今日の1台・1090

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所有事業者:京都市交通局(京都)

仕様・用途:一般路線仕様

登録番号:京都200 か 1771

局番:1771号車

配置:横大路営業所

初年度登録:2008年

シャシー製造:三菱ふそうトラック・バス

搭載機関:日産ディーゼル7MD92TJ型

車体架装:西日本車体工業

車体型式:西工96MC B-Ⅰ型

車両型式:PDG-AA273KAN

車名:三菱ふそうエアロスターS

撮影日:2023年2月11日(土曜日)

撮影場所:京都駅烏丸口

 

先月の関西外遊で、まず最初に訪れたのは京都だったんですけど、京都駅でバスを撮っているとあることに気がつきました。

それは新車、旧車問わず、行く先表示器のフルカラーLED化が進んでいるということ。

京都市バスでは一時期のイレギュラーを除いて、2019年度納入車から行く先表示器にフルカラーLEDを採用しましたが、どっちかと言えば、京都市バスはLEDの行く先表示器には消極的でした。それだけ、フィルム素材による巻き取り式の “方向幕” に対する信頼が高い証しになるわけですが、逆に今度はそのフルカラーLED化を推し進め、従来から在籍している旧車にも取り換えを行っているようです。そんな関係で、従来の巻き取り式方向幕搭載車は私的には激減しました。都バスもそうでしたが、おそらく、 “幕車” は退役間近の車だけなのかもしれませんね。

 

さて、画像の車もそんな、旧来の方向幕を堅持した1台になりますが、2008年式ということで、実働15年。そろそろ潮時かなとは思ったりします。

一見すると、日産ディーゼル車のように見えますが、シャシーといい、エンジンといい、一見しなくても日産ディーゼルのRAです。でも、三菱ふそうブランドで販売した、いわゆる「OEM車」です。

うPした後で気づいたことなんですが、No.364でも同一の車を取り上げていたことが判りました。「ダブったっ!」とその時は嘆いたのですが、よくよく調べてみると、No.364と今回の個体とではホイールベース(WB)が違いました。

No.364で取り上げたのはWBが5.3mの標準尺車、そして今回は同4.8mの短尺車でした。焦ったぁ~っ!

 

21世紀に入って、バス業界の再編が行われるようになり、いすゞと日野が合弁会社「ジェイ・バス」を立ち上げ、特に2003年以降は双方で統一モデルを製作し、それぞれのブランドで販売する戦略を始めましたが、2006年には日産ディーゼルと三菱ふそうトラック・バスが相互OEM供給を締結し、エアロバスシリーズを日産ディーゼルブランド、逆に日デのスペースシリーズをふそうブランドでのデリバリーを開始しましたが、2009年に “婚約破棄” となってしまい、その煽りを食らって西日本車体工業(西工)が事業を止めざるを得ない事態になってしまいました。

画像の個体も日産ディーゼル車でありながら、ふそうブランドで販売したもので、この場合は「エアロスターS」というペットネームが付きます。

販売台数は限られていて、主にふそうをメインに導入していた事業者に納入されましたが、パッと見は日デのRAと何ら変わりは無いので、見分けはつきにくいかな。

 

色々な意味で「貴重な1台」と呼べますね。

 

 

【参考文献・引用】

バスラマインターナショナル No.178

BUSRAMA SPECIAL No.11「UDマークのバス達」

(いずれもぽると出版社 刊)