西武山口線「おとぎ電車」が入線しました | 書斎の汽車・電車

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 鉄道コレクションの西武山口線「おとぎ電車」入線顛末記ということになります。

 

 今年は西武鉄道創立110周年だそうで、記念商品もあれこれ出ているのですが、何故か「おとぎ電車」があちこちに顔を出している印象があります。復活した『西武時刻表』の表紙を飾っていましたし、最近ではペットボトルのお茶の景品のスマホリングにも「おとぎ電車」のイラストがあしらわれています。

 西武鉄道の長い歴史の中では、「おとぎ電車」はどちらかといえば「トリックスター」的存在であり、主役にはなり得ないと思っていただけに、最近の露出ぶりは少々意外ではあります。その総決算(?)が今回の「鉄コレ」発売ということになりましょう。

 

 例によって「鉄道模型化」の作業にかかります。まずは機関車(B11形)から。

 上回りと下回りを分離したところです。

 動力ユニットは元々はNゲージの2軸電車用なんですね。ブリル21の台車枠は他の目的に使えそうです。青い台車枠とカプラーポケットを動力ユニットに移植します。カプラーポケットにはアーノルドカプラーを付けますが、これが結構面倒な作業でした。

 ダミーカプラーの付いた状態のカプラーポケットです。

 苦心惨憺の末、換装成った状態です。

 下回りが組みあがりました。

 完成です。こちらはB12であります。

 そしてB15です。そんなに違いはありません。これがトップナンバーのB11であれば、随分違いますが。

 

 続いて客車の加工に移ります。密閉式の23号の床下をご覧ください。

 製品をお持ちの方であればわかると思いますが、ハンドブレーキが付いている側の台車は180度向きを変えています。これは柔軟性のある運転を考えてのことです。この写真ではウエイトは未装着です。

 車輪を金属製のものに交換しましたが、カプラーは構造上交換できませんでした。走行時に一抹の不安が残りますが致し方ありません。また、この台車が結構面倒くさい造りになっていまして、最初に手を付けたオープンデッキの7号では随分手こずりました。先にご紹介した機関車のカプラー問題と合わせて、私にしては珍しく、一連の加工を外注したいと半ば本気で思いました。(もちろん、全て一人でやりましたが)23号車の方は、7号車でコツをつかんだせいか、比較的簡単に仕上がりました。

 

 客車の完成です。まずは7号から、

 この時期には余り乗りたくない車輛ですね。なお、この客車、屋根は一応取り外し可能なようですが、かなり繊細な造りですのでお勧めはしません。椅子など白色でモールドされていましたが、さて何色だったか?何度も乗っているはずなのに思い出せませんね。そのうちに人形も乗せてやろうと考えています。車掌さんも必須です。

 

 続いては23号です。

 この客車、厳密に形態分類をすると実は大変な車輛です。まあ、雰囲気はよくつかんでいると思います。塗装が赤くなったのはSL運転開始時で、それ以前はオープンデッキの1形と同じく白色に塗られていました。

 

 機関車と連結してみました。

 このほか、客車のみの2輛セットも出ていますが、工作の方は何ら変わりはありませんのでご紹介は省略します。まあ、客車を3輛とすることで、かなりリアルな編成になるとは思います。

 

 西武山口線の「おとぎ電車」、まさかの製品化で狂喜乱舞といったところですが、前にも述べましたように、これまで製品化されていた蒸機やB1号が87分の1だったのに対し、こちらは80分の1ということで、やはり少々大柄に見えます。そうした問題点はありますが、大好きな山口線車輛の奇跡の製品化ですから、理屈抜きに楽しみたいと思います。そして、現代の山口線(新交通システム)も製品化できないでしょうか?バスコレを走行可能にしてしまったトミーテックさんのことですから、「新交通システムコレクション」も出来そうだと思うのですが、やはり売れませんかねぇ。