 

こちらが該当の旧製品です。アルコン帯でロイヤル窓の小さな553です。
 
 
既にトイレ窓閉塞は再現されてるものの、点検蓋は旧仕様のままですね。

旧製品を持っている方も少なからずおられると思うので、個人的にはこれを通常の3本帯の551・552にしてくれればなぁと思ってしまいますw

 

ロイヤル・ソロは555〜558が存在していますが、このうち五稜郭工場で先行改造された555だけは少し形態が違い、2階席の一番トイレ側の窓の横の青い部分の面積が極端に広く、クーラーギリギリまで広がってるのが特徴でした。(室内はロイヤルのステラリウムがこの車両だけ搭載されていないという違いがある。)これがモデル化されると面白いのですが、さすがに期待薄でしょつかw

 

過去にモデル化された556〜558についても、実車は3両ともエンブレムの位置が違っており、なかなかモデラー泣かせな車両になっていました。

 

旧製品は上の写真のように、556〜558のどれとも取れる(強いて言えば557か558)位置に印刷しており、あえて特定を避けてる印象があったのですが、今回はどの車両を再現してくるか興味深いところです。いっそエンブレムをインレタにしてしまえばどれにでもなるんですけどねwww

 

余談ですが、前回品(品番98677)のものは上の写真のとおり、トイレ窓付きになっていました。プロトタイプが91年頃なのでこれが正解なのですが、しっかり作り分けしてくるあたりは流石ですね。Tomixさん、やるじゃんw
 
スハネ25 500については、過去製品で3本帯の502番。アルコン帯の501番。14系改造で大きく形態の異なる503番が発売されていますが、503は同梱セットが少なくてオクで石油王御用達物件になりつつあります。そういう意味だと503を同梱してくれると嬉しいのですが、製品紹介を見るに「スハネ25-500形は帯の細い車両を再現」というツルっとした表現になっているので、おそらくはアルコン帯でオハネ25改造の501番の可能性が高そうですね。
 
こちらがその該当の旧製品です。
501も今回製品の旧製品(品番92806)に入っているものなので、若干ありがたみが薄れる感じはします(写真は旧製品)。もっとも、この車両が一番ポピュラーとも言え、JR東セットと組み合わせて正調混成編成としても使えるので、使えることは使えるのではないかと思います。細かい形態差を楽しむガチ勢にとっては嬉しいものになるのではないでしょうかw

旧製品はこのようにトイレ窓は塞がってますが、やはり点検蓋は大きいままになってます。これが修正されてくるようですね。

 

スシ24 500については、前回発売した品番98704の「JR東日本仕様基本セットB」に入っていた大型残存タイプ(スシ24 504。下の写真が該当。)のJR北海道版という形になると思います。

 

金型流用か?と一瞬思いましたが、厨房部分の窓がJR東日本車の場合一つ塞がれているのに対し、JR北海道車は3枚健在なれど固定化されているという違いがあるのでした。というわけで何気に新規金型になるわけですねw。

該当ナンバーはスシ24 503になるわけですが、503番のモデル化はおそらく初めてになるので、北斗星沼を楽しむガチ勢としては嬉しいアイテムになると思います。

余談ですが、スシ24のJR東日本車とJR北海道車の差異として冷水機用ダクトのルーバー有無もあったりします。東日本車はが塞がれていますが、北海道車は当初残ったままでした。しかし、時期不明ですが508を除いてのちに埋められているようです(少なくとも502番は2002年時点では埋まっているようです。)。さすが北斗星客車、奥が深いですww

 

既存製品(写真上。プロトタイプは501または502)ではルーバーが残存したままでしたが、今回製品の503はどうなるか興味深いところですね。(おそらくプロトタイプの年代だと初期の数年は残存・その後埋まっているのが正解となるのでどっちでもOKといえばどっちでもOKなのですが・・・・)

 

その他の車両については既存製品の再生産となるようです。デュエット車のオハネ25 560は14系改造の561or562が1両とオハネ25改造の563〜566が2両。ソロ車はいずれにしろ14系改造の550番台ですね。

 

こちらはいずれも既存製品とほとんど変更なさそうです。(実車も形態変化は殆どなかったはず。)ただし、クーラーは更新後の形で適正化がなされるようですね。(どうも既存製品のものは色々調べてみると怪しいようです。)

 

電源車のカニは「マイクロスカートのないタイプ」とのことなので、502か503になります。

これも旧製品(写真)同様ですね。

幸い502も503もほとんど形態差がないのでどちらにでもできます。過去の拙稿でも述べたとおり、JR北海道車の場合実車は経年変化で荷物ドアの金帯の有無が変わっています。登場直後は金帯で、時期は不明ですが金帯がなくなって銀のドアレールが露出するようになっているんですが、後者の形態になってくれてる・・・と思いたいですw。ちなみに旧製品では91年頃をプロトタイプとした品番98676では金帯、97年以降をプロトタイプとした品番92806ではドアレール露出の形態をモデル化していますので、期待しても良さそうですね。なお、JR東日本車は廃車まで金帯を維持していました。

 

以上、Tomixの新製品に対する感想&解説でした。最近「攻めた」内容の北斗星をラインナップしてきていたTomixにしては、今回は定番車で固めた随分大人しい内容になってるかと思います。自分としては、一応細かい形態の違いはあれど、スシ24とオロネ25以外は全部既に持っている車両と同じ車両になるので、買うかどうかは正直「脳内で審議中」と言ったところです。まだ発売まで時間があるのでじっくり考えようと思います。(でも買ってしまいそうな気がするw)

なお、同時発売で「夢空間」セットの再生産も行うようですが、既存のJR東日本セットまたは「JR北海道北斗星3・4号セット」を持っていない限りは結構宙ぶらりんになってしまうような気がします。

 

とりあえず、今回はここまで。いやぁ、やはり「北斗星」の話は筆が進みますねww

ところでTomixさん、「JR北海道北斗星3・4号セット」を再生産しませんか?wwwww

何気に3・4号セット、臨時列車系に潰しが効くのに加え、「夢空間」と組み合わせて使えるんですよねぇ。オクや中古では石油王専用物件になっているのでなんとかして欲しいところですが・・・。

売れると思うんですけどねぇ。