母ちゃんを引率して山陰旅行•••鳥取県東伯郡三朝(みささ)町の三朝温泉木屋旅館を出発してJR西日本山陰本線倉吉駅で駅レンタカーを返却して駅のホームへと向かいました。

 この日の最初の目的は予約を入れておいた観光列車の快速あめつち号に乗車することでした。


 山陰本線の観光列車快速あめつち号は下り列車が午前中の運転で、始発駅の鳥取駅を9時00分発、次の停車駅である倉吉駅に9時47分着で9時48分発です。

 始発駅の鳥取駅から終着駅の出雲市駅時刻表での途中停車駅は倉吉駅•米子駅•安来駅•松江駅のみですが、米子駅と松江駅での停車時間がやや多く設定されていること、単線区間が多いので途中でのすれ違いや後発の特急列車の通過待ちがあること、景色が良いところでは徐行運転することで終点の出雲市駅到着は12時32分と、3時間半かけて運転される列車です。

 この日の倉吉市は雨降りで風が強い朝でした。倉吉駅に鳥取駅からやってきた快速あめつち号出雲市行が到着します。
 車両は国鉄時代に製造された40系気動車系列のキハ47形から改造されたものです。
 キハ47形はキハ40系列のうち地方の都市部の非電化区間の旧型気動車の置き換え用として製造された車両で、デッキと客室との間に仕切が無く、車両側面に両開き式扉をやや中央寄りに2ヶ所配置、車内は中央部に4人掛けボックスシート、扉付近をロングシートとした構造です。同時期に余剰となった急行型電車を改造して製造された413系電車や717系電車と同様の構造となっています。
 同じキハ40系列から改造されたJR東日本の新潟地区を走る越乃Shu*Kuraが扉を車端部に配置して片開き構造となっているキハ40形からの改造でデッキと客室との仕切があるのに対して開放的な車内となっています。


 私たち夫婦の座席は1号車11番A•D席。画像左側手前のテーブルを挟んで向かい合わせとなっている座席です。コロナ対策でテーブル中央部に仕切が設置されているのがちょっと窮屈な感じがしますが仕方ありません。

 車内は近郊型気動車から改造されたとは思えないほど洒落た内装となっており個人的にはかなり満足です。ただ、窓割りが種車そのままなので座席の配置と合わず、車窓の展望はお世辞にも良いとは言えない箇所があるのは残念です。しかも、私が座った1号車11番D席は小窓部分なのでなおさらでした。




 由良駅で運転停車です。こちらは「名探偵コナン」の作者の出身地だとかで〈コナン駅〉という副名が付けられています。




 グリーン車といっても座席はリクライニングではありませんが、座り心地はなかなかのものです。また、ヘッドレストのカバーもリネンで前日乗車したキハ187系特急「スーパーまつかぜ」のビニール製カバーに比べて高級感があります。








 デッキと客室の間は仕切が無いと書きましたが、簡易的な仕切は設けられていて、美しい硝子絵が描かれています。連結面がある売店の壁のカウンターにも美しい絵が飾られています。


 赤崎駅でも運転停車しました。


 御来屋(みくりや)駅にも運転停車します。
 御来屋駅は明治35年(1902年)に山陰地方に初めてとなる鉄道が境(現在の境線境港駅)から米子駅を通って御来屋駅までが開業した当時の駅舎が残る由緒ある駅です。
 ダイヤ設定など定期列車の運行との絡みもあるのだろうけどせっかくの観光列車ですからドア扱いをして20分くらいの停車時間を設けて乗客が駅舎を見学できる設定もアリなのかなという感想です。
 美しく保全されているようなので、再訪する機会があればぜひローカル列車で途中下車してみたい駅です。

 次回に続きます。