2022年 秋の北海道旅行③最初で最後の留萌本線乗車記(往路:深川→留萌) | 風かおる 鉄の路

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主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。稀にお絵かき。

留萌本線まもなく廃止

JR北海道、留萌本線は函館本線の深川駅を起点として留萌駅までを結ぶ全長50.1kmの路線です。

以前は留萌から先増毛まで16.7km続いていましたが、こちらは2016年12月4日の運行をもって廃止

残る現区間も2023年3月31日をもって石狩沼田~留萌間35.7km、2026年3月末をもって深川~石狩沼田間14.4kmと段階的に廃止されることが決まっており、留萌本線は完全消滅することとなります。

 

私自身は留萌~増毛間には乗れなかったことから、せめて留萌までいかなくなる前に乗車しておきたいと思い、乗りに行くことにしました。

 

起点の深川へ

2022年10月21日。宿泊地の旭川から出発です!

 

今日から「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」の有効期間。

このお得なきっぷで北海道を旅していきます。

 

乗車するのは特急カムイ8号札幌行き。

カムイに乗るのはこれが初めてです。

 

 

7:18、旭川駅のそばを流れる忠別川を見ながら出発。

 

神居古潭のトンネル群を抜け、石狩平野に出ました。

 

7:36、列車は深川に到着しました。

 

留萌へ向け出発!

廃止が決定したからというもの、留萌本線はお名残り乗車をする鉄道ファンで大混雑しているそうで、積み残しそうなときもあるとか。

今日はどうでしょうか…?

 

留萌本線が出る4番線には鉄道ファンはちらほらいるものの、まだ並んではいませんでした。

このあと札幌からやってくるライラックからの乗り継ぎ客が多いようです。

向こうに見えるのは留萌本線専用ホームの6番線。

ただ、大部分の列車はここ4番線を使うので使われる機会は多くないようです。

 

ホームのない中線をキハ54がゆっくりと通過していきました。

これが留萌行きになる…わけではなく、キハ54はそのまま中線で留置されていました。

 

しばらくして折り返し留萌行きとなるキハ54-501がやってきました。

トップナンバーの501です!

車内からは鉄道ファン…ではなく、多くの高校生が吐き出されてきました。

この高校生の需要を考え、通学体系の見直しのための猶予期間として段階廃止となることが決まったようです。

 

高校生たちが降りたところでさっそく乗り込みます!

車内はおなじみの転換クロスシート。

札幌からの乗り継ぎ客も迎え、車内は満員…かと思いきや、座席定員よりはわずかに少ない人数のみの乗車で、立ち席の人はいませんでした。

平日の朝早くだからでしょうか…?

 

7:59、列車は留萌に向け発車しました。

留萌本線の旅、スタートです!

 

列車はすぐに札幌方面へ向かう複線電化の函館本線と分かれます。

 

まず沿線に見えてきたのは広大な畑。

深川市はそば・きゅうり・メロンなどの栽培が盛んだそうです。

 

最初の駅に停車しました。

ここは難読駅名で度々話題となる「北一已」。「きたいちやん」と呼びます。

駅名の由来は旧村名の「一已村」の北側にあったことから。

「一已」とは石狩川の中にあった「鮭・鱒の産卵場」を意味するアイヌ語の「イチャン(ican)」に由来し、当時屯田兵を中心とする村だったことから「一にして已む」という意味を込め、字を当てたのだとか。

 

…「一にして已む」ってなに?

 

次に列車が停車したのは秩父別。

ホームになぜかハロウィンのかぼちゃが飾り付けられています。

 

この駅も地味に難読で、「ちちぶべつ」ではなく「ちっぷべつ」と読みます。

秩父別町の中心駅です。

 

秩父別を出ると左側には高規格な道路が並走するようになりました。

深川留萌自動車道です。

深川JCT~留萌IC間を留萌本線に並行するように走る道路で、2020年までに全線開通しました。

この道路の完成も留萌本線衰退に拍車をかけたのではといわれています。

 

↑以前ツアーでこの道路通ったことがあります。

 

並走する深川留萌道を見ていると、突然車窓に古い木造駅舎と駅名標が現れ、後ろへ過ぎ去っていきました。

 

ここは北秩父別。

本数が少ない留萌本線の中でもさらに一部列車が通過する駅です。

見えていた木造駅舎は老朽化が進んでおり、旅行後すぐの10月24日に解体され、その後イナバ物置製の小さな小屋に置き換えられました。

 

列車は石狩川を渡って沼田町へ。

 

8:14、石狩沼田に到着。

ここまでが2023年4月1日以降も残る区間。

これより先が今回の廃止区間です。

 

廃止区間へ

石狩沼田は今でこそ留萌本線しか乗り入れませんが、その昔は桑園から伸びてきた札沼線がこの駅を終点としていたのだとか。

1972年廃止なので面影はありませんが…

 

1分停車した列車はいよいよ廃止予定区間へと入っていきます。

 

列車からの眺めは先ほどと変わらず、畑が広がっています。

 

しばらくすると再び木造駅舎と駅名標が後ろへ過ぎ去っていきます。

 

ここは真布。「まっぷ」と呼び、地図好きの間では有名な駅です。

この駅も一部列車通過駅。

 

真布のお隣、恵比島に停車。

ここは留萌本線きっての観光スポットです!

 

恵比島…というより「明日萌駅」と呼んだほうがわかりやすいでしょうか。

1999年放送の連続テレビ小説「すずらん」でここ恵比島駅が舞台となり、木造駅舎風の建物が建てられました。

この建物がそうで、実は本当の駅舎は…

 

この画像の左側にちょっとだけ写っている小屋のようなものがそうです。

本来は貨車を改造した貨車駅舎でしたが、撮影に合わせて上から木の板で覆われているとか。

 

撮影のために真岡鐵道からC12を借りて留萌本線で走らせるという大掛かりな撮影を行ったことで知られる「すずらん」。撮影終了後もセットはそのまま残され、一時期はドラマにちなんだ「SLすずらん号」も走るなど賑わった時期もあったそうです。

 

ドラマの中で廃駅となった当駅は、放映から24年を経て本当に廃止となることになってしまいました。

この木造駅舎は残るでしょうが、なんとも残念なことです。

 

山を越えて留萌へ

恵比島を出た列車は山間部を越えていきます。

 

峠下に停車。

 

この駅は留萌本線内で唯一行き違いが可能な駅。上下列車が行き違うこともあるようですが、この列車は行き違うことなく発車しました。

 

列車はさらに風光明媚な峠道を進んでいきます。

 

貨車駅舎の幌糠に停車。

 

駅名標に修正された跡がありますが、これは2006年に東幌糠駅が廃止されたことによるものです。

 

幌糠のお隣、藤山に停車。

 

 

藤山のお隣、大和田に停車。

 

少々線路から離れていますが、ここも貨車駅舎です。

 

大和田を発車すると次は終点の留萌。

 

今まで山の中を走っていた列車は留萌市の市街地の中を走り…

 

8:55、終点の留萌に到着しました。

現存する留萌本線50.1km、完乗の瞬間です。

 

降りてキハ54-501を一枚。

 

ということで留萌に到着しました!

 

「萌え」を「留める」街・留萌。

いったいどんなところなのでしょうか?

 

続きます。

 

★乗車データ

1008M 特急カムイ8号 札幌行き 旭川(7:18)→深川(7:36) 789系 HL-1002編成
4923D 普通 留萌行き 深川(7:59)→留萌(8:55) キハ54-501

※2022年10月21日乗車

 

 

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