十数年ぶりの大寒波で大雪が降った日。たまにスノータイヤを履いた車が静々走るばかりで、沈黙したバス通り。普段とは違う光景が嬉しい。
街もバスも止まり、JR西はポイント凍結から始まった立往生で大混乱となりました。
寺田寅彦先生が遺しているように「夜が数万年に一度来るものだったら、大事故や大被害をもたらすであろう。天災は忘れた頃にやってくるから大被害をもたらす。」
雪国に住んでいた頃は、連日の雪かきが苦痛だったので積雪はカンベンしてくれヨ…でしたが、積雪が珍しい地方にいるとたまに積もるのが嬉しかったりするのが勝手なものです。
ハイカットの登山靴を履き、大き目の傘を差して誰もいない夜の道を足跡がついていない新雪を選んで歩いたり、ショウベンをひっかけたりして歩きました。
積雪を避けて待機駐車していたパトカーの警官の目を避けて…職質されたら面倒なので。
ワンコが生きていたら、ことのほか喜んで走りまわっていたでしょう。猟犬の血が入っていた雑種だったので、後先見ずに水に跳び込んだり、雪に突っ込んでいくのでした。
天気予報ではしきりに「不要不急の外出は…水道の凍結に…滑りにくい靴を…」と喚いていましたが、雪が当たり前でない地域へは「車のワイパーを立てておかないと雪の重みで曲がる」とも言っておいた方がいいでしょう。
ワンコがいなくなってから足を踏み入れなくなった小道、よく行っていた散歩コースを久しぶりに辿ってみました。
ネコの足跡が続いていました。
暗がりの細道を独りで歩いていると不審者と見做されるかもしれないのと、犬がいないとつまらないので、行かなくなってしまいました。
たまには雪景色もいいものです。
ということで雪の降った2日後、新幹線に飛び乗りました。
大寒波の翌日でなかったのは、JR西日本在来線は、まだダイヤの混乱を引きずり、また、積雪対応で猛批判を受けたからか、ポイント融雪作業で突然運行停止をするかもよ、とアナウンスされていたからでした。
京都を過ぎると雪景色になっていきました。
まずは米原へ向かいました。