三ツ石駅 (三ッ石駅)【熊本県】(熊本電気鉄道菊池線。2011年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
熊本県合志市南西部の、台地に広がる郊外の住宅地に位置する熊本電気鉄道菊池線の駅で、2001年に設置された新駅であり、ホームの一部は交差する九州自動車道をくぐるトンネル内にある、
三ツ石駅 (みついしえき。Mitsuishi Station) です。
 
尚、熊本電気鉄道ホームページなどでは「三ッ石駅」と表記されています。 
 
  
駅名  
三ツ石駅 (KD 15)  
 
所在地  
熊本県合志市 (旧・菊池郡西合志町)    
 
乗車可能路線  
熊本電気鉄道:菊池線    
 
隣の駅  
上熊本方・藤崎宮前方……須屋駅  
御代志方……………………黒石駅     
 
訪問・撮影時  
2011年12月  
 
 

三ツ石駅は地平駅で、線路西側にホームがあります。
駅舎はなく、出入口が上熊本方(南側)の踏切道に面して設置されています。
ホームとの高低差は階段とスロープで解消していて、バリアフリーに対応しています。
出入口前には無料駐輪場と飲料自動販売機が設置されています。
駅構内にトイレはありません。駅前広場も整備されておらず、最寄りのバス停は約100m南西の、線路と並行する幹線道路(旧線跡)沿いに設けられています。
 
写真は東を望む。
 
 

駅前です。ホームより西を望む。
駅西側は写真奥の崖上に住宅地が形成されています。商店は台地上を熊本電鉄菊池線と並行する形で通る国道387号沿いに点在しています。
崖下には2001年まで旧線が通っていましたが、線路付け替えまで三ツ石の地に駅がありませんでした。旧線跡は現在、2車線の幹線道路に転用されています。
幹線道路沿いは開発が遅れていますが、駅南西側の幹線道路沿いには現在、コンビニエンスストア「セブン-イレブン」があります。
旧線跡探訪の記事はこちら。  
また、駅の約450m北西の九州自動車道上には西合志バスストップがあり、頻繁に運転されている「ひのくに号(福岡天神・博多~熊本市街)」などの高速バスが停車します。
西合志バスストップと三ツ石駅を徒歩連絡することで、場合によっては熊本市内で渋滞に巻き込まれやすい高速バスより早く確実に移動できます。しかし、西合志バスストップと三ツ石駅の距離がやや遠いのが難点です。三ツ石駅開設の際にバスストップの移転も検討されましたが、実現しませんでした。ぜひとも移設して公共交通機関同士の連携を図ってもらいたいところですが…。
 
 

駅前です。こちらはホームより東を望む。
こちらは駅近くも住宅地になっていますが、雑木林が混在しています。商店は見られません。
約400m北東の九州自動車道北側、熊本電鉄東側沿線には合志市立西合志東小学校が、その約150m北東には合志市立西合志南中学校があります。
 
 

駅出入口です。東を望む。右側を前後方向に踏切道が通っています。
 
三ツ石駅は無人駅で、2011年時点で駅に自動券売機や自動改札機などの改札設備は一切ありませんが、現在はホームに交通系ICカード『熊本地域振興ICカード(愛称・くまモンのIC CARD)』の入場用簡易改札機が設置されています(出場時は車載器にタッチします。また、チャージは運転士に申し出て下さい。三ツ石駅にチャージ機はありません)。また、『Suica』などの全国相互利用カードも利用できます。
そして、ICカードをお持ちでない場合は乗車時に扉脇の機械から出てくる整理券を受け取り、下車時に整理券を提示の上で運賃を運転士に支払います(一部の主要駅では駅係員に運賃を支払います)。
 
正面の階段または左側のスロープを登るとホームです。バリアフリーに対応しています。
 
また、ホーム壁面には駅名標があります。駅外側と線路側の両面に設置されています。
いたってシンプルなデザインです。ひらがなしか書かれていません。
現在は駅ナンバリング「KD 15」も併記されていると思われます。
 
 

三ツ石駅は単式ホーム1面1線の地平構造で、南南西~北北東方向にホームが延びています。ホームは若干カーブしています。
番線は設定されていません。下り御代志方面、上り藤崎宮前方面および北熊本のりかえ上熊本方面が同じホームに発着しますので、乗り間違いに注意が必要です。
ホーム有効長は20m車2両分で、ホーム幅は狭いです。
上屋はホームの雨ざらしの部分全てに設置されています。また、ホームの御代志方の端(写真奥)は九州自動車道をくぐるトンネル内に食い込んでいて、この部分のみ上屋がなくても雨に濡れません(異常気象時を除く)。
ホーム上にはベンチがあり、現在はICカード『熊本地域振興ICカード』の入場用カードリーダーが設置されています。
そしてホームの上熊本方の端(後方)には階段出入口があり、中ほどにはスロープ出入口があります。
スロープ出入口の先で線路とホームが九州自動車道をくぐるトンネルに入ります。
写真は御代志方(北)を望む。
 
 

 

こちらは藤崎宮前方・上熊本方(南)を望む。
御代志方のホーム端は九州自動車道をくぐるトンネル内に入り込んでいますが、幅が非常に狭いです。点字ブロックもあえて設置されていないと思われます。
また、用地の関係やトンネルの形状から2面2線などへの駅拡張は、現状では難しい状況です。
 
 

藤崎宮前方・上熊本方を望む。
ホーム端の右側には出入口の階段があり、ホーム端の先には踏切があります。
この先、下り勾配で丘陵地の谷間を南下し、右から幹線道路が接近してきて寄り添いますが、この地点で現在線と旧線跡の軌跡が重なり、新線区間が終わってそれより先は従来線区間になります。その後は右へ左へカーブしながら走り、谷の部分にも住宅が増えてくると左右の起伏が小さくなり、須屋駅へと至ります。
 
 

 

御代志方を望む。
この先、九州自動車道をくぐるトンネルを出ると右へカーブして、上り勾配で森の中を北北東へ走ります。右手には西合志東小学校があります。そして台地上に登り切ると平坦になり、緩やかに左へカーブしながら畑や林が残る住宅地の中を北北東へ走ると交換可能駅である黒石駅へと至ります。この間、旧線跡は最大100m以上離れた西側を並行していて、途中から旧線跡は国道387号の拡幅用地として転用されています。線路切替はこの国道拡幅が目的でした。また、黒石駅は旧線時代、約50m西にありましたが、線路切替により現在地に移転しました。尚、現在線と旧線跡は黒石駅の約400m先の地点で両者の線路敷・線路跡の位置が一致します。
 
 
あとがき  
私が三ツ石駅で下車(乗車)したのは2011年の1度きりです。2001年に当駅付近の線路が付け替えられ、その旧線跡を探訪するために下車しました。駅は2001年開業で新しいですが1面1線と簡素で、駅舎すらない無人駅でした。駅前は丘陵地になっていて、住宅地なっていますが、雑木林など未開発の地も残っています。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線と九州新幹線を乗り継いで熊本駅まで行き、鹿児島本線上り博多方面に乗り換えて1駅目の上熊本駅で下車します。そして隣接する熊本電鉄の駅から北熊本行き電車に乗り、終点の北熊本駅で御代志行きに乗り継いで当駅下車です。博多から上熊本まで在来線を利用するルートもあります。結構タイトな日程になりますが、日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと新大阪駅から山陽新幹線に乗り、以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
(飛行機でのアクセスは考慮していません)
 
食料・飲料について、今は駅前にコンビニがありますが、飲食店はありません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
  
東京、大阪とも到達難易度がやや高いですが、熊本電気鉄道菊池線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は三ツ石駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:熊本電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)