いまさらながらBトレにハマる

ショーティーの模型を緩く楽しんでいます。東北新幹線開業前夜の特急電車群を見て育ち、90年代はカメラを持ってジョイフルトレインを追いかけました。集める模型も上野口から東北、上信越方面が多めです。※記載内容の全ては一個人の意見ですので所属している団体の見解とは無関係です。

光造形式3Dプリンタを使ってみる1

前回はこのあたりの記事です↓
https://omocha-train.hatenablog.com/entry/2020/05/26/221751

以前に2万円を切る価格でフィラメント方式の3Dプリンタを買いました。
PLA材というサトウキビ由来の樹脂を使うもので、以下のような感じでした。
・PLAの材料や温度の管理は扱いやすく、初心者でも楽しめる。
・プリンタのグレードの低さの問題か、Nゲージ車両を作るには精度が足りない
・プリントテーブルが成型品張り付きと剥離を繰り返してガリガリになっていく。
・PLA材の塗装、ヤスリ、接着のしにくさにより、後加工が困難。
・音がうるさい、臭いは気にならない

〜・〜・〜・〜・〜・〜・
今回はNゲージ車両も作りたく、光造形式プリンタにチャレンジです。
買ったのはANYCUBIC社のPhoton Mono4Kです。
いまは高精度の8Kというのが話題のようですが、4Kでも充分凄そうなことと、3万円強で買えたことが決めてです。

光造形式はとにかくレジンの扱いが大変と各種記事で読みましたので、扱いやすいとされる水洗いレジンも同時に購入しました。

●セッティングについて
取説に従い、電源ケーブル、電源オン、液晶画面操作でアームを上に上げ、上下するアームに鉄製のプラットフォームをボルトで仮止めします。

下部の窓の上に紙を一枚挟み(これを挟め、と付属してきた紙はサイズが合わず小さく切りました)、Z軸高さ調整ボタンを押しアームとプラットフォームが下に接地した高さでボルトを締め込んでプラットフォーム位置を固定しました。

レジンvat(下に透明フィルムが貼られた四角く浅い容器)をセットして、左右のネジで押さえます。そこにレジンを注ぎます。

付属のUSBを挿して「print」からサンプルデータを選び、▶︎ボタンを押します。

アームが下がり、レジンを入れたvatにどぷんと入ります。
液晶画面になにかの図形がでます。しぼらくしてアームが上がり、また下がりこれを繰り返します。最初はアームが下がった後の静止時間が長かったのですが、どこかのタイミングから割とテンポ良く上下を繰り返すようになりました。

、、、光造形式プリンタの仕組みをよく理解せずにとりあえず動かしてみたところの感想です。

後で理解したのは以下のような仕組みです(そんな情報はいくらでもネットに転がっているわけですが、、、。でも、意外に当たり前すぎることは皆さん教えてくれないのです)

【光造形式3Dプリンタのしくみ】
・マシンの下部に紫外線ランプがある
・テーブル部に高精細な液晶モニターがあって、ここを黒く表示した場所は紫外線が届かず、表示のない場所だけ紫外線が通る。
・そのテーブルの上に、vatの底に貼った透明フィルムがあるので、vatの底のレジンが紫外線を通した形に固まる。
・アームと逆さになったプラットフォームを下げて、vatの底面ギリギリ(というかほぼ接地)に来ているので、硬化したレジンが上側のプラットフォームにくっつく。
・プラットフォームが下がるZ位置をほんの少しずつ上に上げながら同じことを繰り返す。
・液晶画面に表示されていたのは、そのレイヤーで紫外線を当てる形状のニ値化画像。
・紫外線を当てる強さと時間を調整できる模様。
・最初だけ、紫外線を当てている時間が長かったのは、おそらくプラットフォームにレジンをしっかりくっつける目的

と、いう理解が進んだところで数時間後のプラットフォームが上がったタイミングで横から覗き込むと何もついていません。


大失敗です。
固まったレジンがプラットフォームに全くつかず、全てレジンのプールに沈んでいます。レジンを付属の濾紙を使ってボトルに戻して水洗いすると写真のようにレジンvatの底に張り付いていました。

原因は、本体の保護用のフィルムを各種剥がす際に、プラットフォームについていた青い透明のフィルムを剥がさなかったことです(超ウルトラ初歩ミス)。
これでプラットフォームを保護して、使い捨てで交換して使うものだと勘違いしました。
フィルムには、レジンは全く食い付きません。

vatの底面の透明フィルムは、下部からの精細な紫外線照射画像をそのまま通して溜まったレジンに伝える必要があるので、傷や曇りは大敵です(という仕組みの理解まで進みました)。

vatの底に沈んで固まったレジンを剥がすということは、ヘラでガリガリと力技でやる必要がある→底面フィルムが傷だらけ→いきなりvat底面フィルムの交換という苦行、、、

という最悪のシナリオが頭をよぎりましたが、実際やってみると底に沈んで張り付いたレジンは大して硬化しておらず、ペロンと剥がれてくれました。


一旦濾紙でレジンをボトルに回収する際にこぼして大変なことになるなどありましたが、気を取り直してプラットフォームの青い保護フィルムを剥がしてから再度チャレンジすると、、、、綺麗に成型されました!


プラットフォームがレジンの水面から上がる時に、ちゃんとモデルが硬化してくっついていることが分かります。嬉しいです。

さて、この光造形式3Dプリンタと水洗いレジンの組み合わせですが、音は大変静かなのですが、臭いが気になります。

黄色のカバーを被せている際はあまり臭いは漏れないのですが、開けるとvatの液体レジンが揮発し、また、完成品を水洗いする際も結構臭いが残ります。

次の記事では臭い対策と歪み、硬化促進などについて書きたいと思います。

続きます↓
https://omocha-train.hatenablog.com/entry/2023/02/02/000311

【記事の目次はこちらをご覧ください】
【Bトレ製品の索引はこちらをご覧ください】
【令和版Bトレインショーティー入門はこちらをご覧ください】
鉄道コム
↑ここをクリックして飛んでいただくと、より多くの方に見ていただけるようです。ご協力下さいませ。
にほんブログ村 鉄道ブログ Bトレインショーティーへ
にほんブログ村

鉄道模型ランキング