2023年3月17日。
この日を以てJR北海道キハ183系(N・NN型)は定期運用に幕を下ろし、あとは函館・稚内・網走へそれぞれ向かう『ラストラン運転』を残すのみとなりました。
N183系は国鉄分割民営化を目前とした1986年11月ダイヤ改正でデビューし、民営化後の期待を背負ったエースとして、細川たかしを起用したダイヤ改正のTVCM(音楽は本人歌唱の『さだめ川』。憶えてる方いらっしゃるでしょうか?)、またJR北海道発足を告知するTVCMにもそれぞれCG合成で登場し、まさに同社初期のフラッグシップトレインともいうべき存在でした。
その後出力アップしたマイナーチェンジ車NN型も登場し、従来型の0番台も含めて気動車特急としてはJR全体の最大勢力を誇るまでに成長。後継のキハ281 ・283系が登場し脇役的存在になった後も道内各地で幅広く活躍してきましたが、流石に寄る年波には勝てず、キハ261系の増備で引退が進み、最後まで残っていた石北本線系統特急も昨年『おおぞら』運用から撤退したキハ283系への置き換えが決まり、ついに長きに渡る定期運用の幕を下ろす事となったのです。
 
そのN・NN183系ですが、その白眉ともいえるハイデッカーグリーン車と、先頭車両の展望席(かぶりつきシート)は羨望の的であり、私がまだホンモノの鉄道少年だった頃にデビューしただけあって、長年共に青春を歩んできた『友』のような存在でありました。私にとってN・NN183系には数々の思い出が刻まれています。
 
 
 
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定期ラストラン前日となる16日、網走駅にて網走市と観光協会のスタッフによる横断幕掲出が行われました。私は6081D大雪1号~74Dオホーツク4号で往復乗車したのですが(乗車券はLOVEパス使用。指定券発行回数以上は特急券別買い)、この日の編成は①(指)キハ183-8565 ②(G)キロ182-504 ③(自/指)キハ183-508 ④(自/指※17ABのみ)キハ183-1503。①②でW復刻色(トップ画像)が実現、ファンを大いに喜ばせました。
横断幕掲出に携わったスタッフの皆様、ありがとうございました🙇
 
 
 
そして訪れた17日。
実は私、8日から定期ラストランまでの10日間連チャンでキハ183系に乗るという事を敢行、ラストとなるこの日は札幌駅を6:56に発車する71Dオホーツク1号に乗車しました。編成は前日乗車したオホーツク4号の編成から④号車を抜き、W復刻色はそのままでキハ182-508が増21号車(指)、③(指/自)182-7551 ④(自/指※17ABのみ)183-8563と、1両増結した5両編成。
 
 
 
この日はキハ183系の永きに渡る定期運用最後の日という事で、札幌駅のLED発車標には惜別のメッセージがスクロールされました。以下はその全文。
★今こそ輝け!北のキハ183系★高速化の先駆として華々しくデビューして以来幾星霜、繰り返す過酷な風雪に耐え、多くのお客様にご利用頂いてきたキハ183系は、本日をもって定期運行を終了します。長きにわたるご愛顧、誠にありがとうございました。
 
 
 
私は復刻の1号車キハ183-8565に乗車。
切符は1ヶ月前にゲットしましたが、何故新千歳空港駅かって?まぁ追々紹介するとして、ここの女性駅員は塩対応💢最初、「窓口が混んでるので10時打ちしません🙎」 って言われましたからね。外国人や旅行客向けカウンターも含めてマルスの機械沢山あるんだから、融通利かせてソッチのほうを駆使してでも打ってくれよ!って。まぁ結果的にたまたま10時時点で並んでる客がいなくなったから打ってもらえましたが。本当は②号車グリーン車を狙っていたものの、瞬殺で売り切れてしまったため普通車に。それでも復刻色に当たったからまぁいいか?
 
 
 
8:32着の旭川駅。約3分停車の間に改めて復刻色先頭車両を撮影。
 
 
 
10:12着の丸瀬布駅では6082D大雪2号と交換しますが、同駅でのキハ183系同士の顔合わせもついに最後…(涙)。
 
 
 
進行方向が変わる遠軽駅。
多数の撮影者の間を縫って、ここから最後尾となる復刻色先頭車両を撮影しました。
 
 
 
12:17に終着・網走駅に到着しますが、間髪を入れず復刻色先頭車両では「幕回しショー」が行われるため撮影もひと苦労…。 その幕回しの全てをカメラに収める事はできませんでした。
 
 
 
私はそのまま折り返しの12:35発6084D大雪4号に遠軽駅まで乗車。急行はまなすを彷彿とさせる『増21号車』(指)キハ182-508に席を確保しました。今や国内で4両しかない12気筒エンジンの気動車のうちの1つで、キハ182としては502(元サロベツ用)と共にオリジナルの機関を保った最後の生き残り。マルチシリンダーが奏でる豪快かつ重厚なサウンドを存分に楽しませて頂きました。
 
 
 
遠軽の1つ手前、安国駅では翌日のオホーツク2号及び大雪2号に使用されるキハ283系3両編成×2の送り込み回送列車と交換。
 
 
 
所定の14:20からやや遅れて遠軽駅に到着。コチラで下車し、14:49発6081D大雪1号で網走駅へ戻ります。
 
 
 
遠軽駅では記念に『いまこそ輝け!北のキハ183系入場券(メモリアルVer.)』を購入。既に購入済ではありましたが、キハ183系定期運用最終日付のも欲しかったという事で。
下のマルス券は、私が同系の定期列車としては最後に乗車する白滝→網走のオホーツク3号の特急グリーン券ですが、説明は後程。
 
 
 
14:46(定時の場合)、網走まで折り返すために乗る大雪1号が到着します。編成表は下記の通り(網走で折り返すオホーツク4号も同じ)。
①(指)キハ183-9560 ②(G)キロ182-7551  増21(指)キハ182-7561 ③(指/自)キハ182-7560 ④(自/指※17ABのみ)キハ183-1501
 
 
 
大雪1号では、遠軽から先頭車となる4号車・キハ183-1501(トップナンバー!)で最後のカブリツキ(通路側)を満喫させて頂きました。コチラはえきねっと(セルフ10時打ち)でゲット!
網走駅では、回送のキハ283系が既に到着しており、給油作業が行われていました。
 
 
 
16:35、終着・網走駅に到着。
 
 
 
大雪1号到着前から、3・4号車自由席の乗車口には既に長蛇の列が…。網走駅ではキハ183系定期運行終了に先立ち、特急列車の改札が通常(だいたい発車15分位前)よりかなり早めから行われていました。
 
 
 
改札口に掲げられていた網走駅からのメッセージ。本当にこの日が来てしまった…。より一層寂しさが募ります😢
 
 
 
私はこの日の最終行程として、上り列車としては定期ラストランとなる17:25発の74Dオホーツク4号で白滝駅へ向かい、そこから正真正銘の定期ラストラン・73Dオホーツク3号で網走に戻る事にしました。翌朝はキハ283系石北特急初列車となる72Dオホーツク2号に乗車するため、駅前の東横インに宿泊。乗り鉄に必要のない大きな荷物を置いてくるため大雪1号から降りた後先にチェックインを済ませ、その後徒歩10分位の距離にあるセブンイレブンへ夕食を買いに行ったため、網走駅での撮影もそこそこに…。
ちなみに前日に行われた横断幕掲出はラストランであるこの日も実施(2枚目写真の右側にチラっと見える)。
 
 
 
白滝駅まで乗車するオホーツク4号(1号車キハ183-9560)の車内。指定席は満席でしたが、私の隣は空席のまま…。勿論席の買い占めは行っていませんので念のため!
 
 
 
美幌駅では、ホーム上でイケメン君がお手製のキハ183系イラスト入りメッセージを持ってお出迎え。
 
 
 
あまりに長くなり過ぎてしまうので途中行程は省略しますが、白滝駅には19:55から約9分遅れで到着(安国駅で交換の6083D大雪3号遅れのため)。今年は春の訪れが早いと思いきや…大雪山系に近い白滝は雪がチラついており、そこそこ積もっておりました。
ところで、オホーツク4号においての「ラストラン放送」については、白滝駅までの時点で聴く事はできませんでした。
 
 
 
白滝駅は約30分程の待ち時間の後、オホーツク3号に乗り込みます。3番線には当駅止まりの遠軽発4626Dのキハ40 1751(折り返し遠軽行4627Dとなる)が到着。
 
 
 
ところが…所定時刻の20:34になっても一向に到着する気配もなく…また鹿身事故でも起こしたか?と思いましたが、数分遅れて20:40頃(正確な時間は把握しておりません。悪しからず🙇)にようやく到着。
 
 
 
実は…定期ラストランとなるオホーツク3号で、奇跡の!グリーン車ゲットを果たしました。大雪4号車中にてえきねっとサイトを見ていた処、たまたまではありますが空席を見つけて当初予約していた普通車から変更した、というワケです(切符は遠軽駅にて発券)。しかも、キロ182-505は貴重な原型エンジン。最後の最後に念願叶って嬉しくなりました。そして、私は白滝駅からグリーン車に乗る最後の乗客となったのです。ちなみに、グリーン車の乗客は「ほぼ全て」ラストラン乗車の同業者ばかり…😓
 
 
 
網走駅到着の10分位前に、『アルプスの牧場』オルゴールがフルで流され、いよいよ車掌によるラストラン放送が行われました。以下はその全文(原文ママ)。
「本日はキハ183系車両の定期運行のラストランとなりました。イチパーサンの愛称で皆様から親しまれたキハ183系車両についてご紹介させて頂きます。キハ183系車両は、新しい客室設備、走行システムを備え、北海道の厳しい気象条件に耐えられる車両として開発され、1979年(昭和54年)より運転を開始致しました。北海道内の輸送需要の変化と共に、エンジンのパワーアップによる速度の向上、列車ごとのキメ細かい改造改良など、時代のニーズに合わせ輸送サービスを向上させてきました。特急オホーツク、特急大雪が最後の活躍の場となり、お客様・社員共に親しまれたキハイチパーサン系車両は、約44年の歴史に間もなく幕を下ろそうとしております。明日からは、オホーツク・大雪はキハ283系の車両で運転致します。今後とも、JR北海道・キハ283系オホーツク号のご愛顧をお願い致します。」
 
 
 
 
終着・網走駅には所定の23:00から約8分程遅れて到着。
撮影者で溢れかえる中、先頭1号車をどうにか撮影。
 
 
 
その後、キハ183系定期運用ラストランとなった車両たちはホームから引き上げ、給油作業の後車庫に入っていきました…。
ちなみに先に網走へ到着していた大雪3号のW復刻色入り編成は夜な夜な苗穂まで返却回送が行われており(撮り鉄対策?)、私が乗ってきたオホーツク3号とは女満別駅にて交換しました。そしてオホーツク3号の車両は翌18日日中に返却回送が行われたそうです。
 
 
 
Good-bye、キハ183系!またラストラン運転で会おう!!
私は給油線に停車中のキハ183系を目に留めながら、網走駅を去り宿へ戻るのでした…。
 
 
 
そして翌朝…キハ283系による石北特急営業運転初列車となる72Dオホーツク2号に乗車。
LEDのHMは残念ながらフルカラー化されませんでしたが、縦長の3色LEDマークにはなんと流氷マークが!!あの無味乾燥なoKマークにならなかった事は大変喜ばしい限りです(私の願いが通じた?)。
 
 
 
おねがいショボーンおねがいショボーンニヤリニコニコ照れえーんニヤリウインクニコニコラブ照れびっくりえーんショボーン口笛てへぺろびっくりキョロキョロおねがいニヤリニコニコ爆  笑照れ
 
 
いささか駆け足で紹介したキハ183系定期ラストラン当日の乗車記でしたが、ダイヤ改正当日のキハ283系オホーツク乗車につきましては、また改めて紹介させて頂きます。