雀田駅で、当駅発6時58分の長門本山行き始発列車の到着を待ちます。

 

最初は無人だった雀田駅も、ベンチに座り佇んでいると、次第に人が集まってきました。おそらくは宇部市中心部か小野田駅方面へと向かう人たちでしょう。ただその中の1人が、構内は完全禁煙だというのに、いきなりタバコに火をつけプカプカと煙をくゆらせ始めました。令和という時代にまさかの行為で、それはまさに世にいう『DQN』そのもの。本当にありえません。怒りというか呆れというか・・・ 自分の中であらゆる『負』の感情が蠢き出すのがよくわかりました。あまりこんなことをいうのは適切ではないかもしれませんが、旅先で田舎に行くと、時折こうしたありえない行動を目にすることがあります。全部が全部そうとは言い切れないものの、えてして田舎の方がその確率が高いようにも思えます。排他的で閉鎖的な環境がなせるものなのか、理由はイマイチよくわかりませんが、せめて『これでから田舎は・・・』と思われないような行動をとっていただきたいと、強く思います。

 

なんてことがありつつも、ようやく定刻の6時58分になり列車が入線。接続する小野田方面からの列車が5分ほど遅れているとのことで、定刻よりやや遅れての発車となりましたが、同好の士2人を乗せて、ついに本山支線に初侵入となります。

 

 

そして唯一の途中駅浜河内駅ですぐに下車。

 

 

 

交換設備なんてものはあるハズもなく、必要最小限の1面1線の棒線駅です。

 

 

駅舎?の文字も消えかかっていて、ほぼ判読不可能な状態でした。『もうこの駅に掛ける予算は1円もないぞ!』と言わんばかりの光景ですが、それも仕方ないでしょう。そして私自身も、おそらく最初で最後の訪問となるであろう浜河内駅をしっかり目に焼き付け、長門本山駅まで歩いて向かうことにします。その距離およそ1.2㎞。これくらい、文字通り朝飯前ですよね。

 

道中線路の方に目を向けると、私が乗ってきた列車が折り返し、雀田駅方面へと向かう姿が見られました。

 

 

そしてその場所からさらに進むこと10分ほどで、ついに目指す長門本山駅に辿り着きました。

 

 

 

ここが夢にまで見た長門本山駅。目の前にあるのが信じられません。

 

 

そして時刻表ですが、本当に1日3本しかない・・・

 

先ほど見送ったのが、7時10分発の列車。続く35分発の列車の到着をしばし待ちます。

 

見ると浜河内駅で見送った同好の士が、駅周辺をいろいろと撮影していました。彼らも私同様遠くからの遠征組かな?

 

他にも通学や通勤利用と思われる地元の乗客が何人かやってきて、いつの間にか過疎路線には似つかわしくないほどの雰囲気となっていました。

 

そして折り返し7時35分発となる列車が入線。

 

 

結局これに乗り込んだのは、総勢15名ほどだったでしょうか。予想外の盛況ぶりに正直かなり驚かされましたが、定刻の7時35分に発車した列車は、およそ6分で雀田駅に到着。

 

この列車は宇部新川行きなので、残す小野田線区間に乗り換えるべく、ここで下車します。

 

なんともあっけない幕切れとはなってしまいましたが、到達最難関の1つともいえる本山支線、これにて完乗達成となりました。

 

まさに気分は晴れ晴れ。爽快な達成感とともに、雀田発7時45分の小野田行きに乗り、続いて小野田線の完乗を目指します。