勝田駅【茨城県】(常磐線、ひたちなか海浜鉄道湊線。2016年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
茨城県中東部、太平洋沿いに広がる「ひたちなか市」の西寄り内陸部、旧・勝田市の中心市街地に位置する常磐線の主要駅およびひたちなか海浜鉄道湊線の起点駅で、常磐線は上野・東京方面からの多くの列車が当駅止まりとなる、
勝田駅 (かつたえき。Katsuta Station) です。
 
 
駅名  
勝田駅 (JR東日本の管理駅。1番線ホームのみひたちなか海浜鉄道の管理。駅番号なし)  
 
所在地  
茨城県ひたちなか市 (旧・勝田市)    
 
乗車可能路線  
JR東日本:常磐線      
ひたちなか海浜鉄道:湊線  
 
隣の駅  
常磐線  
日暮里方・上野方……水戸駅  
岩沼方・仙台方………佐和駅  
   
ひたちなか海浜鉄道湊線  
阿字ヶ浦方……………工機前駅  
  
訪問・撮影時  
2016年12月    
 
 

勝田駅は地平駅で、2002年に橋上駅舎化されました。
東西に出入口があり、橋上駅舎は東西自由通路を兼ねています。
東西とも出入口には階段・上下方向エスカレーター・エレベーターの設備があり、バリアフリーに対応しています。
 
写真は正面口に相当する東口です。西を望む。橋上化以前は東側のみに駅舎がありました。西側へは旧駅舎南側にあった歩道橋(改札外跨線橋)で連絡していました。
左側の階段出入口下部にはトイレと多機能トイレがあります。
東口にはロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バスターミナルとタクシー乗り場が設けられています。ロータリー内には有料駐車場があります。
 
 

東口駅前です。橋上駅舎2階より東を望む。
駅東側はひたちなか市(旧・勝田市)の中心市街地で、ビル街になっています。商店も立ち並んでいます。
また、勝田地区は工場が多い街であり、その関連なのか駅東側には居酒屋などの飲食店が多く立地しています。
約1.1km東にはひたちなか市役所があります。
約900m南には工機ホールディングス勝田工場がありますが、工場前にはひたちなか海浜鉄道湊線の工機前駅があります。
工機ホールディングス勝田工場の東隣には陸上自衛隊勝田駐屯地があります。
 
 

橋上化と同時に開設された西口です。東を望む。
設備は東口とほぼ同等ですが、用地の関係で出入口のレイアウトが東口と異なります。
西口にもロータリーを有する駅前広場が整備されていて、バス停留所とタクシー乗り場が併設されています。ロータリー内には有料駐車場があります。
 
 

西口駅前です。西を望む。
こちらの西口は長らく「駅裏」でした。その影響で現在も商店は少ないです。
西へ延びる駅前道路の左(南)が住宅街、右(北)の一帯は日立製作所水戸事業所、日立パワーソリューションズ勝田事業所など、日立系の工場、オフィス、研究所が多数立地しています。
ちなみに、旧・勝田市は駅周辺に日立製作所系の事業所が複数立地していることから、有名な日立市と同様に企業城下町として発展してきました。その勝田市は1994年に海側に位置する那珂湊市と合併し、ひたちなか市になりました。
 
 

 

橋上駅舎2階にある改札口です。南を望む。左が東口、右が西口です。
JR、ひたちなか海浜鉄道の共用です。ちなみに勝田駅はJR東日本の管理駅です。
交通系ICカード『Suica』などに対応の自動改札機が5通路あり(幅広通路なし)、右端には点字ブロック設置で車いす対応幅の有人通路があります。
改札口の右手前には自動券売機と指定席券売機があり、その右側には『みどりの窓口』があります。
尚、自動券売機のうち1台は、ひたちなか海浜鉄道線の乗車券も購入可能ですが、なぜか工機前駅、高田の鉄橋駅、美乃浜学園駅への乗車券は買えません。勝田駅改札外からの入場で、これらの駅への乗車券や一日乗車券、定期券等の購入を希望する場合は、JR線有人窓口で申し出た上で1番線前にある中間改札へ向かうことになります(Wikipediaの本文を引用)。また、ひたちなか海浜鉄道湊線ではICカードを利用できませんのでご注意下さい(この自動券売機ではICカード残高を利用できます)。
改札内にはトイレ・多機能トイレと待合所があります。トイレ・多機能トイレは東西の出入口1階(改札外)にもあります。
そして1階にある各ホームとの間は階段・上下方向エスカレーター・エレベーターで結ばれていて、バリアフリーに対応しています。
また、後方右寄りの東西自由通路北側にはJR東日本系のコンビニ「ニューデイズ」があります。改札内の2番線ホーム岩沼方(北側)にも「ニューデイズ」があります。
 
 

2016年撮影。
分かりづらいですが、3番線に設置されている吊下式駅名標です。電照式で、バックライトはLEDです。
JR東日本の標準デザインですが、外国語は英語のみの表示になっています。
尚、勝田駅に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

勝田駅は単式ホーム・島式ホームとも各1面、そして単式ホームの日暮里方(奥)に切欠ホームを有する、計2面4線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
 
左(東)の単式ホームが2番線で常磐線上り日暮里・上野・東京・品川方面(上り特急『ひたち』『ときわ』は2番線のみに発着)、2番線日暮里方の左側には1番線があり、ひたちなか海浜鉄道湊線下り那珂湊・阿字ヶ浦方面です。
右(西)の島式ホームは左が3番線で常磐線上り日暮里・上野・東京・品川方面、右が4番線で常磐線下りいわき・岩沼・仙台方面です。
2番線は日暮里方面からの折り返し列車が入線可能な上下共用中線で、出入庫列車も入線します。
また、4番線の右側(西)には留置線が複数ありますが、日暮里方で行き止まりになっており、岩沼方(手前側)からしか出入りできません。
 
ホーム有効長は2番線が14両分、3・4番線が12両分で、中電の15両編成は入線不可能です。ホームドアは未設置です。ホーム幅は2番線がやや狭く、特に日暮里方はひたちなか海浜鉄道の1番線と仕切られているため狭くなっています。3・4番線は広いです。
上屋は2番線が岩沼方(手前側)の10両分、3・4番線が岩沼方の11両分に設置されています。各ホームの岩沼寄り上空を橋上駅舎が覆っています。
各ホームにはベンチ・飲料自動販売機・空調完備の待合室があります。1番線には「ニューデイズ」と立食い蕎麦店(改札外東口1階からも利用可能)があります。
 
写真は3番線より日暮里方・上野方を望む。
 
 

3番線より常磐線の日暮里方・上野方を望む。
各ホーム端には乗務員の組織である勝田運輸区(西側に建屋あり)とを結ぶ跨線橋と階段があります。
また、2番線(上り本線)と1番線(ひたちなか海浜鉄道湊線上下本線)の間には渡り線が設置されています。
この先、すぐに湊線が左へ分かれますが、こちらは右へカーブしながら住宅地沿いや工場沿いを走り、進路を南西に変えると田園風景の中を走るようになります。そして築堤へ上がって那珂川を渡ると水戸市に入り、地平に戻って右へカーブすると住宅地に入ります。その後は左から来た鹿島臨海鉄道線大洗鹿島線の高架橋が常磐線に寄り添い、西へ走りますが。大洗鹿島線が地平区間になって完全並走状態になると右へカーブします。そして最後は左へカーブして市街地に入り、右側から来た水郡線が寄り添うと水戸駅へと至ります。
 
 

 

 

上写真・中写真は3番線より、下写真は4番線より、いずれも常磐線の岩沼方・仙台方を望む。
以前は左側に広がる日立製作所水戸事業所へ向けて専用線が分岐していましたが、事実上の廃止状態になっているようです。
また、1.3kmほど先の線路左側には常磐線の車両基地である勝田車両センターがあり、E657系、E531系、E501系などが配置されています。
この先、左に住宅街を、右に日立製作所の工場を見て北上し、右へカーブして専用線跡が左へ分かれると左側車窓も住宅街に変わります。その後は左に勝田車両センターを見ながら北北東へ走り、次第に畑の割合が増えてくると佐和駅へと至ります。
 
 

 

こちらは2番線の日暮里寄り、1番線の終端部にあるひたちなか海浜鉄道湊線の中間改札です。阿字ヶ浦方(南)を望む。
後方に改札階行きのエスカレーター等があります。
ひたちなか海浜鉄道の係員が配置されています。
手前のJR側には簡易Suica改札機があり、ICカードを使えない湊線と乗り換える際は必ずタッチして下さい。湊線はICカードが利用できませんが、PayPayが利用可能です。
その先の左手にはプレハブの駅事務室があり、通路に面して窓口を設置しています。自動券売機はないので、JRから湊線へ乗り換える場合はここでJRのきっぷやICカードを提示の上で湊線の乗車券または企画乗車券をお求め下さい。この窓口では湊線の定期券も発売しています。尚、ここではJRの乗車券を発売していませんので、湊線からJR線へ乗り換える際にJRのきっぷをお持ちでない場合は一旦2階の改札を出てからお求め下さい。
また、改札口は自動化されておらず、改札ラッチが設置されていて、有人での改札が行われます。通路は車いすが通れるかどうか微妙な幅です。点字ブロックは設置されています。
改札の先はひたちなか海浜鉄道湊線専用の1番線ホームです。段差なく移動できますが、1番線のホームは嵩上げされていないため、改札口とホームの間はスロープ状になっています。
1番線にトイレや売店はありませんのでご注意下さい。
 
 

1番線の線路脇に設置されている、ひたちなか海浜鉄道湊線の駅名標です。建植式で、非電照式です。
ひたちなか海浜鉄道特有の、駅名の漢字と駅にちなんだ絵を合わせたイラストになっています。
勝田駅のイラストは、ひたちなか海浜鉄道HPにおいて、
「ひたちなか海浜鉄道のシンボルカラーであるオレンジ色で、車両と社のロゴマークが描かれています」
と説明されていますが、2016年当時はオレンジ色ではなく緑色でした。
尚、ひたちなか海浜鉄道湊線に駅ナンバリングは導入されていません。
 
 

ひたちなか海浜鉄道湊線は切欠構造の1番線のみを使用します。
上り列車の到着および折り返しの下り列車(那珂湊・阿字ヶ浦方面)の発車で使用されています。
ホーム有効長は6両分ほどありますが、嵩上げされているのは終端方(手前側)の約4両分で、さらに現状は2両編成以下での運行なので、ホーム途中に仕切りの柵が設置されて奥の阿字ヶ浦方は立入禁止になっています。乗客が実際入れるのは手前側の2両強分のみです。また、2番線と仕切られているためホーム幅は狭いです。
上屋は列車が停車する手前の2両分のみに設置されています。
ホームにはベンチすらありませんが、反対側(右)の2番線ホームとの段差をベンチ代わりにして座る人が見受けられました。
後方には中間改札があります。
写真は阿字ヶ浦方を望む。
 
 

1番線より阿字ヶ浦方を望む。湊線は全線非電化です。
この先、右側の常磐線と並行して住宅街の中を南下します。そして踏切を通過すると左へカーブして常磐線と分かれますが、ここに常磐線上り線勝田駅方・岩沼方と湊線阿字ヶ浦方を結ぶ片渡り線があります。この片渡り線はひたちなか海浜鉄道の車両搬入などで使用されていますが、昔はJR線から臨時の海水浴列車(気動車列車)が直通していました。そしてJR線と分かれても左カーブを続けながら住宅街の中を走り、工機前駅へと至ります。勝田駅~工機前駅の駅間距離はわずか0.6kmで徒歩でも移動可能である事から、工機前駅の利用客数は低迷しています。
 
 

1番線より終端方を望む。
車止めの右側には湊線の0kmポストがあります。車止めの先にはひたちなか海浜鉄道の駅事務所があります。
ホーム終端部には中間改札があり、その先はJR線の2番線ホームです。
尚、湊線は阿字ヶ浦方で延伸事業中ですが、常磐線のフィーダー路線として建設された経緯もあり、こちらの勝田方は延伸計画が存在しません。
 
 
あとがき  
私が勝田駅で下車(乗車)したのは2004年と2016年の計2度です。いずれも常磐線とひたちなか海浜鉄道湊線(2004年当時は湊線の運営が茨城交通)の乗換で利用しています。JR線とひたちなか海浜鉄道線は改札内での乗換が可能です。運転上の拠点駅ですが、ホームが2面しかなかったことに驚きました。橋上駅舎を有しています。駅前は東口がひたちなか市の中心市街地で、駅裏の雰囲気が残る西口前には日立製作所と日立パワーソリューションズの事業所が広がっています。
  
東京からですと品川駅・東京駅・上野駅から常磐線特急『ひたち(行先不問)』『ときわ(勝田以遠行き)』に乗れば乗換なしで到達できます。快速列車(青帯の中電。勝田以遠行き)でも少々時間が掛かりますが乗換なしでアクセスできます。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと新大阪駅から品川駅または東京駅まで東海道新幹線を利用して、以降は上記と同じルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
(飛行機の利用は考慮していません)
 
食料・飲料について、駅構内改札外コンコース、改札内1番線ホームおよび東西の駅前にコンビニがあります。一方、飲食店は一定数あるものの、気軽に入れるチェーン店が駅前にありません。改札内の1番線ホームには立ち食いそば店があります。コンビニが多数ありますし、まぁ事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
大阪からの到達難易度がやや高いですが、常磐線およびひたちなか海浜鉄道湊線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は勝田駅も観察してみて下さい!
 
(参考:JR東日本のHP、ひたちなか海浜鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)