やはり「冬こそ北海道」(根室本線) | 四季の鉄道風景Gallery

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北海道と関東を中心に、四季折々の鉄道風景を公開します。

寒くなかったり、雪が降り過ぎたり、晴れてばかりだったり。今冬シーズンは、不完全燃焼気味でした。しかし、2月も半ばにして、ようやく冬の北海道らしい景色に巡り合えました。条件が悪いなりに工夫はしますが、写真はまずは条件。「マイナス22度・快晴」の色温度を堪能してきました。(2023/2/14-15)

「富良野は低温・晴れ予報」ということで、急遽、定宿に予約を入れて、スクランブル発進。いつもの下道を通り、日高本線で10時台の往復を狙います。気温が低いので、煙突の白煙に切れ味があります。

来月のダイヤ改正で廃止になる浜田浦駅。コンクリの待合室と小さな1面ホームの素朴な駅。お客さん1名が乗車しました。ちょうどお昼なので、鵡川の秀来でラーメンを頂き、いつものルート(国道237号線)を北上します。

順調に富良野に向かっていましたが、最後に落とし穴(金山峠がトレーラー横転で通行止め)がありました。仕方なく、占冠から道央道に乗ってトマムで降りて、落合経由で金山湖に到着しました。午後3時台の往復には間に合いました。やってきたのは国鉄色。このまま行けば、明日の朝の東鹿越往復は、この車両です。

午後5時台の往復も、明るい条件で撮れるようになりました。15分遅れが功を奏して、ブルーモーメントになりました。やってきたのは紫水です。今日は、「北海道色」を一度も見ない珍しい日です。かなり冷えてきました。明日の朝への期待が高まります。

宿は鉄部屋でした。勿論温泉に入りましたが、窓からキハ撮りも。富良野線のキハ150と根室線のキハ40が同時に富良野駅へ到着する珍しいシーンに遭遇しました。どちらかが遅れていたのだと思います。

そして翌朝。星が見えています。車のドアを開けるとき「バリバリ」と音がします。冷えています。大きな期待感で山部方面に向かいました。6時前ですが、空は白んできました。回送列車撮ろうと布部駅。

芦別連山が、夜明け色に見えています。5時57分頃、回送列車が通過。白煙は嬉しい「想定外」でした。

この列車が東鹿越から戻ってくるのが7時頃です。気温はマイナス22度。さてどこで撮ろう。樹氷が付いている木々はありますが、線路の近くでは見当たりません。

山部の落葉松林で撮ることにしました。気温が極めて低いため、気動車の水蒸気が白煙となってモクモクとたなびき、蒸気機関車のようでした。残念ながら樹氷は付いていませんが、ここで撮って正解でした。今シーズン初めて、冬の北海道らしい写真が撮れました。

この国鉄色と富良野で交換した東鹿越行きは、下金山で撮りました。普段は、何の変哲もない景色が、樹氷マジックで一変します。

下金山発車時は、爆煙でした。

続いて向かったのは、富良野の街の先にあるオーバークロス。最も樹氷を期待したの場所なのですが、残念ながら、、、。しかしやってきたのは幸運にもタラコです。

このタラコは富良野が終点で、すぐに滝川方面に戻っていきます。30分後にやってくる貨物はパスして、タラコを別の場所で撮ろうと、ワインの丘に行きました。貨物は余裕で間に合いました。

滝川に戻っていくタラコです。鉄橋の影がおもしろい。

そして、朝練の締め。今回は三度目の布部駅。乗客が1名。芦別連山がすっきりと見えます。すべてがうまく運んだ朝でした。達成感で独りニヤニヤ。

山がきれいに見えるなら、給油ついでに、山部駅でも1枚。

宿のチェックアウトは12時。まだ時間があります。部屋で温かいコーヒーを飲んでしばし休息です。窓を開けると、富良野岳、線路を見ると、コンテナを積む光景。中身は玉ねぎなどの富良野の野菜です。夕方、滝川へと運ばれ、滝川から本州に運ばれ、最終的には首都圏等の各家庭の台所へ。

充実した朝でした。ワインハウスでお昼を食べ、国道237を南下して、途中、二風谷のユカラで温泉に入ったりしながら、午後7時過ぎに白老に帰りました。白老鉄日記vol.111「やはり、冬こそ北海道」でした。