2023.1.7 32年半の沈黙を破る!東武乗り鉄“原点之地”の記憶と上手くいかぬイイトコドリ① | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

32年半。


一言で片付けると大したことないように思えるが、随分と長い事放っておいたものである。

いや、放っておいたというのは表現が間違っているかもしれないが、行く理由になっていた縁が

自然消滅してからは、別に改めて行かなければならない理由も無かった、ただそれだけである。

そうなったのは当時、自分が関わり得ないところで大人の事情があったのだろうとしておく。

それについては今更詮索はせず、至極真っ新な状態で再訪問を仕掛けることにした。


ーどういうことかと言うと、2023年最初の旅の目的地、のことだ。

この実行案は、昨年のクリスマスイブ、ある動きを察知したことから唐突に動き出した。

とりあえず、乗ることになった列車「スカイツリートレイン71・76号」が走るのは


浅草駅〜東武佐野線佐野駅間


であった。

今回は、あしかがフラワーパークで2月まで開催中のイルミネーションイベントへの利便を図り

設定された臨時特急列車であり、行きが浅草13:14発というのが行動しやすい時間だった。

また、あしかがフラワーパークの入場券と周辺の東武線のフリー乗車券がセットになった切符も

発売されていたりと、さまざまな打ち出しが行われていた。


これまでにも書いてきたが、初めて東武鉄道に乗ったのが1990年の夏。

母のお供として、浅草〜葛生間を往復したのが東武鉄道との付き合いの始まりだ。

だが、上述の事情もあり、後年ライブの撮影などで伊勢崎線太田界隈を訪れていたりした割には

葛生を再訪することが実現しないまま、気がつけば32年半もの月日が流れていた。

当時からそうだったが、日中は1時間に1本程度とローカル線だったのも空白に拍車を掛けた。

このこともあり、どうせ佐野まで行くなら…と葛生を最終目的地にするのは早々に決まった。

佐野まで運転のスカイツリートレインが、折り返し整備で葛生まで回送されるのもその理由だ。


だが、肝心の臨時スカイツリートレインの運転が


2022年12月24・25日と2023年1月7・8日


の、たった4回しか無かった。

運転に気づいたのが昨年12月24日の夜で、翌25日は小菅と獨協大学前で撮影のみ。

その際に、半ば勢いで翌年の運転の特急券を手配することにした。


だが、1月8日は既に南青山で「恋する!たび鉄部」のイベント開催が決まっていた。

開始時間が17:30で、佐野まで下りに乗車し蜻蛉返りすると時間ギリギリになってしまう。

またスカイツリーラインの遅延のリスクも高く、これは早々にボツとされることに。


じゃあ、1月7日しか乗れる日が無いじゃん!


もう消去法でなるようにしかならぬと、送り込み回送を撮影した小菅で特急券を購入。

対応してくれた駅員氏は、乗車号車・座席の希望を細かく汲み取ってくれ、淀みなく取得。

6050系由来の走行音を6年半ぶりにスカイツリーラインでも堪能したいという思いがあったため

往路は2号車、復路は4号車のいずれも1人掛けD席を確保した。

この早めの手配は、特に往路に関しては吉と出ることになった。


…さて、年が明けて。

仕事は4日水曜日から始まり、水・木・金の三日間で五日分をほぼ網羅する激務。

なかなか体力的にヘビーなところに、7・8日に錦糸町での鉄道イベント開催という報が。

これもあって、体力補給策も兼ねて築地→錦糸町と動くところから7日の動きが始まる。

結果的には、この午前中の動きが後々に折り重なるショックを和らげる重要な行動になった。


結局錦糸町には12:30まで滞在し、浅草橋経由で浅草へ。

13:00に着くと、停車駅案内は出ていなかったものの発車表示にはしっかり表示が。

他の定期特急が* 0分発と揃っているのに対して、13:14発といかにも臨時列車然となっている。


少し急いで東武線の改札を抜けて、すぐ。

13:05頃。

多くの利用客が待つ中、ゆっくり634型「スカイツリートレイン」が入線!


この駅でスカイツリートレインを見るのは、昨年5月22日以来約6ヶ月半ぶり。

もっともこの時は4番線発着だったが…

2022年に計3日間、この浅草界隈で存分に見れたこともあったからここはスタンス軽めに対峙。


だが今回は特急券を確保し、東京都内から抜け出そうとしていた。

せめて定期運用に入っていた頃に乗車を仕掛けておきたかったな…という思いが頭を掠める。

指定された座席に荷物を置き、またもう少し浅草駅ホームを歩く。


浅草駅での撮影は去年3月と5月の復習、答え合わせみたいなもの。

そして、この1月7日に浅草に居たんだぞという証拠記録のためでもある。

だがこれまでは、行っても一駅先のとうきょうスカイツリーまでだった。

しかし今回は、最初に浅草駅に来て以来約32年半ぶりに東武佐野線へ入っていく。

初めて急行「りょうもう」に乗る時のワクワクに近い胸の高鳴りを感じてきていた。


…だが、ほどなく突きつけられた“ふたつの現実”に即座に気持ちはクールダウンしていく。

そのうちのひとつが、634型の車体の老朽化の進行具合の厳しさだった。

2022年暮れは野岩鉄道6050系の朽ち具合に心を痛めたが、634型もなかなか厳しいものが。

末期の350系以上にも動く日より車庫で眠る日の方が遥かに多い実状下で、綺麗に保つ難しさは

重々承知はしているものの、いざ現実を突きつけられると心の揺れ動きが大きくなる。


もうひとつについても揺らいではみたものの、既に知っている事柄であるし、極めて穏やかかつ

確実に距離を取り、干渉せずただ黙すという選択を講じることにした。

その点からも、往復で1人掛けのD席を確保しておいたのは極めて賢明な判断だったことになる。

また、音鉄としての拘りを強めに持っておいたことも、ここではプラスに働いたのだった。


そんなことがありつつも、刻一刻と発車時間が近づいてくる。

だが、浅草駅構内は売店が撤退してだいぶ経ち、ちょっとした“ツマミ”も買えないのが難点。

こうもあろうかと浅草駅前のコンビニで少量調達してきたが、旅立ち前には要注意。

車内販売も無いし、せめて3・4番線に今流行りのコンビニ自販機くらい欲しいなと思うのだが。


さぁ、いよいよ32年半ぶりの旅路へ…


といくかと思ったが、スペーシアによる「けごん26号」の到着が少し遅れた。


ちょっとだけ出足が躓いてしまったが、約3分遅れで浅草を飛び出した。


とうきょうスカイツリーを眺めて、いざ北へ!

列車名の通りにスカイツリーを堪能できるのは、今この時だけであるw