今春のダイヤ改正で留萌本線がまた縮小される。

石狩沼田~留萌が4月1日廃止。

 

1つ1つの駅を巡ると、つい思い入れが強くなってしまい、廃線とか廃駅という単語が流れると受け入れできない自分がいます。

毎年毎年繰り返されるので、内地の人には「なにを今さら」とか「いい加減に馴れろ」「もう感覚が麻痺してんじゃないの?」という人もいると思う。

でも毎度毎度ショックを受けるんです。

 

北海道には内地よりも「歴史」と呼べるものがない。

明治からの浅い歴史しかない。

 

でもその中で開拓され、農作物、鮮魚、木材、石炭を生業として集落が形成され、集落の消滅で人口が減り、鉄道利用が減り採算とれなくなり……。結果廃線に。

 

しかたないことではあるけど、全ての人がいなくなったわけじゃない。

残された人には家族が通学や通院で鉄道利用してる人もいる。

 

古い話でいうと、国が鉄道を敷いたんだから地域が過疎化するなんて思わずに入植した人も多くいる。

そこで頑張っている人に、「もう廃線にするから」「明日からはバスを使って」という。

 

北海道で黒字の路線なんてありません。

それは国鉄民営化の時からわかりきったこと。

駅間が長いのはそこまで行かないと次の集落までないから。

 

駅周辺に数万数十万の人口がある大都市の理屈で北海道を見ると、どこも線路なんて残らない。

せいぜい、札幌~新千歳空港だけで充分。新球場もできるし。

 

留萌本線は増毛、留萌のニシンなどの水産資源、羽幌線沿線の炭鉱などの輸送で賑わっていました。

留萌市の藤山駅は、付近の農場の地主藤山氏の名から由来。

 

開拓碑も置かれた藤山駅前。

 

ポツンと佇むような駅舎。

有人駅時代の駅務室は取り壊された木造駅舎。

 

廃線マニア、葬式鉄で乗客が増えているという。

そうなると私は行く気が失せる。

静かにその日を待つしかない。

 

いい路線だったんだけどな。

残るは深川からわずかな距離だけになる留萌本線。

 

留萌まで行かないのに留萌本線という名称だけ残る。

なんだかなぁ。

 

好きだったんだけどなぁ。