今春実施予定の名鉄ダイヤ改悪は、恐らく昭和49年9月以来、半世紀近くぶりの運行パターン変更と私自身は捉えています。
さて、中でも豊橋駅始、発着急行の一宮〜岐阜間のほかに、名古屋方面〜犬山〜岐阜間の直通全廃はその最たるものだろうね。
さらに名古屋方面からの内海直通の原則廃止も然り。
しかしながら、戦後に苦労して建設された知多新線。廃止や単なるバス転換も何だか勿体ない。
そのため、一案として、富貴〜上野間間は今の阿佐海岸鉄道に準じたDMV専用にし、連絡させたらどうか？
常滑〜上野間間は単線でも構わないので、名鉄内海線あるいは美浜線と改称させ、夏には海水浴客向けの臨時特急、急行（2000系や2200系を想定）を走らせるのも悪くはなかろうと私自身はふと思ったのだが。
まず、現行のDMVは全長７m全幅２mのマイクロバスがベース車なので補助席を使わなければ乗車定員が19人と少なく、多客時に対応できません。総括制御を用いての連結運転もできません。いくら名鉄の末端部の路線とはいえ、一列車19人しか乗れないのは名鉄にとって何の得策にもなりません。阿佐海岸鉄道ではDMVの乗車に予約制を導入していますが、名鉄のデマンドタクシーでもないのに乗車定員が20人もないDMVは名鉄では完全に非現実的です。
さらに、DMVは既存の鉄道車両よりも軽過ぎて鉄道の軌道回路や保安装置が使えず既存路線との接続ができなくなる。阿佐海岸鉄道もJRとの接続が分断されてしまいました。
また、DMVの運転には甲種内燃車（気動車）の免許と自動車の大型/中型2種免許が必要です。阿佐海岸鉄道では元々気動車だったため、運転士には新たに自動車の中型
2種免許を取得させたそうです。一方で名鉄は北アルプスとレールバスを全廃させたため気動車の運転士を養成する仕組みがなくなっています。メンテナンスはバス車両としての車検はグループ内のバス会社に委託できましょうが、鉄道車両としての気動車のメンテナンス（検査）は名鉄にはもうノウハウも設備もありません。河和線を経由しての回送もできないので結局知多新線上に検査場が必要ですがこれも過大設備になり全くもって現実的でないでしょう。
以上私が思いついたことを書き綴ってみましたが、名鉄が末端線区をDMVにすることは全くもって現実的ではないことは明らかでしょう。
阿佐海岸鉄道のDMV化は一列車に20人も乗らないあまりの過疎線区だったためDMVを導入できたと言ってもいいです。阿佐海岸鉄道に続く導入事業者が出るかというと、マイクロバスの定員しか乗れないのは他の鉄軌道事業者でも現実的ではないと思われます。
あとこの記事で「富貴〜上野間をDMV」とありますが、上野間〜内海はどうなるのでしょうか。まさか廃止ですか？廃止するほど悲惨なくらいの業績ではないでしょう。富貴〜上野間をDMVにして上野間〜内海を電車で残すのも分断で使い勝手が全くもって支離滅裂です。
また「大野町〜上野間」というのは、大野町と上野間は一般道を走行するという意味でしょうか？
それと、知多新線が今後のワンマン化でやっていけそうならば私自身は別段、拘りません。
1980年に全線開業した路線をなくすなんてもったいないです。
そのうち、JR武豊線と繋いで、セントレアへ第2の路線として、乗り入れにして、貨物線、旅客線として使用。
そちらのほうが第2の路線として工事の総工費は安そうですし、用地買収も比較的容易かと。
おまけに、セントレアの北側へは、スペース的にアクセス路線を増やせそうにないので知多新線回りで南側へ駅の設置、第2ターミナルの再整備とともに整備をするのではないかと…
ちなみに、名鉄常滑線の加算料金による返済が済むまではないでしょうが、武豊町は、知多武豊、武豊駅周辺の再開発も検討中のようですし、冨貴駅の駅前広場の再開発、武豊線を完全高架化にする計画も長期的にはあるように見えますし、30年、40年後には、工事をするのでは？
まぁリニアができるまでは、ほぼないでしょうし、私達が労働者である間に、実現化する可能性は五分五分かと…
現行ではDMV検討は、ほぼないかと思います。