かつては本線だけでなく西大阪線でも活躍し、山陽電鉄の東須磨まで直通したこともある阪神ジェットカーですが現在は本線・神戸高速線の梅田~高速神戸間が主な活躍の場になり、急行系車両(赤胴車)と一緒に活躍した西大阪線は現在は阪神なんば線と路線名を変え、近鉄車が多く走るようになりました。ジェットカーは5700系の登場で昭和生まれの車両の置き換えが進み、コイルバネ台車を履く電機子チョッパ制御車の5131形・5331形は最後まで残っていた5131Fが2019年5月に廃車されたため抵抗制御車の5001形より先に廃形式になっています。

 

(2019.2.16 深江~芦屋間にて撮影)

 

 普通梅田行きに充当される5131形5131Fです。撮影当時既にいつ置き換えられてもおかしくない車両だったので駅間撮影が出来たことは嬉しいことであり、この日は撮影だけでなく実際に乗車もしました。現役末期は前照灯はLEDライト化されていましたが5131形でこれを実施したのは5131Fだけでした。

 

(2019.2.16 芦屋にて撮影)

 

 5131形で最後まで残った5131Fは梅田方から5131-5132-5133-5134で固定編成を組み、続き番号になっていますが初めから4両固定だったわけではなく2両固定だったのを改造したので5132と5133には乗務員室を撤去した跡がありました。同じ改造は5001形にも行われていますがどちらも4両固定化した際に前面と側面に方向幕が取り付けられ、サービス向上につながりました。

 

(2019.2.16 尼崎にて撮影)

 

 最後は普通高速神戸行きに充当される5131Fです。本線の普通車は梅田発の下りだと高速神戸行きが多く、それ以外の行先はあまり見られませんが昔は元町行きが圧倒的に多く、行先板を使っていた頃は「梅田ー元町」の板を付けたジェットカーが良く見られました。5131形も様々な行先に充当されましたが先に書いたように撮影当時はいつ引退してもおかしくなかったので見慣れた梅田行きや高速神戸行きでも撮影出来たら嬉しく、良い記録になりました。