長万部駅【北海道】(函館本線、室蘭本線。2015年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


 

今回の【駅】コーナーは、
北海道南部、渡島半島の付け根近くの内浦湾(噴火湾)に面した長万部町中心市街地に位置する函館本線と室蘭本線の分岐駅で、以前より交通の要衝として発展してきた駅、そして北海道新幹線の駅が設置される予定ですが、それと引き換えに並行在来線となる函館本線の長万部~小樽は廃止が決定し、貨物列車が多数走る函館方面も今後の動向が決まっておらず、ある種騒動の渦中にある駅の一つであり、さらに難読駅名の範疇に入るのですが、芸能人のギャグで使用されたりして有名になり、難読ではなくなってしまった感もある、
長万部駅 (おしゃまんべえき。OshamambeTosa-Kitagawa Station) です。
 
  
駅名  
長万部駅 (H 47)  
 
所在地  
北海道山越郡長万部町    
 
乗車可能路線  
JR北海道:函館本線 (函館方面小樽・旭川方面)、室蘭本線      
 
隣の駅  
函館本線  
函館方………中ノ沢駅  
旭川方………二股駅    
  
室蘭本線  
岩見沢方……静狩駅  
 
訪問・撮影時  
2015年5月  
 
 

 

長万部駅は地平駅で、東側(海側)のみに駅舎・改札口があります。
西側(山側)からは北約400mの跨線橋または南約600mの陸橋を渡って東側へ回る必要があります。
駅舎は平屋建てで、リニューアルされているものの古いです。
長万部駅は跨線橋に階段しかなく、バリアフリー非対応です。車いすで長万部駅をご利用の場合は事前にJR北海道へお問い合わせ下さい。
ちなみに、この駅舎は北海道新幹線の駅開設に関連して、解体される予定です。
手前にはロータリーを有する駅前広場が整備されています。バス停留所とタクシー乗り場が設けられています。
写真は2枚とも西を望む。
 
 

駅前です。東を望む。
駅東側は「鉄道の町」として発展してきた長万部町の中心市街地で、駅前や信号から左右方向に延びる本町通沿いを中心に商店が立ち並んでいますが、空洞化や過疎化により廃業した店舗も多いです。
写真奥へ300mほど進むと国道5号に突き当たり、国道5号を渡ると内浦湾(噴火湾)の海岸に到達します。
また、手前の信号を左折して少し歩くと右手に長万部駅の駅弁業者「かなや」の店舗があり、名物駅弁「かにめし」などの駅弁を購入できます(営業日・営業時間は要確認)。尚、長万部駅構内では駅弁を購入できませんので注意が必要です。
そして、約500m東の国道5号沿いには長万部町役場があります。
 
 

一方、広い構内の反対側、「駅裏」に相当する駅西側も長万部の場合は住宅地になっています。
中でも、北側の跨線橋を渡った先には、住宅地の中に長万部温泉があり、複数の温泉旅館が軒を連ねています。小規模な旅館が多いです。但し、駅西側に商店は少ないです。
また、長万部温泉を通り抜けて、駅から約900m北西の場所には長万部町の公共施設が集中していて、その中には鉄道で栄えた長万部町ならではの施設で、鉄道関連の資料館である「鉄道村」があります(開館日・開館時間は要確認)。
写真は走行中の車内より北西を望む。
 
 

分かりづらいですが、改札口です。西方向を望む。後方に出入口があります。
長万部駅は有人駅ですが、早朝と夜間は無人になります。
列車別改札が行われていて、各列車の発車が近付かないと改札内に入れません。
自動改札機は設置されておらず、駅舎と改札内を隔てる扉部分で駅員による改札が行われます。改札の扉は車いす対応幅で、通路には点字ブロックが設置されています。
また、『Kitaca』などの交通系ICカードはエリア外です。
改札口の右手前には『みどりの窓口』があります。その右側には近距離自動券売機があります。精算は改札口で駅員に申し出て下さい。
写真右には待合室があります。
また、写真左には観光案内所があります。手前にはキヨスクもありましたが、2017年に閉店しました。
トイレは駅舎の外にあります(多機能トイレの有無は不明)。改札内にはありません。
そして改札を通って左へ曲がると跨線橋があり、各ホームと結ばれています。跨線橋は階段のみです。
尚、長万部駅構内に現在、売店やコンビニはありません。最寄りのコンビニは駅の約500m北東、本町通沿いの「セブン-イレブン」になります。
 
 

4番のりばに設置されている吊下式駅名標です。電照式と思われます。
JR北海道の標準デザインで、各路線共通の駅ナンバリング「H 47」が追加されています。
尚、北海道新幹線が札幌まで延伸されると、函館本線の山線区間、長万部~小樽が廃止の方向です。となると「ふたまた」は消える見込みです・
また、函館本線函館方面も、もし廃止となると「なかのさわ」が消えてしまいます。線路が残ったとしても貨物専用の路線になってしまうと「なかのさわ」が消えてしまいます。
函館方面の動向次第では隣駅が室蘭本線の「しずかり」だけになってしまう可能性があります…。
 
 

 

長万部駅は島式ホーム2面4線の地平構造で、南南西~北北東方向にホームが延びています。
左ホーム(東)は朝の函館本線山線列車が2番のりばに到着する以外は特急列車専用で、左が1番のりばで函館本線上り函館方面、右が2番のりばで室蘭本線下り東室蘭・札幌方面です。
右ホーム(西)は普通列車専用で、左の3番のりば、右の4番のりばとも函館本線下り小樽方面および上り函館方面、室蘭本線下り東室蘭方面の列車が発着します。
また、1・2番のりばから見て3・4番のりばは函館方(奥)にずれています。
 
ホーム有効長……12両分。  
ホームドア………なし。
ホーム幅…………標準(階段部分は狭い)  
上屋(屋根)………1・2番が函館方計約4両分、3・4番が旭川方(手前側)計約1.5両分。 
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機。
 
各ホームとも両側の上屋に挟まれた階段部分は雨ざらしになっています。
 
そして、1・2番のりば函館寄り、3・4番のりば旭川寄りには跨線橋があり、左側(1番のりば側)にある駅舎・改札口に通じています。
1番のりばと駅舎の間に側線1本、2番のりばと3番のりばの間に中線1本、4番のりばの右側(西)に側線最大4本(普通列車用車両の留置線として使用)があります。
西側側線4本のさらに右は緑地帯(空地)になっていますが、昔は車庫がありました。西側の側線や緑地帯の部分に北海道新幹線の長万部駅が設置されると思われます。新駅は高架駅になる予定で、おそらく2階に東西自由通路と改札口(高架下)が設置されると思われ、在来線の改札も東西自由通路に面した位置に移転すると思われます。
 
2枚とも2番のりばより函館本線・函館方を望む。
 
 
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こちらは3番のりばより函館本線・旭川方、室蘭本線・岩見沢方を望む。
 
 

跨線橋より函館本線・函館方を望む。左から1番のりば~4番のりばの順です。
将来は右手に北海道新幹線の高架橋が並行するようになる予定です。
函館本線は国縫駅の先、北豊津信号場まで複線区間が続き、それより先は単線区間と複線区間を繰り返します。
この先、住宅地の中を南南西へ走りますが、やがて住宅の数が減り、北海道らしい広々とした原野や林の中を走るようになると程なく中ノ沢駅へと至ります。
 
 

 

2枚とも2番のりばより函館本線・旭川方、室蘭本線・岩見沢方を望む。
将来は左手に北海道新幹線の高架橋が並行する予定です。
また、上写真左前方の空地の位置には昔、扇形車庫と転車台がありました。現在は全て撤去されて、空地になっています。
そして函館本線山線は小樽駅まで単線区間が続きますが、特急や貨物列車が頻繁に通る室蘭本線(海線区間)は洞爺駅までの間が複線になっています。
 
この先、すぐに函館本線山線が左へカーブして、直進する室蘭本線と分かれます。分岐地点の函館本線左カーブの左側には車庫があります。
 
函館本線山線はその後、市街地を出て道央自動車道をアンダーパスして、防雪林や農村風景の中を北西へ走ります。そして左側から接近する山地に沿って長万部川の谷を走るようになり、右側からも山並みが迫ってきます。しばらくして両側の山地が若干遠ざかると畑や牧場の中を走るようになりますが、左手に住宅地が見えてくると二股駅へと至ります。
 
一方、室蘭本線(海線)は函館本線が左へ離れて国道5号をアンダーパスすると市街地が途切れ、一気に郊外へ出て長万部川を渡ります。その後は右へカーブして荒れ地や畑の中を走り、いつしか右手を国道37号が並走するようになります。海岸に近いところを走ります。しかし左右に防雪林or防風林が接近した箇所が多く、車窓風景はイマイチです。広々とした農村部の中を北東へ走り、国道37号をアンダーパスして右手に住宅地が見えてくると静狩駅へと至ります。
 
 
あとがき  
私が長万部駅で下車(乗車)して駅の外に出たのは2003年と2015年の計2度です。2003年は函館本線の乗りつぶしの際、2015年は函館本線の車窓風景撮影のため、いずれも函館方面列車から小樽方面列車に乗り換えるため下車し、乗換時間を利用して駅の外に出ています。扇形車庫や転車台が撤去されて久しいですが、側線が多くあり、今(2015年当時)も構内は広かったです。この広い構内を生かして北海道新幹線の長万部駅が設置されます。また、立派な駅舎を有しています。駅前は長万部町の中心市街地が広がっている一方、駅裏の西側もそれなりに発展していて、長万部温泉は駅西側にあります。
 
東京からですと東北新幹線・北海道新幹線で終点の新函館北斗駅まで行き、函館本線・室蘭本線の特急『北斗』に乗り継いで当駅下車です。そして日高本線列車に乗り換えて終点下車です。結構タイトな日程になりますが、日帰り訪問は可能です(最大滞在時間……3時間少々)。
一方、大阪からですと新大阪駅から東京駅まで東海道新幹線を利用して、東京駅から先は上記と同じルートで到達できます。当日中に到達可能ですが、日帰りは無理です。最低1泊は必要です。
(飛行機の利用は考慮していません→飛行機利用ですと大阪からも日帰り訪問可能)
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約500m北東、本町通沿いの「セブン-イレブン」になります。駅近くの「かなや」では「かにめし」などの駅弁を販売しています。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京、大阪とも到達難易度は高いですが、函館本線および室蘭本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は長万部駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)