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【東京〜新潟1時間29分】最速とき311号が急ぐ理由 上越新幹線275km/hへ![2023ダイヤ改正(5)]

2023年3月18日

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東京駅から東日本各地へは、5方向へ新幹線網が形成されています。

その中で最高速度が240km/hと、日本一遅いままだった上越新幹線。加速度性能が劣った2階建てのE4系新幹線がいたために、なかなか速度を上げられずにいました。

 

そんな上越新幹線ですが、2021年秋にE4系新幹線が引退。

今回のダイヤ改正でE2系新幹線が撤退し、E7系新幹線に統一。防音対策工事も完了したことで275km/h運転が始まりました。

 

今回乗車するのは上越新幹線最速達便、とき311号新潟行きです。

 

途中停車駅は、大宮を出ると次は新潟。E7系新幹線で275km/h運転となったことにより、1時間36分から1時間29分に短縮しました。



9:12 東京駅 発

指定席ぐらい空いてるだろうと舐めてかかっていたら、グリーン席まで満席。自由席でデッキに立って楽しむことにしました。

 

最初の見どころは上野駅の通過。はやぶさ号でもほとんど停車しますが、本当に急ぐ新幹線はこのように通過してしまいます。



とき311号はこれまでE2系新幹線で運転しており、今日からE7系新幹線へ変更されています。

ご覧の通り新潟まで最速で行けることから人気の便で、新しい車両になった事はとても良いことのはず。

 

特に一番のメリットは、コンセントが備えられていること。新幹線・特急にコンセントは必須の時代です。

 

また、車内誌はJR東日本のトランヴェールだけでなく、JR西日本の西Naviも入っていました。

 

しばらくは首都圏の通勤電車を眼下に眺めつつ、新幹線ならではの優越感を感じられます。

 

大宮〜上野・東京については、騒音による沿線住民の反対で線路を伸ばせなかった過去があります。

すぐ横を走っている埼京線はその副産物と言われ、通り過ぎてしまう新幹線だけでなく埼京線を作ることで、沿線住民の理解を得ています。

 

上野〜大宮では防音対策工事が行われ、2021年春のダイヤ改正で、最高速度が110km/hから130km/hへ引き上げ。1分程度の短縮が実現しました。



唯一の途中停車駅、大宮駅に到着。

向かいからは東北新幹線はやぶさ11号が、ちょうど出発するところでした。

 

ここからお客さんを更に乗せて、立ち席が当然の状態です。

E4系新幹線時代には大宮も通過していたそうなのですが、これは加速度性能が低かったため。E2系新幹線なら影響が小さいため、大宮駅が停車駅に追加されています。



大宮から先は最高速度240km/hだった区間。

もっと山に入ってから速度を上げるのかと思いきや、遠慮することなく275km/hへ到達。

なんだか音も、これまでとは違う気がします。35km/hの違いでも感覚的に分かるものなんですね。

 

熊谷駅、本庄早稲田駅を通過していきます。



さらに高崎駅までも通過しました。

向こうにはあさま605号長野行きが停車中。かがやき号の通過待ちでしょうか。

 

速度を落とさないまま通過できる38番分岐器を通り、北陸新幹線が分かれていきました。

 

275km/hを継続したまま、新潟への国境越えへ挑みます。

 

少しだけの明かり区間、JR吾妻線と交差します。

 

現在乗っているとき311号、あまりにも停車駅が少ないために前の新幹線とき309号に追いついてしまいました。

 

上毛高原駅にて、とき309号を追い抜き。同じ種別同士の新幹線追い抜きとは、なかなか珍しいと思います。

 

当時世界最長トンネルだった、大清水トンネルへ。

このトンネル内の新潟方面へ向かう坂道を利用し、200系F90番台に限って275km/h運転が行われたことがあります。これは当時日本最速であり、このことから上越新幹線の275km/h運転は今回が初めてではありません。



そしてトンネルを抜けた先で、越後湯沢駅も通過。

線路上の雪は完全に溶けたとはいえ、まだ山の方は雪景色です。古くからの旅館群も魅力的な景色です。

 

山に囲まれた魚沼盆地でも、まだまだ一面雪景色。流石は豪雪地帯の新潟県です。

 

浦佐駅近くにもかつてはスキー場があったことから、あのような景色も納得が行くところ。しかし、スキー団体客の姿が消えてしまい、この駅にはからっぽな空間が残るばかりです。



トンネルを抜けきりまして、完全に越後平野に入りました。

新潟まで停車することがないので、スピードに関して遠慮はいりません。トップスピードで走り抜けていきます。

 

新潟県第二の都市、長岡駅も通過します。

「遠距離輸送を担う」と「最速達型」の違いをしっかり見せつけてくれますが、この規模の駅で通過するのは本当に凄いと思ってしまうものです。

 

長岡駅を通過する辺りで、新潟駅での特急いなほ乗り継ぎに関して案内放送がなされます。

 

まだ2区間あるのに案内放送されてしまう、燕三条駅には三河安城駅的役割を任せてくれないようです。

 

日本一の米どころ、延々田んぼが続く越後平野の中を駆け抜けます。



信濃川を渡るところで、上越新幹線のチャイムが流れました。

大宮駅を出発して以来、実に1時間ぶり。まさに新横浜〜名古屋ののぞみ号みたいです。

 

日本海側唯一の政令指定都市、その都市規模を十分に知らしめてくれます。

 

下からは段々と在来線が登ってきました。完全高架化を果たした新潟駅、これによって上越新幹線と在来線は対面乗換が可能になっています。



10:41 新潟駅 着

1時間29分の運行を終えた新幹線。まずは進行方向右側、新幹線11番線ホームの扉が開きます。

 

続いて左側、在来線乗り換えホームの扉が開きました。こちらのホームには新幹線と在来線の乗り換え改札が設置されており、お互いスムーズな乗り継ぎができるのです。

 

特にこの上越新幹線とき311号から特急いなほ3号は特別。

東京〜酒田の所要時間が3時間49分で、航空機とのシェア争いで鉄道が有利とされる4時間の壁を切っています

 

酒田市の近くにはおいしい庄内空港があって、この乗り継ぎは明らかにフライトを意識したものです。

 

特急いなほ3号は10:48の発車で、乗り換え時間は7分です。自動改札を通る必要があるため、それなりの時間は確保されています。

特急しらゆきの車両を使用しており、グリーン車はありません。

 

見事な幹在の連携を見せていただきまして、奥から特急いなほ3号が出発しました。まだ具体的な計画になっていない羽越新幹線を代替しており、その面では西九州新幹線と似ている気がします。

 

今回、上越新幹線の最高速度引き上げが行われ、最大7分の短縮になりました。これまで古い新幹線で揃っていた印象ですが、結果的に上越新幹線の保守的ではなく進化していく姿勢が現れていて非常に嬉しかったです。

 

新潟を走るからこそ、雪国を走る姿もおすすめ。ぜひ新しくなった上越新幹線に乗りに来てみてください。

 

今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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