摂津本山駅【兵庫県】(JR神戸線。2019年ほか訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

当ブログでは、私の鉄道乗りつぶしの過程や、最近の乗り鉄のレポート等を中心に紹介いたします。


今回の【駅】コーナーは、
兵庫県神戸市東灘区の中央部東寄り市街地に位置する東海道本線【JR神戸線】の駅で、当駅北側の至近距離には阪急神戸本線の岡本駅があり、両駅周辺にはおしゃれな店舗が多い、
摂津本山駅 (せっつもとやまえき。Settsu-Motoyama Station) です。
 
尚、当駅は兵庫県において唯一旧国名の「摂津」を冠した駅です。ちなみに大阪府においても「摂津」を冠した駅は摂津富田駅(せっつとんだえき)の1駅のみです。
 
 
駅名  
摂津本山駅 (JR-A 56)  
 
所在地  
兵庫県神戸市東灘区  
  
乗車可能路線  
JR西日本:東海道本線【愛称:JR神戸線】  
  
隣の駅  
大阪方・東京方……甲南山手駅  
神戸方・姫路方……住吉駅  
  
訪問・撮影時  
2019年1月、2020年6月    
 
 

 

摂津本山駅は地平駅で、神戸方(西寄り)に橋上駅舎を有しています。
以前は南北に駅舎があり、各ホームとは地下道で結ばれていたものの入場券なしでは駅を通って南北間の移動ができませんでしたが(駅西側の歩道橋により南北間を連絡していました)、2013年に南北自由通路と一体になった橋上駅舎が供用開始となり、駅を通って南北間を移動できるようになりました。
南北に出入口があり、それぞれ階段とエレベーターの設備があります。バリアフリーに対応していますが、エスカレーターは設置されていません。
 
写真は山側の北口です。上写真は南方向を、下写真は南東を望む。
南北の出入口とも駅ビルは設置されておらず、出入口があるのみです。
北口の出入口前には小さな駅前広場が整備されていますが、自動車用のロータリーや駐停車設備はありません。駅前通りも幅が狭いです。
バス停留所やタクシー乗り場もありません。最寄りのバス停は約100m北、JR神戸線に並行して東西方向に延びる山手幹線(神戸市道)沿いに設けられています。
 
 

北口駅前です。橋上駅舎2階より北方向を望む。
駅前は市街地で、駅前道路など細い路地や山手幹線に沿って多くの商店が立ち並んでいます。駅から離れると住宅街です。
約300m北には阪急神戸本線岡本駅があり、両駅間の一帯には岡本商店街が形成されています。
岡本にはおしゃれな感じの店舗が多く、また岡本地区には関西でも有数の高級住宅街も形成されており、人気があります。商店街の路地も一部が石畳になっていて、高級感を醸し出しています。
まぁ、岡本が高級な雰囲気なのは国鉄~JRのおかげと言うより、摂津本山駅より15年も早く、1920年に開業していた阪急の岡本駅の影響が強いと思われます。
ビルやマンションも所在地の地名や阪急駅の高級イメージから「(摂津)本山」ではなく「岡本」を冠した物件が多いですが、1935年に摂津本山駅が開業したことにより両駅間の一帯が発展したのも事実です。
ちなみに岡本駅への経路は初心者やよそ者には分かりづらいので、事前に地図で経路を確認しておいて下さい。
写真奥には六甲の山々が見えます。北へ行くごとに標高が上がります。
北西側の六甲山麓には「産近甲龍」の一角を占める甲南大学があります。岡本駅からの方が近いものの、摂津本山駅からは約1kmで、徒歩圏内です。
 
 

こちらは海側の南口です。北方向を望む。
南口は北口と違って広々としていて、ロータリーを有する駅前広場が整備されています。タクシー乗り場が設けられていますが、バス停留所はありません。南口付近を通るバス路線はありません。
ロータリー内は通り抜け可能な広場になっていて、ベンチが置かれています。
 
 

 

南口駅前です。上写真は橋上駅舎2階より、下写真は出入口前より、いずれも南方向を望む。
こちらも駅前は市街地ですが、北口側と比較して整然としており、中層~高層のマンションが多いです。
駅前には商店が多いですが、少し離れると減少し、北口側より商店数は少ないです。代わりに駅近くまで住宅街が迫っています。
こちらの駅南側において、さすがに「岡本」を名乗る物件はまず存在せず、駅名や地名に倣って「(摂津)本山」を冠した物件ばかりです。
駅南側には阪急の影響がとどろいておらず、違った感じの落ち着いた街並みですが、そもそも東灘区自体が人気のエリアなので、駅南側も地価や賃料が神戸市内では割高な方で、高級と言えば高級です。
また、奥に延びる駅前道路をひたすら南下すると、1.2kmほどで阪神本線青木駅に到達します。南へ行くごとに標高が下がります。
 
 

 

橋上駅舎2階にある改札口です。上写真は西方向を、下写真は北西を望む。
上写真右、下写真右奥が北口で、上写真左、下写真左後方が南口です。
摂津本山駅の改札口はこの1ヶ所のみです。
交通系ICカード『ICOCA』などに対応の自動改札機が5通路あり、一番右の自動改札通路が幅広通路です。窓口に面した右端には点字ブロック設置の有人通路があります。
改札口の右手前には『みどりの窓口』と指定席券売機『みどりの券売機』があり、さらに右側には自動券売機があります。改札内には自動精算機があり、自動券売機と自動精算機はICカードのチャージが可能です。
トイレ・男女別多機能トイレとAEDは改札内にあります。
そして1階にある各ホームとは階段・上りエスカレーター・エレベーターで結ばれていて、バリアフリーに対応しています。
また、上写真後方、下写真右の南北自由通路沿いにはベーカリーカフェ「デリフランス」、コンビニ「セブン-イレブン ハートイン」、ドラッグストア「マツモトキヨシ」、コスメ店「episode」があります。改札内に売店・コンビニはありません。
 
 

上り2番のりばに設置されている吊下式駅名標です。電照式かどうかは不明です。
JR西日本の標準デザインで、下部にはJR神戸線のラインカラーかつJR西日本のコーポレートカラーである青が使用されています。
尚、この駅名標には摂津本山駅の駅ナンバリング (JR-A 56) が併記されていません。
JR西日本の駅ではメインの駅名標に駅番号が掲示されておらず、柱にある縦型の駅名標に書かれています。
また、摂津本山駅は特定都区市内制度における神戸市内駅であるため、右上には「神」マークが表示されています。
 
 

下り3番のりばの上屋支柱に設置されている縦型の駅名標です。
こちらには駅番号「JR-A 56」が併記されています。
しかし、大型の駅名標にも併記されなければ駅ナンバリングがなかなか認知されないと思いますが…。
 
 

摂津本山駅は島式ホーム2面4線の地平構造で、東北東~西南西方向にホームが延びています。
 
右ホーム(北)が右から1番のりば(急行線の上り外側線)、2番のりば(緩行線の上り内側線)の順、左ホーム(南)が右から3番のりば(緩行線の下り内側線)、4番のりば(急行線の下り外側線)の順です。
摂津本山駅には普通電車のみが停車し、快速電車は内側線を通過し(一部は外側線を通過)、新快速、特急、貨物列車は外側線を通過します。
外側線に停車する営業列車が存在しないため、1番のりばと4番のりばには危険防止のため線路際に柵が設置されています(東京方の8両分のみ)。しかし、非常時に客扱いできるように開閉可能な部分があります(おそらく4扉車に対応)。
ちなみに下りが三ノ宮・神戸・西明石・姫路方面、上りが大阪・JR東西線・東京方面です。
 
ホーム有効長は元々8両分で、その神戸方の端(写真前方)に地下道への階段があり、南北の地平にある各駅舎へ通じていましたが、橋上化により地下道と南北駅舎が廃止され、ホームが神戸方(奥)へ4両弱分延伸されて12両弱分になりましたが、12両分には少々足りないため、快速停車駅へ昇格させるとなるともう少し延伸しなければなりません。また、現状は7両編成の普通電車しか発着しないことから、東京方(後方)の約3両分は柵により立入禁止になっています。したがって、橋上化の結果、ホームの使用部分や電車の停車位置が神戸方へ4両弱分前後スライドした形になります。
2020年6月時点においてホームドアや昇降式ホーム柵は未設置です。外側線の落下防止柵は東京方の8両分のみに設置されており、後に延伸された神戸方の4両弱分は普通の柵に変更されています。そのため、外側線の神戸方4両弱分においては非常時の客扱いができません(柵で閉鎖されている東京方約3両分は客扱いが可能)。
ホーム幅は普通ですが、後に延伸された神戸方はやや狭くなっています。
上屋は神戸方の約9両分に設置されています。停車電車は全て上屋にかかります。東京方の立入禁止部分も0.5両分ほど設置されています。神戸寄りは橋上駅舎に覆われています。
各ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。一部のベンチは外側線に向いていますが、外側線の際(きわ)には柵があるため安心です。
2階改札口に通じる階段・上りES・EVは、いずれも神戸寄りに設置されています。
 
写真は3番のりばより神戸方・西明石方を望む。
 
 

こちらは上り内側線2番のりばより大阪方・東京方を望む。
左から1番のりば~4番のりばの順です。
こちらの神戸方は後からホームが延伸された部分で、幅が狭くなっています。エレベーターの部分は相当狭いです。
橋上駅舎は手前の神戸寄りに設置されています。旧駅舎や地下道も神戸方にありました。地下道は埋められ、跡形もありません。
 
 

 

上写真は2番のりばより、下写真は3番のりばより、いずれも大阪方・東京方を望む。
左から上り外側線、上り内側線、下り内側線、下り外側線の方向別複々線で、この先、琵琶湖線の草津駅まで続きます。
ホームの東京方約3両分は柵により立入禁止になっています。
この先、左手に六甲山地を見ながら住宅街の中を東北東へ走り、若干左へカーブして高架区間になると1996年に開業し、内側線のみに島式ホームが設置されている甲南山手駅へと至ります。甲南山手駅までは1.5kmありますが、ほぼ一直線なので、摂津本山駅ホームから望遠レンズで撮影すれば甲南山手駅ホームを捉えることができます。
 
 

 

2枚とも2番のりばより神戸方・西明石方を望む。
左から下り外側線、下り内側線、上り内側線、上り外側線の順ですが、新長田駅手前からは線路別複々線へと変わります。
この先、天井川ではない天上川を渡ると左へカーブして盛土高架になり、右手に六甲山を見ながら住宅街の中を南西へ走ります。そして右手に完成当時は「億ション」とも言われた「オーキッドコート」が見えてくると地平区間になり、今度は天井川である住吉川をくぐります。その後は市街地に入って左手に六甲ライナーの高架橋が並走するようになり、六甲ライナーと一緒に右へカーブして進路を西南西に戻すと、快速停車駅かつ六甲ライナーとの乗換駅である住吉駅へと至ります。東灘区役所への最寄駅でもあります。
 
 
あとがき  
私が摂津本山駅で下車(乗車)したのは1990年代後半、2019年、2020年の計3度です。1990年代は乗り鉄とは無関係で、2019年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で下車(乗車)しました(2019年7月全駅制覇済)。そして2020年は阪急とJRを乗り換えるため利用しました。駅は地平構造で、つい最近まで古い駅舎が現役でしたが、2010年代に橋上駅舎化されました。駅前は市街地で、山の手に相当し、阪急岡本駅がある駅北側は、おしゃれなお店が立ち並んでいます。
 
東京からですと東海道・山陽新幹線で新大阪駅まで行き、JR神戸線方面の下り新快速・快速に乗り換えて芦屋駅下車。さらに普通電車に乗り換えて当駅下車です。新大阪駅から普通電車(須磨行き・西明石行き)に乗車すれば乗換なしで摂津本山駅に到達できますが、若干時間を要します。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと大阪駅からJR神戸線下り新快速電車・快速電車に乗車、芦屋駅で普通に乗り換えて当駅下車です。普通の須磨行きor西明石行きに乗車してもOKです。余裕で日帰り訪問できます。
 
食料・飲料について、駅構内改札外にコンビニがありますが、駅前にはなく、最寄の店舗まで少々歩きます(最短で約200m)。一方、飲食店は駅前に一定数あり、チェーン店も点在しています。また地域柄カフェが多く、おしゃれな店舗からスタバまで揃っています。事前に用意しなくても大丈夫でしょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。JR神戸線を乗り鉄される際は、ぜひ一度は摂津本山駅でも途中下車してみて下さい!
 
(参考:JR西日本のHP、Google地図、Wikipedia)