男鹿高原駅での驚愕の光景はあったが、いよいよ9ヶ月半ぶりの6050系普通列車会津鉄道直通。
自分自身は、2022年2月23日以来10ヶ月ぶりの訪問となった会津鉄道線。
10ヶ月前に比べるとまだ雪が少なく、そのあたり安心感を抱きながらの北上に。
すっかり雪模様の中を、着実に歩みを進めていく。
その健脚は、暫くの運行の空白をものともしない安定感に満ち溢れていた。
そんな南会津路、沿線の所々に撮り鉄の姿が。
やはりこの6050系臨時列車目的の人達で、そのあたりが非日常であることを痛感。
前回訪問した時には、そこまで撮影者を多く見かけたことは無かったからだ。
会津荒海も、前回訪問時より遥かに雪が少ない。
ホーム面が見えているほどだ。
前回訪問した時にはホーム柵が雪で埋まるくらいだったから、差はそれなりにある。
そんな比較的少ない雪の中を、交換列車も無く淡々と走り抜けて…
15:41。
予定より少々遅れて、会津田島駅に到着。
それでも他の臨時普通列車よりも速い、会津高原尾瀬口から約20分での走破となった。
今回は行き止まり式の1番線ではなく、2番線に到着。
構内踏切を渡って、多くの利用客が会津若松行きにガヤガヤと乗り継いでいく。
ここは電化設備の関係もあるが、やはり対面での乗り換えではなくバリアが生じていた。
それでも、束の間でも賑やかさが帰ってきた構内の雰囲気には、しばし気持ちが強くなる。
会津田島まで走り抜け、6050系61102Fの床下にはすっかり雪がこびりついていた。
前回訪問の時よりはまだ大人しいものの、これこそ冬の会津路の鉄道らしさ!
…だが、感慨に浸っている暇なんぞはありはしなかった。
この編成、今度はなんと15:44発臨時普通列車会津高原尾瀬口行きとして折り返す。
つまり、折り返し時間はたった3分ほどしかない!
幸い、フリーきっぷを買っておいたお陰で余計な手続きは要らず、ほどなくして列車に戻る。
今回の旅で、極めて残念だったのは会津田島駅での滞在時間の短さだった。
この折り返しで所定約4分、次の折り返しでは約9分で実に合計13分ほどしかなかったのである。
乗ることを最優先に考えたら、このダイヤで回るしかなかった。
このために、会津田島駅構内でお土産・グッズを買おうにも相当難儀、大急ぎ…はこの後の話。
10ヶ月ぶりの訪問に感慨に耽る間は全くなく、撮るだけ撮って会津田島駅を再度離れる。
それも、撮りきれなかった画角は次回へ持ち越し。
今度は会津鉄道線内のみの運転、会津田島発会津高原尾瀬口行き臨時普通列車だ。
会津高原尾瀬口行きの車内は、乗客は散り散りに乗っていて満席には程遠い。
感覚的には昨年3月以前とそんな変わらないが、客筋はほとんどが自分と同じ目的のようだ。
車内行き先表示幕で「会津高原尾瀬口」は自分は初見。
かつての行き先3段の圧も凄かったが、行き先駅名7文字の圧もなかなかなものである。
外は次第に雪の降りが強くなり、寒さも増してくる。
そんな中で、臨時普通列車の車内の暖かさが実に心地よい。
このままの穏やかさで、どうか最後までー。
そんな思いを抱きながら、6050系にしばらく身を委ねる。
この列車も途中の会津荒海での交換はなく、淡々と走り抜いていった。
そして…16:05、会津高原尾瀬口駅到着。
ここでも、散り散りに少々の撮影者が出迎え…
ここで、鬼怒川温泉から後を追ってやって来た定期の61103Fが新藤原行きとして接続。
会津鉄道臨時列車運転に伴い、会津高原尾瀬口駅発所定16:00のところ5分繰り下げとなった。
ここで野岩鉄道在籍の全2編成が、僅かな時間並ぶことになったのだがー。
会津田島側に歩いて回った時のことだった。
ホーム中程の撮影者が、突然こちらに向かって奇声を上げた。
邪魔だよ邪魔!
こっちはずっと待ってるんだよ!
あまりの自分勝手な言い方に、一気に気持ちにも寒風が吹き荒れイラッときた。
そもそも、ここはいったい誰の為に、何の為にあるホームだというのだろうか。
そんな自分が撮りたい画なら、到着した時にしっかり撮っとけば良かっただろうに。
それに加えて、直通定期運用終了前にしっかり撮りに来ておけ、というだけの話だ。
こうして自分さえ良ければという思考でいるから、馬鹿にして危険行為に及ぶのが現れるのだ。
そんな怒りを噛み殺しながら、新藤原行きの発車を見送る。
今度は、臨時普通列車会津田島行きは16:11発。
約5分ちょいの折り返し時間だが、既に朝に新藤原行きの始発を撮って乗っていることもあって
比較的落ち着いて6050系と対峙し、発車に備えて待つこととなった。
…寧ろ気掛かりだったのは、2度目の会津田島駅折り返しの9分間の過ごし方のほうであった。