1.東日本大震災と東北の後悔
2011年3月11日14時46分、東日本大震災が発生した。
震源地は宮城県牡鹿半島の東南東沖130kmで、
地震の規模はマグニチュード9.0だった。
JR東日本在来線では7線区、23駅が流出、
線路も約60kmに渡って被災した。
また第三セクターの三陸鉄道も北リアス線、南リアス線が、
線路流出や高架橋の決壊などで一時全線が不通となった。
その後、直ぐに復旧した区間もあれば、
路盤の流出などで復興が遅れた区間もあった。
それでも高台移転とともに新駅建設で復興したのが石巻線だ。
終点の女川駅は4年の歳月を経て再開、
2015年3月21日に全線開業した。
山田線釜石から宮古の区間は地元自治体も一部負担することで、
2015年より復旧工事が着工、2019年に漸く完成、
完成した区間を三陸鉄道に移管した。
三陸鉄道は北リアス線、南リアス線と移管された山田線の区間を、
三陸鉄道リアス線として同年3月より運行を再開した。
一方で鉄道での再開を断念、BRT化による復旧に踏み切った路線もある。
それが気仙沼線柳津から気仙沼の区間と、
大船渡線気仙沼から盛の区間である。
被災路線のうち、2011年3月11日現在で、
主な未乗車区間は以下の通りである。
釜石線/花巻-釜石全区間
山田線/宮古-釜石
石巻線/石巻-女川
気仙沼線/前谷地-気仙沼全区間
大船渡線/一ノ関-盛全区間
このうち釜石線は2020年9月22日に完乗、
石巻線は2017年5月14日に完乗した。
しかし山田線宮古から釜石の区間は完乗することなく三陸鉄道に移管、
気仙沼線の柳津から気仙沼間、大船渡線の気仙沼から盛間も、
鉄道として乗車することなく廃止、BRT化されてしまった。