JR東日本は令和4年12月16日、水戸支社管内におけるダイヤ改正の概要を発表しました。今回はこれについて分析します。

https://www.jreast.co.jp/press/2022/mito/20221216_mt01.pdf

 

〇常磐線

1 特急「ひたち5号」が上野始発から品川始発に延長されます。これにより、平日・土休日全ての「ひたち」が品川発着となります。

 

2 全ての特急「ときわ」が柏駅に停車します。現在は朝時間帯の上り4本、夜時間帯の下り1本が柏駅を通過していますが、これが停車に変更されます。短距離利用であっても、特急利用者を増やしたい意図がうかがえます。

 

3 土浦20:58発普通(取手から快速)上野行きが、品川行きに延長されます。また、日中時間帯を中心に品川~土浦間5往復、上野~土浦間1往復の合計6往復が、10両編成から15両編成に増車となります。

 日中時間帯は朝夕より利用者が少ないとはいえ、毎時3本で10両はさすがに供給不足な感があるので、是正されるのは良いと思います。

 

4 勝田~高萩間において、5時台の上り1本及び23時台下り1本が減便となります。また、上野~土浦間において、上野発21時台の下り1本が減便となります。

 

5 早朝時間帯の高萩発上野行き2本は、水戸行きに変更となり、上野方面へは水戸で上野行きに乗り換える形となります。また、上野21:24発高萩行きは、上野21:26発勝田行きに変更となり、勝田から先へ向かう場合は、水戸か勝田で乗り換えとなります。

 

6 常磐線の水戸~いわき間でワンマン運転が開始されます。ワンマン運転に使用される車両はE531系5両編成です。前述したとおり、今回の改定で上野~高萩間の直通列車3本が水戸や勝田で分割されるわけですが、その理由は水戸以北でワンマン運転を実施するためと考えられます。

 

7 上りいわき22:03発水戸行き最終列車の時刻3分程度繰り上がります。また、下り水戸23:40発普通高萩行き最終列車は5~8分ほど繰り上がります。いずれも特急列車や他路線からの接続は現行通り確保されるため、大勢に影響はないとみられます。

 

〇水郡線

1 水戸17:24発普通常陸大宮行きは、現行では平日運転となっていますが、改定後は土休日も含めて全日運行となります。また、平日は2両編成から3両編成に増車となります。

 お出かけ帰りにちょうどいい時間帯の列車なので、土休日も設定(復活?)されるのは喜ばしいことと思います。

 

2 常陸大宮18:13発普通水戸行きが増発されます。これは前述した水戸17:24発普通常陸大宮行きの折り返し便と思われます。これに伴い、常陸太田18:16発普通水戸行きは上菅谷止まりとなりますが、上菅谷で普通水戸行きに接続するため、改定後も現行と同様に水戸まで向かうことができます。

 

〇まとめ

 いかがでしたでしょうか。今回は小幅な改正にとどまりましたが、水戸以北での短編成化・ワンマン化に伴う変更がメインとなっており、ここにきて、短編成化やワンマン化の波が一気に進められることがうかがえます。

 前回の改定では、日中時間帯の上野~水戸・勝田間の直通普通列車が土浦で分割され、土浦以北は5両編成での運転がメインとなっていますが、今回の改定で元に戻すということはなさそうです。そうなると、土浦以北でもゆくゆくはワンマン運転の実施が計画されているとみてよいでしょう。

 短編成化やワンマン化が進む中で、いかに利用者をつなぎとめる、利便性を維持することができるか、今後の展開にも注目です。