先週は、今シーズンおそらく最初で最後となるスキーに行ってきました。
当初は今週に行こうと思っていたのですが、寒波が近づいてきて週明けから大雪の恐れなど天候の急変が予報されていて、これだとツアー中止や下手すれば行ったけど帰れなくなる恐れもあるなどスキーどころではなくなる恐れもあるし、かと言って2月に延期したら私自身も時間がなさそうだしツアー料金も高くなるので、急遽前倒しして行ってきました。
今回行ったのは新潟県湯沢町の湯沢中里スノーリゾートになります。スキーツアーだと東京からの距離が同じくらいの場所だと長野方面や福島方面のほうが割安だったりツアーの数も多いことから、どうしてもそちら方面に行ってしまうことが多かったので、新潟方面はかなり久々ですね。なお、湯沢中里は私が小学生の頃に初めて滑った場所でもあります。


今回は往復とも池袋発着のツアーを利用し、前の晩23:55に池袋を出発。普通に高速経由だと3時間程度で着ける距離なのでこの時間に出たら夜中に着いてしまいますが、朝6時頃に到着するように練馬~東松山だけ高速経由であとは一般道経由になりました。
途中は高坂SAと道の駅こもちの2か所で休憩し、6:20にスキー場のレンタル店「ビューサンライズ」の前で下車となりました。なお今回は神立高原スノーリゾート、舞子スノーリゾート行きの乗客も同乗でした。


レンタル店は越後中里駅前にありますが、スキー場があるのは駅挟んで反対側になり、スキー場に向かう際は駅構内を通り抜けていくことになります。


ちなみに初めて行ったときに泊まったのが越後中里駅前のオンボロ民宿で、古い建物だけに隙間風が酷くて寒かったし、トイレがぼっとん便所で1階のトイレが非常に汚くて2階のトイレが非常に深くて(雪国は床が高いので実質3階にぼっとん便所があるようなもの)怖かったのが印象に残っています。具体的な位置はよく覚えていないのですが少なくとも現存しないようですし、もしかしたらこの「ビューサンライズ」があのオンボロ民宿の後釜かもと思いましたが、店の人に聞くことはできませんでした。


ここは駅直結のスキー場で、駅の跨線橋がそのままスキー場のセンターハウスに直結しているという面白い駅です。


但し列車本数は非常に少なく、ここから長岡方面は1日9往復、水上方面に至っては5往復しかありません。かつては駅員がいたようで駅舎もそれなりに立派なのですが、今は無人駅です。


越後中里駅構内を観察しながらセンターハウスに移動しましたが、リフトの運転開始が8時半なのでまだだいぶ時間があり、センターハウス内でしばらく休憩しました。


そして少し休んでから、ここのスキー場の名物である17両の旧型客車(スハ43系列)を見ました。
スキー場の休憩室や倉庫、スキースクールの事務所などに活用されていて、塗装は青に白帯に塗り替えられてブルートレインを名乗っていますが、これら旧型客車は現役時代にこういう塗装になったことはないはずです。


そして8:15から休憩室として使われている客車が2号車(スハ43 2166)のみ開放されました。
車内は天井が白いトタンに張り替えられてしまったり、一部窓が補修に際して後付けと分かる固定窓に交換されてしまったりしますが、板張りの内装や木枠の座席などが残っていて保存状態は良い方だと思います。そして何より、17両というまとまった両数の旧型客車が保存されている場所は他になく、圧巻だったのは言うまでもありません。
なお、車外に書かれていた各車の車番は塗り替えた際に塗りつぶされてしまっていますが、ウィキペディアを見たら17両全ての車番が記載されていましたね。この日公開中だった2号車は車内も車番がなくなってしまっていますが、隣の3号車(オハ47 2232)は外から覗いたところ車番が残っていました。

なお、トイレは便器が撤去されており、物置になっているだけで何もありません。


旧型客車を見終えたくらいの時間にリフトの営業が開始になり、受付でリフト券を引き替えてゲレンデに繰り出しました。
いきなり中級者コースは無理だし上級者コースにはとてもじゃないけど行かれないので、最初は初級者コースで足慣らしといういつものパターンにしましたが、1回滑ってからリフトに乗ったらリフトに乗っている最中に足が吊って激痛に襲われてしまいました。
そんな訳で途中で写真を撮ったりしながら、ゲレンデをとことん攻めずにゆっくり滑って午前中は過ごしました。
そして午前中は早くから滑って疲れたので11時頃には昼食にし、センターハウス近くにあるパオリーノという店に入りました。
カレーや牛丼、うどんなどスキー場の定番メニューも扱っているのですが、この店はピザを売りにしており、入ってすぐのところに見せつけるようにピザ窯が置かれていて、薪で焼く様子が目に入った途端にピザの方が食べたくなり、イタリアン生ベーコンと辛口トマトソースのピッツァを注文。


焼き上がるまで少々時間がかかりましたが、出来立ての熱いピザを食べられるのはいいですね。


また、店内にはスキー場の昔のポスターがいくつか額縁に入れて壁掛けにして展示されているのですが、私の座った席のところに掲げてあったポスターは駅のホームで撮ったもので、「東京から3時間 越後中里駅前」というキャッチフレーズからして新幹線開業前のものだし、何より写っている電車が非常に古めかしい電車で旧型国電の70系と思われます。しかも湘南色でも新潟色でもなくスカ色のようです。スカ色の70系が両毛線を走っていたという話は聞いたことがありますが、上越線でも使われていたようですね。
また、いつ頃のものか最初は気付かなかったのですが、額縁の隅に「1964」とシールが貼られていたことから1964年(昭和39年)のものと分かりました。
余談ですが、この前年は「サンパチ豪雪」と呼ばれた豪雪の年だったそうで、上越線でも列車が数日間にわたって乗客を乗せたまま立ち往生し、当該列車が数時間どころか数日遅れで上野駅に到着となったという出来事もあったそうです。


他の席に掲げてあった1978年のポスターも同じくホームから撮ったものですが、それによると当時は特急停車駅だったようで「特急が止まる中里」と書かれていました。定期列車の「とき」は停車しなかったようですが、スキーシーズンに運行されていて新幹線開業後もJR移行直前まで運行されていた臨時特急の「新雪」(上野~石打)は停車していたようですね。また、近年まで存在した「新特急谷川」(のちに水上に改称し今は臨時のみ)も一部が石打まで乗り入れていて、これも停車していたようですね。
ここを走る特急は全て新幹線に移行したり廃止になり、今となっては1日数えるほどしか列車が停車しないローカル駅になっていますが、これを見ると栄えていた時期もあったようです。
午前中は滑り出しでいきなり足が吊ってしまったので、午後は張り切り過ぎずにゆっくり滑り、ところどころで休憩を入れながら滑りました。


ここのスキー場は、夏季はゴルフのショートコースやフィールドアスレチックとして使われていて、アスレチックと書かれた門がゲレンデの途中にありました。
この門に鐘がぶら下がっていて、滑りながら鳴らしていく人も多かったので止まってみました。
よくある「幸せの鐘」みたいに鳴らしたら御利益があるのかは分かりませんが、私もここで鐘を鳴らして仏説摩訶般若波羅蜜多心経(?)と唱えてきました。
そしてゲレンデの営業は16時半、バスの集合時間は17:10なので時間はだいぶ余裕があったのですが、疲れたので15時半過ぎには切り上げました。
同じように早めに切り上げる人がいたようで、センターハウス入口にあるボードの雪を落とすブラシが全部埋まっていましたが、待っていたら先に雪落としをしていた新垣結衣系な人(もう一人は男の娘ユーチューバーのぎんしゃむみたいだった)に「次使います~?」と聞かれてしまいました(汗)。


終わった後は駅の中を観察するなどしてゆっくり過ごしましたが、駅構内に昔のままと思われる日観連の旅館などの案内看板があり「駅長さんも太鼓判」と書かれているのですが、現在ここは無人駅で駅長はいません。また、電話番号の市内局番が1桁なのを見るとかなり昔のものだと分かるのですが、これら旅館の中には廃業してしまったものもあると思われます。


また、上越線の水上~越後中里の普通列車の本数が非常に少ないのは前述したとおりですが、貨物列車の本数は非常に多く、ホームをうろついている最中に電気機関車の音が近づいてきて、振り向いたらEH200-7牽引の貨物列車がちょうど到着したところで、先頭がホームからだいぶ外れ最後部だけがホームにかかった状態で停車した後、再び長岡方面に向かって発車していきました。調べたらこれは、隅田川発富山貨物ターミナル行きの2071列車だと分かりました。


新幹線が開業したり普通列車の本数が非常に少ないと、安直に廃線してしまえばいいと考える人が政治家などお上の連中にも一般人にも少なからずいますが、そういう考えの人はここの駅に1日中座ってどれだけ多くの貨物列車が走っているか観察することをお勧めしたいです。


また、この少し後に水上行きの普通列車が到着しましたが、これはスキーシーズン限定で延長運転される臨時列車になります。
最後は駅周辺を手短に散策して写真を何枚か撮影。
そして帰りのバスの時間になり、湯沢中里スノーリゾートを後にしました。
帰りも同じく他のスキー場の客との相乗りになり神立高原に立ち寄った後に関越道に入り、帰りも高坂SAで休憩。
その後は渋滞も全くなく非常にスムーズだったため、予定より30分くらい早く20時半頃には池袋駅前に到着しました。

今回の日記、その他写真は、こちらにもアップしております。
http://blog.livedoor.jp/silkroad_vx/archives/17661779.html

 

 

 

 

 

にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村