夕張鉄道 野幌駅発行 角田ゆき片道乗車券

廃札券ですが、夕張鉄道野幌駅で発行された、角田ゆきの片道乗車券です。


   

灰色HPRしてつ地紋のB型相互式大人・小児用券で、札幌交通印刷で調製されたものと思われます。
発行された野幌駅は国鉄函館本線との共同使用駅で、出改札業務は国鉄が行っており、列車も国鉄駅構内の片隅(といっても架線のあるホームですが)に発着していました。そのため、社名の右横には国鉄北海道総局(当時)で発行されたことを示す「①」の符号が表記されています。

有効区間の下には経由欄があり、「(上江別経由)」と記載されています。この券に経由が記載されているのは、着駅の1駅手前の栗山駅が国鉄室蘭本線との乗換駅になっていることから、野幌駅から函館本線を経由して岩見沢駅で室蘭本線に乗換えて栗山駅まで行くことが可能であるため、あえて夕張鉄道線内の野幌駅から栗山駅の間にあります上江別駅を経由として記載されているものと思われます。

夕張鉄道はかつて、江別市の函館本線野幌駅から夕張郡栗山町の室蘭本線栗山駅、夕張市の夕張線鹿ノ谷駅を経由して夕張本町駅までを結ぶ、北海道炭礦汽船が運営していた鉄道路線でしたが、1971(昭和46)年に合理化のため鹿ノ谷駅~夕張本町駅間の運輸営業と、栗山駅~鹿ノ谷駅間の旅客営業が廃止されています。
さらには1975(昭和50)年3月に野幌駅~栗山駅間の旅客営業が廃止されて貨物輸送の専業鉄道になり、翌4月に野幌駅~北海鋼機前間を北海鋼機に譲渡し、鹿ノ谷駅~若菜駅間を化成工業所専用鉄道に譲渡のうえ、野幌駅~鹿ノ谷駅間の貨物運輸営業も廃止となって鉄道線は全廃され、その後はバス事業者として現在に至っています。

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