★西日本鉄道 天神大牟田線 矢加部駅の古レール★
矢加部駅では高架上の柵と高架下の支柱として古レールが使われています。
矢加部駅全景
単式ホーム1面1線を持つ駅です。
1937(昭和12)年開業の駅で、かつては階段を上がったホーム上に木造駅舎があったのだそうです。
1987年まで国鉄佐賀線が交差しており、それを越える為に開業時から高架駅として建築されています。
古い高架の為ホームの延長が難しいようで、現在でも階段上のスペースに補強を入れて少々延長した部分を含めて3両編成分しかホームが無く、4両編成以上の列車停車時にはドアカットの行われる駅です。
旧国鉄佐賀線との交差部分
高架下の青い舗装がされた道路がかつての佐賀線跡になります。
この佐賀線交差部分付近から高架上のフェンス柵として古レールのあるのが見てとれます。
高架上に並ぶ古レール
古レール柵の下にある低い柵が開業時からのもののようで、古レール柵は後に増設されたようです。
高架上の為距離が遠く、望遠レンズでも刻印等の詳細はなかなか見えません。とりあえず写真に撮り帰宅後に確認すると幾つかのレールで刻印を確認でき、使われているレールは30kg(60ポンド)レールであるようです。
高架下の階段部分を補強する古レール支柱
階段の真下に古レールと鋼材を用いた補強用の支柱が入れられています。この上には延長されたホームと上屋がありますので、それを支える為の補強のようです。
古レール支柱を近くから見たところ
なかなかしっかりした造りに見えます。比較的新しいものに見えますが、築年等の詳細は不明です。
こちらもフェンスで囲まれている為離れた位置からしか観察できません。何か所か刻印を確認でき、37kgレールが使われているようです。
このような古レール構造物は「行ってみなきゃ気が付かない」の典型なもので、古レール観察泣かせの構造物ですね。最近はGoogleマップのストリートビュー等で事前に多くの情報が得られるようになりましたが、それでも行かなきゃ見えないものも多数あって悩ましてくれます。空振り覚悟でも行くしか解決方法は無さそうですね。
☆高架上の古レール
(丸Sマーク) 60 A 1921 III
(丸Sマーク) 60 A 1920 Ⅺ
(丸Sマーク) NO 60 A 1914 Ⅺ
☆高架下支柱の古レール☆
37. (丸Sマーク). 1940 IIIIIIIII. OH.
37 (丸Sマーク) 1935 IIIIIIIII OH
(丸Sマーク) 60 A 1921 III
八幡製鉄所 1921年3月製造 60ポンドASCE型
(丸Sマーク) 60 A 1920 Ⅺ
八幡製鉄所 1920年11月製造 60ポンドASCE型
(丸Sマーク) NO 60 A 1914 Ⅺ
八幡製鉄所 1914年11月製造 60ポンドASCE型
高架上柵は1920年代の八幡60ポンドが多く見られました。一部しか見えないものや不鮮明なものが大半ですが、「60 A」や「1920」だけ見えるものも多くありました。
写真にある1920年代のレールは何れも西鉄沿線でよく見かけるレールで、60ポンドレールがあるとこの製造年が出てくる印象です。あまりにも多いので西鉄関連の沿線の何処かで使われたものかと思うものの資料は無いです。
1914年製は西鉄開業前のものとなり、他所から持ち込まれたレールになります。この年代のレールも西鉄沿線でポツポツ見ることができますから纏めて持ち込まれたのかも知れませんね。
37 (丸Sマーク) 1935 IIIIIIIII OH
日本製鉄(八幡) 1935年9月製造 37kg(ASCE型)
37. (丸Sマーク). 1940 IIIIIIIII. OH.
日本製鉄 1940年9月製造 37kg(ASCE型)
この時代の八幡製(日本製鉄)はレール断面規格を示す刻印が省略されていますから「見るだけ」では確認ができません。ただし今まで確認した範囲では全ての同様のレールがASCE型でしたので、刻印を省略しただけで規格は変わらずASCE型だったようです。
この2本は高架下の古レール支柱で見られたレールです。
ホームや上屋を支える役目を担っていますから重量級の37kgレールが使われていますね。
綺麗に手入れされていましたから刻印も綺麗に残っていました。
1940年製の方は製造月を示す棒状の刻印が大きさ、間隔ともに不揃いな点から見て打ち直し修正が行われているようです。少なくとも一番右側の1本は明らかに足されており8月を9月に修正されていますね。左側の2本も大きさ不揃いで足された印象があり、元々6月製造に使った圧延ローラーに対して2本足して8月(もしくは1本ずつ足して7月も?)に使い、更に1本足して9月に使ったのかなと推測していますがどうでしょうか。
矢加部駅を通過する西鉄5000形特急
あまり話題に上ることの無い矢加部駅ですが、戦前に作られたコンクリート高架というだけでも他にはない大きな特徴ですし、駅手前には高架へ至る築堤があって編成写真を撮るには都合良さそうな場所でした。行かなきゃ分からない事沢山ありますから、皆さんもぜひ一度お出かけくださいね。
矢加部駅では高架上の柵と高架下の支柱として古レールが使われています。
矢加部駅全景
単式ホーム1面1線を持つ駅です。
1937(昭和12)年開業の駅で、かつては階段を上がったホーム上に木造駅舎があったのだそうです。
1987年まで国鉄佐賀線が交差しており、それを越える為に開業時から高架駅として建築されています。
古い高架の為ホームの延長が難しいようで、現在でも階段上のスペースに補強を入れて少々延長した部分を含めて3両編成分しかホームが無く、4両編成以上の列車停車時にはドアカットの行われる駅です。
旧国鉄佐賀線との交差部分
高架下の青い舗装がされた道路がかつての佐賀線跡になります。
この佐賀線交差部分付近から高架上のフェンス柵として古レールのあるのが見てとれます。
高架上に並ぶ古レール
古レール柵の下にある低い柵が開業時からのもののようで、古レール柵は後に増設されたようです。
高架上の為距離が遠く、望遠レンズでも刻印等の詳細はなかなか見えません。とりあえず写真に撮り帰宅後に確認すると幾つかのレールで刻印を確認でき、使われているレールは30kg(60ポンド)レールであるようです。
高架下の階段部分を補強する古レール支柱
階段の真下に古レールと鋼材を用いた補強用の支柱が入れられています。この上には延長されたホームと上屋がありますので、それを支える為の補強のようです。
古レール支柱を近くから見たところ
なかなかしっかりした造りに見えます。比較的新しいものに見えますが、築年等の詳細は不明です。
こちらもフェンスで囲まれている為離れた位置からしか観察できません。何か所か刻印を確認でき、37kgレールが使われているようです。
このような古レール構造物は「行ってみなきゃ気が付かない」の典型なもので、古レール観察泣かせの構造物ですね。最近はGoogleマップのストリートビュー等で事前に多くの情報が得られるようになりましたが、それでも行かなきゃ見えないものも多数あって悩ましてくれます。空振り覚悟でも行くしか解決方法は無さそうですね。
☆高架上の古レール
(丸Sマーク) 60 A 1921 III
(丸Sマーク) 60 A 1920 Ⅺ
(丸Sマーク) NO 60 A 1914 Ⅺ
☆高架下支柱の古レール☆
37. (丸Sマーク). 1940 IIIIIIIII. OH.
37 (丸Sマーク) 1935 IIIIIIIII OH
(丸Sマーク) 60 A 1921 III
八幡製鉄所 1921年3月製造 60ポンドASCE型
(丸Sマーク) 60 A 1920 Ⅺ
八幡製鉄所 1920年11月製造 60ポンドASCE型
(丸Sマーク) NO 60 A 1914 Ⅺ
八幡製鉄所 1914年11月製造 60ポンドASCE型
高架上柵は1920年代の八幡60ポンドが多く見られました。一部しか見えないものや不鮮明なものが大半ですが、「60 A」や「1920」だけ見えるものも多くありました。
写真にある1920年代のレールは何れも西鉄沿線でよく見かけるレールで、60ポンドレールがあるとこの製造年が出てくる印象です。あまりにも多いので西鉄関連の沿線の何処かで使われたものかと思うものの資料は無いです。
1914年製は西鉄開業前のものとなり、他所から持ち込まれたレールになります。この年代のレールも西鉄沿線でポツポツ見ることができますから纏めて持ち込まれたのかも知れませんね。
37 (丸Sマーク) 1935 IIIIIIIII OH
日本製鉄(八幡) 1935年9月製造 37kg(ASCE型)
37. (丸Sマーク). 1940 IIIIIIIII. OH.
日本製鉄 1940年9月製造 37kg(ASCE型)
この時代の八幡製(日本製鉄)はレール断面規格を示す刻印が省略されていますから「見るだけ」では確認ができません。ただし今まで確認した範囲では全ての同様のレールがASCE型でしたので、刻印を省略しただけで規格は変わらずASCE型だったようです。
この2本は高架下の古レール支柱で見られたレールです。
ホームや上屋を支える役目を担っていますから重量級の37kgレールが使われていますね。
綺麗に手入れされていましたから刻印も綺麗に残っていました。
1940年製の方は製造月を示す棒状の刻印が大きさ、間隔ともに不揃いな点から見て打ち直し修正が行われているようです。少なくとも一番右側の1本は明らかに足されており8月を9月に修正されていますね。左側の2本も大きさ不揃いで足された印象があり、元々6月製造に使った圧延ローラーに対して2本足して8月(もしくは1本ずつ足して7月も?)に使い、更に1本足して9月に使ったのかなと推測していますがどうでしょうか。
矢加部駅を通過する西鉄5000形特急
あまり話題に上ることの無い矢加部駅ですが、戦前に作られたコンクリート高架というだけでも他にはない大きな特徴ですし、駅手前には高架へ至る築堤があって編成写真を撮るには都合良さそうな場所でした。行かなきゃ分からない事沢山ありますから、皆さんもぜひ一度お出かけくださいね。
コメント