先週末に、今年初の映画に出陣となった。

「あちらにいる鬼」という作品を完賞した。

 

阪急塚口駅前の塚口サンサン劇場に到着して、一番早く始まるのがこの映画だった。

最近は観たい映画を観に行くというよりも、映画館に到着してその時にやっているのを観ることが多い。

 

今回は瀬戸内寂聴の出家に至る話だということだ。

あまり面白そうだとは思わなかったのでどうしようかと迷ったが、結局は観ることにした。

作家の長内みはる(寺島しのぶ)と、同じく白木篤郎(豊川悦治)とその妻笙子(広末涼子)の三人を軸に話は展開する。

篤郎はみはるやその他の女性とも男女の仲となって、笙子は黙認しているが、無表情でいるのがかえって怖い。

この妻がどういう行動に出るのかどうかが、スリリングで見どころの一つとなっている。

 

豊川悦治が演じる篤郎は、態度がでかく、厚かましい男といった感じで、最近この人はこういう「問題のある人」のような役が多いような気がする。

 

話しは昭和40年代から50年代くらいにかけての設定で、その当時のテレビのニュースが次々と流れ(あさま山荘とか、東大の安田講堂の占拠とか)、話と並行する。

 

古いボンネットのバスとか、こんな古いのどこにあったん?という自動車も走る。

大通りで何台も行き交うというのではなく、それぞれ1台ずつくらいが走る。

それに、鉄道も出てこない。当時の列車を撮るのもさすがに無理だ。

 

ただ、舞台になっている団地なんかは現在あるところがそのまま使われているようだ。

野外の景色も色あせて映り、「昔感」はでている。

 

あと、R15指定なので15歳以上は鑑賞可ではあるが、15歳や20歳くらいの人が観てもピンと来ないのではないかと思う。

もし、自分に権限があるならば、R40か50くらいに設定したいと思う。

いや、やっぱり60かな。そうすると小生は対象外となるけれど。

 

観る前はあまり気が進まない気がしたけれど、2日くらいにあとになってから、なかなかいい映画だったのかも知れないと思うようになった。